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野田秀樹、ヨーロッパ3大演劇祭のシビウ演劇祭にて「ウォーク・オブ・フェイム」受賞

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野田秀樹が「シビウ・ウォーク・オブ・フェイム」を受賞した。この賞は、ルーマニアのシビウ国際演劇祭より、舞台芸術に功績があった人物に贈られるもの。シビウ国際演劇祭は、ヨーロッパ3大演劇祭に数えられ、70カ国以上約350団体、1日6万人以上の観客が参加し約10日間開催される。野田は本演劇祭初日の6月8日(金)と6月9日(土)に『One Green Bottle』(『表に出ろいっ!』英語バージョン)のヨーロッパツアー千秋楽を上演しており、今回はその地での受賞となった。

「シビウ・ウォーク・オブ・フェイム」プレート2

「シビウ・ウォーク・オブ・フェイム」プレート

6月16日(土)、両側を緑の公園の挟まれたシビウの道に、“HIDEKI NODA”の名前が刻まれた「シビウ・ウォーク・オブ・フェイム」プレートが埋め込まれた。同賞は、ハリウッドの「ウォーク・オブ・フェイム」に着想を得て歩道に星型のネームプレートが埋め込まれる。

日本人ではこれまで、演出家の串田和美(2015年)と、十八代目中村勘三郎(2013年)が受賞した。今年は野田のほか、イオアン・ホレンダー(ウィーン国立歌劇場総監督)、イザベル・ユペール(女優)、ミハイル・バリシニコフ(バレエダンサー)、ピーター・セラーズ (演出家)、ワジディ・ムアワッド(劇作家/演出家)が受賞している。

野田秀樹

『One Green Bottle』の上演前にはプレトークも実施し、自身の経歴やシェイクスピア喜劇をふまえた作品について語った。また“ルーマニアの蜷川”とも言える巨匠シルヴィウ・プルカレーテについて「かつて日本のアングラ演劇が目指したものがプルカレーテにはあります。当時見たものを、今の日本で紹介したいと思っています」とその関係を語った。

野田のその願いはこれまでも何度も実現されている。野田が芸術監督を務める東京・東京芸術劇場では、過去に2度プルカレーテ演出の舞台である『ルル』『ガリバー旅行記』の来日公演を行った。さらに2017年上演した『リチャード三世』では、プルカレーテを演出に迎え、佐々木蔵之介ら日本の俳優が出演。強烈な印象を与えた。今舞台については、今秋にドキュメンタリー映画が完成予定でもある。

今年のシビウ演劇祭では、プルカレーテが歌舞伎『桜姫東文章』(作:鶴屋南北)を原案に新作『The Scarlet Princess(原題)』を発表。物語のベースはそのままに、大胆な演出で壮大な世界観を舞台上に出現させた。日本公演については現在、実現に向けて準備を進めている。約8,700キロメートル離れたルーマニアと日本が文化を通わせる試みの積み重ねより、互いの芸術のさらなる発展が期待される。野田の受賞は、その過程に結ばれた一つの大きな実と言えよう。二つの国の交流が、新たな演劇作品を生むことに期待したい。

(取材・文・撮影/河野桃子)

(文/エンタステージ編集部)

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