M&Oplaysプロデュース『市ヶ尾の坂』開幕!岩松了「再演ですが、新作のつもりで」


2018年5月17日(木)に東京・本多劇場にてM&Oplaysプロデュース『市ヶ尾の坂-伝説の虹の三兄弟』が開幕した。本公演は、作家・演出家の岩松了とM&Oplaysが定期的に行っている公演で、今回は1992年に「竹中直人の会」で上演された『市ヶ尾の坂』を新演出で行う。初日前日には、公開フォトコールと囲み会見が行われ、岩松をはじめ、出演する大森南朋、麻生久美子、三浦貴大、森優作、池津祥子が登壇し、意気込みを語った。

『市ヶ尾の坂』舞台写真_3

以下、各コメントを紹介。

◆岩松了(演出・作・出演)
26年振りの公演となるので、再演ですが、新作舞台のつもりで挑みます。本作は僕が作った作品では珍しく、26年前に実在した場所、時間を元にした架空の物語なので、観ている方々に感じ取ってもらえればと思います。観に来て下さった方々が、どういった印象を捉えるか楽しみです。

◆大森南朋
岩松作品は過去何作か出演していますが、毎回新たな気持ちで緊張感を持って演じています。台詞が綺麗で、稽古の際には、空間的にお教えいただけるので、その都度新たな事を勉強させていただけるので好きです。皆さんに気に入ってもらえるか、楽しんでもらえるか今から楽しみです。がんばります。

◆麻生久美子
初日が不安になるくらい、とても緊張していますが、大好きな岩松作品に出られる機会をいただいたので、自分の中で楽しんでいければと思います。岩松さんの演出は、いつも必要な遠回りをさせてくれて勉強になりますし、演出する時の言葉がかっこ良くてしびれていました。稽古の際には相手がいるからこそ、こう動くといいのかと考えています。以前までは稽古で楽しめることがなかなかなかったのですが、本作では楽しんで稽古をすることが出来ました。

◆三浦貴大
緊張はしますが、岩松作品には素敵な言葉や台詞がたくさん散りばめられているので、噛まないよう一所懸命がんばります。岩松さんの演出は周りから厳しいと聞かされていましたが、何度も同じ場面を繰り返すことで、言葉を丁寧に扱うことや、状況に合わせての台詞使いとか今後にも活かせることを学べました。この作品に出られたことは、これからの役者人生の中で大切な時間になると思います。

◆森優作
岩松さんの作品は人の状況というか、相手の状況を敏感に感じないといけないので、緊張しますが一所懸命がんばります。

◆池津祥子
26年前に実際に観て、衝撃を受けた作品に出られてとても嬉しく震えています。岩松作品は想像力をかき立てたり、人間関係を大切とした作品ですし、一つ一つの台詞が素敵なので丁寧に演じていければと思います。

『市ヶ尾の坂』舞台写真_2

【あらすじ】
1992年、市ヶ尾の坂で暮らす三人兄弟がいた。
田園都市計画の名の下、無くなることを余儀なくされている兄弟の家。
状況に抗うすべとてなく懸命に生きていこうとする母なき兄弟と、三人と触れ合うことになった母になることが出来ぬ美貌の人妻。
さらにその夫、家政婦などが絡み、一見なんでもない日常の中に潜む、謎とエロスが交差する危うい関係が浮かび上がる。
三兄弟はそれぞれに若妻を慕い、お互いをけん制する。若妻は幼い5歳の男の子を育てており、育児のことで悩んでいるらしい。
若妻の家に雇われている家政婦も、頻繁に彼らの家を訪れ、意味ありげな言動で彼らを惑わす。
そして、ついにはミステリアスな「家族合わせ」の像が浮かび上がる・・・絵合わせのような家族劇。

『市ヶ尾の坂』舞台写真_4

M&Oplaysプロデュース『市ヶ尾の坂-伝説の虹の三兄弟』は、5月17日(木)から6月3日(日)まで東京・本多劇場にて上演。その後、宮城、福岡、大阪、富山、愛知、静岡を巡演する。日程の詳細は、以下のとおり。

【公演日時】
東京公演:2018年5月17日(木)~6月3日(日) 本多劇場
宮城公演:2018年6月5日(火) 電力ホール
福島公演:2018年6月7日(木) 白河文化交流会館コミネス
大阪公演:2018年6月9日(土)・6月10日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
富山公演:2018年6月12日(火) 富山県民会館ホール
愛知公演:2018年6月14日(木)・6月15日(金) 日本特殊陶業市民会館ビレッジホール
静岡公演:2018年6月17日(日) 三島市民文化会館

【公式HP】http://mo-plays.com/ichigao/

『市ヶ尾の坂』舞台写真_5

(撮影/宮川舞子)

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