元°C-ute矢島舞美、輝馬らが真実の“愛”を追い求める!『熱帯男子』公演レポート


2018年2月22日(木)に舞台『熱帯男子』が東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて開幕した。本作は2013年の初演を再演したものであり、同年の『熱帯男子2』を含めると、これが3度目の上演となる。その公開ゲネプロの模様を、舞台写真と共にレポートする。

出演は、矢島舞美、輝馬、冨森ジャスティン、反橋宗一郎、小谷嘉一、熊谷魁人、豊嶋杏輔、山口葵、松田周、千葉冴太、辿沓優良、真心、上松コナン、窪田七海(ハロプロ研修生)、金光留々(ハロプロ研修生)。

物語の舞台は、イケメンだけが暮らす小さな南の島、その名も“池綿島(いけめんじま)”。この島に遊びに来たOLの菜々美は、イケメンたちと共に年中常夏の楽園を満喫するが、実はこの島、「嫁不足」という深刻な問題を抱えていた。すでに婚約者のいる菜々美だったが、イケメンたちの熱い思いに彼女の心は少しずつ揺れ動いていく・・・。

『熱帯男子』舞台写真_2

菜々美役を演じるのは、元℃-uteの矢島。周りに流されやすく主体性のない女性として登場する菜々美だが、イケメンたちと過ごしていくうちに、本当に大切なものが何かを見つけ、自ら行動していくようになっていく。矢島は、その成長過程をスマートに演じ切っていた。

『熱帯男子』舞台写真_3

輝馬の演じる島の役場職員・孝吉は、ストーリーを進めていく上でのキーパーソン的存在。不器用で、自分の思いを伝えるのが苦手な孝吉の姿は、見ているこちらが思わず応援したくなるほど。実は、輝馬自身も素も孝吉のような性格なのでは?と思ってしまうほどの自然体に見えた。

『熱帯男子』舞台写真_4

医師・銀蔵役の冨森は、職業柄つねに白衣を羽織っているが、冨森の甘いマスクとその衣裳に大人の色気を感じずにはいられない。キツイ言い方をしてしまうことがあるものの、菜々美や島の仲間を思う心は誰よりも強い。そんな銀蔵のハートが、目線やちょっとした台詞回しから感じられた。

『熱帯男子』舞台写真_5

反橋宗一郎演じる謎多き住職・八雲役の魅力は、硬派かと思えば、突然のぶっ飛んだ発言で周りを惑わすそのギャップ。説得力があるだけに、爆弾発言をかました際のおもしろさは、何倍にも増して観る者に伝わってくる。

『熱帯男子』舞台写真_6

はじける笑顔が印象的な小谷が扮するのは、漁師の喜八。菜々美を笑顔にさせるために一生懸命に歌いかけるその眼差しは、真剣そのものだ。小谷の紡ぐ歌声は、優しさを兼ね備えながらも、男性としての包容力を感じさせるような、聞く人を安心させる力を持っている。

『熱帯男子』舞台写真_7

『熱帯男子』舞台写真_8

このほかにも農家で働く寛太役の熊谷、土木作業員のコンビ・政宗役の豊嶋と兵次役の山口など、個性豊かな島の住人が登場。どのキャラクターを見ても、表面的なことだけでなく、思わずドキッとしてしまうイケメン要素が詰め込まれている。

『熱帯男子』舞台写真_9

今回の見どころの一つでもあるのは、これまでに同作に出演したことのあるキャストを含む日替わりのゲストたちだ。ゲストがどのようにストーリーに絡んでくるのかも、もちろん気になるところだが、見逃せないのはそれを受けて変化する本作のキャストたちの演技。初日前に行われた公開ゲネプロには、椎名茸ノ介が参加。船の上で高らかに歌い上げるシーンや、キャストたちとのアドリブをのびのびと楽しんでいる姿が印象的だった。

『熱帯男子』舞台写真_10

また、これまでと変わらず期待が高まるのは、「そ・れ・が“熱帯男子”!」の歌詞でおなじみの楽曲。舞台を降り、色鮮やかで露出の多い島の衣装に身を包んだ熱帯男子たちが、客席の近くで歌い踊る。劇場全体が、島になったような楽しさを味わえる。

『熱帯男子』舞台写真_11

イケメンだけが住む島という特殊な設定ゆえ、そこを意識してしまいがちなのだが、描かれているのは求め続ける普遍の“愛”。作品を通して、本当の“イケメン”とは、熱い心と眼差しの持ち主なのだということに気づかされるだろう。

舞台『熱帯男子』は3月3日(土)まで東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて上演。

『熱帯男子』舞台写真_12

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

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