貧血になりそう!ドSな吸血鬼10人が吸血しまくる舞台『DIABOLIK LOVERS MB』稽古場レポート


2018年1月24日(水)に開幕する舞台『DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD』。原作は、ドSなヴァンパイアと主人公・小森ユイの過激な恋愛模様を描いた人気ゲーム作品で、アニメ化もされ多くのファンの心を掴んできた。舞台版は、2015年に初演、2016年には再演され、、待望の第2弾となる今回は、新キャラクターも登場することで注目を集めている。本番迫る稽古場を取材した。

歌、殺陣、通しが繰り返される稽古は、熱気を帯びていた。稽古場に入ると、床には多数の線が引かれ、360度の円形ステージが想像できる。しかし、この特殊なステージは稽古も難しく、出番以外のキャストも様々な段取りがあるようで気が抜けない様子だ。

キャストによっては、本番の靴を履き、また小道具も本番の物を使ってアクションにも挑む。特にこの日は、出はけのタイミングを入念にチェック、そしてアクションシーンでも足音を立てないように注意が呼びかけられていた。ワンシーンを通すと、集合し全員で確認、さらに個々にも細かい確認が出され・・・その積み重ねが美しいシーンを作っていくのだ。

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最初に公開された逆巻家のシーンで、ひと際大きな声で挑んでいたのは作品のファンとしても知られるアヤト役の荒一陽。シーンが終るとすぐに、演出のなるせゆうせいに確認をするなど積極的だ。なるせも、それに応えるように時にはスタジオの中心に立ち、ヴァンパイアたちに負けないパワーで演出を付けていく。

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カナト役の佐藤友咲の手には、常にテディ(クマのぬいぐるみ)があり、休憩中もスタジオ内ではテディと過ごしていたところが印象深い。見かけと性格のギャップが見どころになりそうだ。初演からライト役を務め続けている井深克彦は、「自身と正反対の性格」とコメントしていたが、不敵な笑みを浮かべさすがの存在感。さらに長男・シュウ役の小波津亜廉も周囲に無関心な役どころで寡黙、クールに振る舞っている。そんな静かなシュウは、稽古場でも人目を引きつける不思議な魅力を持っていた。

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兄弟一しっかり者であるレイジ役の和合真一は、自由な兄弟たちの世話をやく執事の様な役どころ。ミーティング中でも背筋を伸ばし顔に手を添えるなどレイジを意識しているようだった。そして、暴力的で兄弟の中でも熱い存在スバル役の高本学は、誰よりもイライラオーラを放出。それでもひとたびシーンが終ると、フワッと笑顔を見せ周りの空気を和らげていた。

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この逆巻6兄弟に立ちはだかるのが、新キャラクター・無神4兄弟だ。冷静沈着で冷徹、知性が高く品もあるルキ役の斉藤秀翼は、役柄同様ミステリアスな雰囲気そのままに稽古中はもちろん休憩時間も徹底して崩さないストイックさに驚く。

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この兄弟は逆巻家とは違った絆と運命を持ち、ユイを追い込んでいく姿にゾッとさせられる。コウ役の杉山真宏は、優しく語るが実は腹黒い性格のキャラクター。ポケットに手を入れモデル立ち、スタイルの良さを見せることでアイドルの部分も表現しているよう。

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そのコウとは正反対で野性的なユーマ役の遊馬晃祐は、鋭い眼光と荒々しい態度でユイを追い詰める。本人の素顔とギャップが大きく、豹変する姿にハッとさせられた。そしてユイに優しさを見せるのがアズサ役の西野太盛。兄弟の中で一番気が小さく弱々しい雰囲気を、スローテンポの台詞回しと少年の様な無邪気さで表現。それぞれがどうユイと関わっていくのか見守っていきたい。

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そしてこの10人に吸血される主人公ユイ。前作のユイは急な生活の変化に戸惑うばかりであったが、今作では少し様子が違う。自身の願いをより強く持ったユイを、高宗歩未は繊細に表現している。高宗も全シリーズに出演。今回もドSなヴァンパイアたちから吸血され、倒され、振り回されるユイを、体当たりで演じている。個々に違うという吸血シーンは、ぜひ劇場で確認して欲しい。

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ぶつかり合っていた逆巻兄弟が、無神兄弟の出現でどう変わって行くのか、激しいアクションシーン、そして劇中で歌われる美しい楽曲など見どころ満載となっている。キャストを代表して、高宗、佐藤、西野からメッセージが届いた。

◆高宗歩未(ユイ役)
通し稽古をやって初めて見えることがあり発見がある毎日です。そして今回吸血シーンがとても多いと感じています(笑)無神家という新しいキャラクターが4人出てくるので、さらに迫力が増しています。ユイちゃんはお客様に一番近い存在だと思うのでその意識をしっかり持って稽古に励んでいます。彼女はすごくいい子で優しくて前向きなんです。人間とヴァンパイアがいつかきっと分かり合えると信じて共存していきたい、みんなのことを理解しようと前向きに進んでいく子。今作ではたくましく、さらに意志を強く持って演じたいと思っています。劇場でお待ちしております。

◆佐藤友咲(カナト役)
キャラクターを初めて見た時の印象と演じてみてからの印象は全く変わりました。可愛さは見かけだけでかなりドSで病んでいます。狂気で怖く強いシーンが多いので、可愛さとは裏腹なギャップが見どころです。なるせさんが目指している世界観やエッジの効いた演出がすごくて、僕らが1聞いたら10返って来るくらいの感じで、 プロの現場ということを肌で感じています。稽古は真面目で厳しいというよりコメディのようなやり取りがあって、メイキングを入れて欲しいくらいちょっと面白くて楽しい稽古場です。 カナトはきっと皆さんが予想している以上に動きますのでお楽しみに。そして360度ステージは僕は初めて体験しますが、何回来ても同じ席でなければ見え方は全然違い、360度ということで見えなった表情も違う角度では見えます。さらにしゃべっていないキャラクター達がどういう世界観を作っているのか、様々な楽しみ方ができる作品です。劇場でお会いしましょう。

◆西野太盛(アズサ役)
無神家4人の絆に注目して観てもらいたいですね。よく4人で話していて、いいものができるように試行錯誤しながら本番に向けて頑張っています。逆巻家とは違う部分、兄弟に見せる表情と他に見せる表情の違いなどを繊細に、そしてアズサの存在感を本番までさらに作っていけたらと思っています。360度ステージはどこからでも見えるので、どこから見てもいいように神経を尖らせて、何回来ても楽しめる作品にします!

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舞台『DIABOLIK LOVERS MORE,BLOOD』は、2018年1月24日(水)から1月28日(日)まで東京・品川プリンスホテル クラブeXにて上演される。

(C)Rejet・IDEA FACTORY/DIABOLIK LOVERS MB PROJECT
(C)舞台「DIABOLIK LOVERS MB」製作委員会

(取材・文・写真/オフィシャル提供、編集/エンタステージ編集部)

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