倉持裕が江戸川乱歩の短編8本を再構成した『お勢登場』に黒木華、片桐はいり、水田航生らが出演


2017年2月に東京・シアタートラムにて『お勢登場』が上演される。本作は、劇団ペンギンプルペイルパイルズ主宰の倉持裕が作・演出を手掛け、大正から昭和にかけて活躍した文豪・江戸川乱歩の8本の短編小説を再構成し、1本の演劇として仕上げた作品となる。倉持がモチーフとしたのは、乱歩の“本格推理もの”より「二銭銅貨」「二癈人」「D坂の殺人事件」、“怪奇・幻想もの”より「お勢登場」「押絵と旅する男」「木馬は廻る」「赤い部屋」「一人二役」。

出演者には、黒木華、片桐はいり、水田航生、川口覚、粕谷吉洋、千葉雅子、寺十吾、梶原善という個性溢れる顔ぶれがそろった。

上演にあたり、作・演出の倉持からコメントが届いているので紹介しよう。

◆倉持裕(作・演出)
本作は、江戸川乱歩の多数の作品群の中から厳選した8本の短編小説を、複雑な手法で編み上げ、一本の演劇作品として再構成したものである。その8本は、乱歩作品の中の二大ジャンル“本格推理もの”“怪奇・幻想もの”の両方から分け隔てなく選んだ。
俳優のほとんどが複数の役を演じる。妻の不貞に耐える夫を演じていた俳優が、次の場では浮気者になり、また、とある長屋でマゾヒストだった女優が、別の下宿屋では純朴な画学生になる、といった具合である。これは、乱歩の描く人間の不可思議な多面性を強調する試みの一つである。
細分化し、さらにシャッフルした8つの物語は、入れ子構造の複雑な形を取るが、それは舞台美術を駆使した転換によって、ある程度明快に見せる。「ある程度」とことわるのは、乱歩の迷宮めいた作品世界を表現するには、それなりの複雑さは必要だと考えるためである。

『お勢登場』は、2017年2月10日(金)から2月26日(日)まで東京・シアタートラムにて上演される。その後、福岡、大阪で公演を行う。日程の詳細は以下のとおり。

【東京公演】2017年2月10日(金)~2月26日(日) シアタートラム
【福岡公演】2017年3月1日(水) 福岡市民会館
【大阪公演】2017年3月4日(土)・3月5 日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

チケットぴあ
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