「Dream Stage -読奏劇-」インタビュー!橋本祥平が『美女と野獣』で届けたいハッピーエンド


9月5日(土)21:00より、「Dream Stage(ドリームステージ)-読奏劇-」第4弾となる橋本祥平の「ヴィルヌーヴ 著/美⼥と野獣(原題:ラ・ベルとラ・ベート『美し姫と怪獣』)」が配信される。“「朗読」を楽曲の「Music Video」のように届ける”この「読奏劇」の撮影に、ドキドキしながら参加していた橋本。

彼は、朗読する作品に、「大好き」なディズニー映画の元となった物語を選んだ。この作品に決めた裏には、いろいろな紆余曲折があったようで・・・。ここ数ヶ月の経験から、自身が今感じることを交えて語ってもらった。

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――今回、この企画にご参加いただくことになった時のお気持ちをお聞かせください。

そうそうたる顔ぶれに入れていただきまして・・・。この企画のプロデューサーさんも監督さんも、一緒にお仕事をさせていただくのは初めてなので、ちょっと緊張しているんですけれども。

――プロデューサーさんは、舞台の上の橋本さんを観て「一緒に作品づくりをしてみたい」とずっと思っていらっしゃったそうですよ。

えっ、そうなんですか!そんな光栄なことはないですね・・・!!新しい方とご一緒させていただく機会は、新しい発見だらけなので、本当にありがたいです。

――今回は、朗読劇を「MV風」に届ける、というのがコンセプトとなっていますが、その点はどのようにお感じになりましたか?

このコロナ禍で、演劇の形が変わりましたよね。この「読奏劇」も、朗読+映像で表現を探るとお聞きして、率直に新しいことに挑戦させていただけそうだと思いました。僕、あまり朗読劇の経験がなかったんです。ここ数ヶ月の中で機会をいただくことが増えたのですが、その難しさを改めて感じました。

「MV風」という点については、完成形がまったく想像できなくて。朗読でもなく、読み聞かせでもなく、いろんな技術の力をお借りしながら映像として仕上げる・・・そういう状況に身を任せると、自分の芝居はどう見えるんだろう。それもまた、全然想像がつかないんですがすごいものがお届けできそうだなとワクワクしています。

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――朗読劇、ご経験されてみてどうでした?

これまでやってきた舞台上のお芝居では、身体を目一杯使っていろんな表現を皆さんにお届けしてきたんですが、朗読劇はその“届ける”アプローチがまた違うんだなって思いました。僕らの声などを通して、物語はお客様の想像の中で進んでいくのかなと。だから、しゃべり手側もちゃんと景色や場面を、いつもの2倍3倍濃く想像して伝えなければいけないんだなと分かって、勉強になりました。

――この「読奏劇」では、パブリックドメインとなった国内外の名作から、読むものを選んでいただきましたが、橋本さんが『美女と野獣』を選ばれたのは?

「どういうものをやりたいですか?」と聞いていただいたんですが、その時に「何かしら自分と関連づいたものをやりたいな」と思ったんです。僕、小さい頃からディズニー作品が好きで。

――最近では、カバーアルバム「声の王子様」にもボイスキャストとしてご参加されていますよね。

はい!ずっとずっとファンだったから、もう、嬉しすぎて。小さい頃、ディズニー映画を何回も何回も観せてもらっていました。まだビデオテープの時代だったので、伸びちゃうぐらい繰り返し再生していて。大人になった今触れると、また違う発見がありますよね。「声の王子様」で関わらせていただいたご縁もあって、クレジットカードの絵柄をシンデレラ城にしてしまったぐらい、「ディズニー作品」には思い入れがあります(笑)。

ディズニー作品となった名作と自分に関連づいたものという観点から、最初は『白雪姫』を候補に挙げさせていただいていたんです。カバーアルバムの中で『白雪姫』の「ハイ・ホー」を歌わせていただいたということもありまして。

でも、ご存知の方も多いと思うんですが『白雪姫』の原作って結構残酷なんですよね。少し前に、高崎翔太くんと吉谷光太郎さんとの「キカクのタネ」から生まれた二人芝居『GRIMM(グリム)』をやらせていただく中で、グリム童話をたくさん勉強したんです。僕はその時初めて『白雪姫』ってこんなにも怖いお話だったんだ・・・!と知りました(笑)。

――確かに・・・!

これを朗読でお伝えするのはちょっとしんどいのでは・・・と思ったところに、この『美女と野獣』を勧めていただいたんです。もちろん『美女と野獣』も大好きでしたし、ハッピーエンドをお届けできるのでいいなと思ったので、今回は『美女と野獣』を読ませていただくことにしました。

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――『白雪姫』と同様に、『美女と野獣』もディズニー映画や子ども向けの絵本とは、多々違うところがありますね。

『美女と野獣』も、もとになった作品は大人になってから初めて読んだんですよ。しかも、今回読ませていただく本は、古典の原文そのままなんですよね。やってみて・・・日本語って難しいなと思いました(笑)。今にない表現も多くて「ここ間違っていませんか?」と言いたくなるような言い回しもいっぱい出てくるんです。それから、和訳がひらがなだけで書かれている部分も多くて、文章において漢字って重要なんだなとありがたみが身にしみました(笑)。そういう声に出して読む苦労はちょっとあったんですけど、音としての響きの美しさはすごく感じました。

――それは、朗読の一つの醍醐味かもしれませんね。

日本語って、普段言わないけど、美しい言葉がたくさんありますね。ちゃんとお伝えしなければと思いつつ、言葉の気持ちよさに自分自身が酔っちゃいそうでした(笑)。映像になった時も、その気持ちよさが反映されているといいです。

――『美女と野獣』は、台本を拝見すると結構台詞も多く出てきますね。

ベルと、野獣と、お父さんと、お姉さんたちと男兄弟と・・・。結構出てくるので、登場人物の個性を分かりやすく演じ分けたいと思いました。まずはベルちゃん。女性の役をやるというのは、お芝居としてなかなかハードルが高いんですけど(笑)。楽しみにしていてください。

――自粛期間中にTwitterなどを拝見していて、橋本さんは表現したいという衝動を抱えていらっしゃるんだなあと感じました。たくさん笑わせていただきました。

そう言っていただけてよかった(笑)。じっとしていられなかったんです。あの期間は、改めて表現が好きだと実感するする日々でもありました。せっかくエンタメの世界で生きている人間なのだから、くだらないかもしれないけど自分の発信したもので笑ったり、明るい気持ちになれたと思ってくれる方が一人でもいたらいいなと思って、いろいろやっていました。

――舞台から離れざるを得ない期間がありましたが、橋本さんはどんなことを考えていらっしゃいましたか?

自分の中にお芝居がない生活って、こんなにも苦しいものなんだと・・・。いろんな舞台が中止になるという悲しみもありましたが、でも、その分お芝居を求める気持ちからもっと好きになることもできた気がします。この仕事を見つめ直すことができたから、マイナスな時間ではなく、一歩でも前に歩を進められたプラスの時間になっていると思います。新しい挑戦もさせていただきましたし、あの期間にお仕事をいただけるということは本当にありがたかったです。

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――配信という新しい演劇のスタイルも模索されていますが、これについてはどうですか?

劇場で拍手を実際に感じることはできないのですが、きちんと受け取ってくださっているのは、すごく感じられるようになりました。お客様とのコミュニケーションという面では、今まではお手紙やイベントで言葉を交わす瞬間がありましたが、配信の企画ではそういうコミュニケーションのラグをより縮めてくれる気がしました。

「キカクのタネ」をやっている時、お客様に毎回“宿題”に取り組んでいただいたんですが、すごかったんですよ!「台詞を考えてください」という宿題に、「脚本家の方ですか?」と言いたくなるぐらい、数ページに渡るしっかりとしたものを送ってくださる方が何人もいて。

お客様は、僕らよりもはるかに作品を理解する力をお持ちだな、伊達にいろんな演劇作品をご覧になっていないな、と思いました。本当にびっくりしました。こういうのって、配信と演劇の距離が近づいたことから生まれたことで、すごくいいなって思いましたね。

――この「読奏劇」も、収録した映像作品の配信後、スタジオトークがありまして。そこでチャット機能を使って、お客様の反応をリアルタイムに受け取ることができるんですよ。

それもめちゃめちゃ楽しみにしています!その分、ちゃんといいものをお届けしないとって、気持ちも身も引き締まります。がんばります!

――橋本さんの「読奏劇」、楽しみにしています。

はい!きっと、お客様自身も、最近、配信の演劇や朗読劇に触れる機会が多くなっていると思うんですが、きっとこの「読奏劇」はまた違ったアプローチの作品になると思っています。朗読としての表現と、配信ならではの技術で、新しいものをお届けできると思うと、僕自身も楽しみです。配信当日、一緒に『美女と野獣』の世界に入り込んでくれたら嬉しいです。

配信詳細

【#4】9月5日(⼟)21:00~
橋本祥平
朗読「ヴィルヌーヴ 著/美⼥と野獣(原題:ラ・ベルとラ・ベート『美し姫と怪獣』)」
チケット:https://ima-ticket.com/event/120

【#5】9月30日(水)21:00~
牧島 輝
朗読「宮沢賢治 著/注文の多い料理店」
チケット:https://ima-ticket.com/event/158
※配信開始後、途中入場可
※アーカイブ配信あり

※残りの配信回についての詳細は後日発表

<アーカイブ配信中>

【#1】8月12日(⽔)21:00~
太⽥基裕
朗読「シャルル・ペロー 著/眠れる森の美⼥(原題:眠る森のお姫さま)」
チケット:https://ima-ticket.com/event/117

【#2】8月22日(⼟)21:00~
⼤平峻也
朗読「⼩泉⼋雲 著/雪⼥」
チケット:https://ima-ticket.com/event/118

【#3】8月29日(⼟)21:00~
崎⼭つばさ
朗読「太宰治 著/⾛れメロス」
チケット:https://ima-ticket.com/event/119

【公式Twitter】@dreamline_inc
【公式サイト】https://dreamline.link/dream_stage
【チケット】イマチケ https://ima-ticket.com/dreamstage

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