舞台『ニル・アドミラリの天秤』杉江大志インタビュー!「僕は芝居を探求する者」


オトメイト(アイディアファクトリー)の人気恋愛アドベンチャーゲーム『ニル・アドミラリの天秤 帝都幻惑綺譚』を原作とする舞台『ニル・アドミラリの天秤』の東京公演が、2018年11月1日(木)より東京・全労済ホール/スペース・ゼロにて上演される。帝都大震災を経た「大正25年の帝都」という架空の東京を舞台に、稀モノ(=書いた者の情念や記憶が宿る本)によって起こる事件を扱う“帝国図書情報資産管理局・通称フクロウ”に所属する男たちの活躍を描く物語。本作で主人公・尾崎隼人を演じる杉江大志に作品の印象や意気込みについて話を聞いた。

舞台『ニル・アドミラリの天秤』杉江大志インタビュー

――『ニル・アドミラリの天秤』(以下『ニル・アド』)は「大正25年の架空の東京」を舞台にした物語ですが、本作の世界観について最初にどのような印象を持ちましたか?

大正時代は、明治9年に廃刀令が発令されてから急激に西洋の文化が入ってきて、軍服の人がサーベルを持って歩いていたりする一方で、まだ着物姿の人がいたり、着物にブーツを合わせているハイカラな人もいたりと、すごくオシャレな時代だったんだろうなっていうイメージです。そんな和と洋が織り交ざった混沌とした感じが大好きなので、お話をいただいた時はすごくワクワクしました。

――ビジュアルを拝見すると、今回はちょっと陰のあるクールなキャラクターですね。

今までは“明るくて元気でかわいい”系のキャラクターを演じることが多かったし、僕自身もクールなキャラクターはあまり得意じゃないので心配でしたが、ビジュアルが発表された時、ファンの方からはいい感じの感想が届いたので、ひとまずホッとしました。

舞台『ニル・アドミラリの天秤』杉江大志インタビュー_2

――「心配」と言っていましたが、具体的には“何”が心配だったのでしょうか?

色気ですね。自分の中では1、2年前ぐらいからテーマにしていたんです。もともと色気のある人って、黙っていても自然とにじみ出てくるものがあるじゃないですか。でも僕は・・・やっぱり難しいです(笑)。「年齢的に「そろそろ大人の魅力も出していかなければ」と思いつつも、こればっかりはある日突然出せるようになるものでもないですからね~。それも、この作品で僕が向き合う課題の一つかなと思っています。

――杉江さん自身と尾崎隼人は、似ている部分はありますか?

熱くて、まっすぐで、言いたいことはすぐに口に出すところは似ているかなと思います。最近は、それで共演者とぶつかることもしばしば・・・ぶつかると言っても、芝居の話をしていて思わず熱くなっちゃうっていう意味でね。「このシーンはこうだと思う」「いや、俺はこう思う」「違う違う!それは違う!はい、違いますぅ~」って(笑)。

――でも、そうやって言い合えるのはいい関係だからこそですよね。今回の共演者とも言い合えそうですか?

吉岡佑くん、健人くん、瀬戸祐介くん、ゆづ(星元裕月)以外の人たちとは初共演なので、どこまで言っていいのか分からないですが。皆と本番が終わるまでに、どんな関係になるか楽しみです。

舞台『ニル・アドミラリの天秤』杉江大志インタビュー_3

――年上の共演者の方も多いですね。

そうですね。年齢の幅が広い座組なので、年の近いヤツらでぶつかり合いつつ高め合って、先輩方の胸をお借りして芝居をぐっと締めてもらって、年下の子たちも自由にお芝居が出来る雰囲気作りが出来たらなって思います。

――今作の脚本・演出を担当する菅野臣太朗さんとは、今までお仕事をしたことは?

だいぶ前になりますが、まだ芝居をよく分かっていないような頃に臣太朗さんには役者としての基礎を作っていただきました。今回、久しぶりに一緒にお仕事をさせていただくので「こんなことも出来るようになったよ」っていうのも見せたいですね。以前は分からなかった、臣太朗さんのやろうとしている“ニュアンス”を、僕自身がどこまでくみ取れるようになったか、その成長具合を自分自身で確認するのも楽しみです。

――杉江さんがイメージしている尾崎隼人の魅力とは?

さっき言ったように「思ったことをすぐ口に出してしまう」のは、彼の魅力だと思います。いらないことを言わなければ何も起きずに困ることもないのに、まっすぐな性格だからこそ納得がいかないことを見逃せない。そんな余計なところにエネルギーをかけちゃうのって、僕は素敵だなと思うし、主人公っぽいですよね。結局は頑固なだけだと思うけれど、僕も頑固なので、その気持ちすごく分かります(笑)。

舞台『ニル・アドミラリの天秤』杉江大志インタビュー_4

――“正義を貫く者”ですからね。そういう意味では、杉江さん自身を説明する“○○を△△する者”に当てはめる言葉は何ですか?

何だろう・・・“芝居を探求する者”かなぁ。これって役者を続ける限り一生続くテーマだと思っています。最近は、そこに「唯一無二の存在にならなければ」ということも加わりました。それは芝居だけでなく、人としても唯一無二でありたいって意味でね。芝居の上手な役者は大勢いるけれど、芝居のテクニック以前に人間としての魅力を醸し出せるようにならないと、観る人に何も残せない。僕は器用な人間ではないし「自分の中にないもの、経験していないことは表現出来ない」というのが僕の思う芝居なので、だからこそ感性を磨いたり、演技の幅を広げたりするのは大事だなって最近すごく思います。

舞台『ニル・アドミラリの天秤』杉江大志インタビュー_5

――そう感じるような出来事があったんですか?

僕、調子がいい時と悪い時で、すごく波があるんです。自分でも「ステップ踏んだな、上がったな」と思う時は調子に乗って何でも出来るようになった気になってしまうんですが、そういう時ほど躓くし、もっと出来る人に出会ったり、やりたいことが見つかったりすると、そこで「なにくそ!」と奮起して、またのめり込むんですよね。気付きがないと永遠に成長はないし、気付いただけではダメでそこから磨いていかないと望む場所にはたどり着けない。「出来るようになった!」って安心してしまったら、どんどんダメ人間になっていく(笑)。でもね、「ダメだな」って気付いたり、挫折を味わったりする時ほど、僕はワクワクするんです。飽き性の僕を“飽きさせないもの”が芝居にはあるんです。

――最後に舞台を楽しみにしている皆様にメッセージをお願いします。

この作品が愛されている理由を見つけて、それを崩さず、でも舞台としての「ニル・アド」をお届けできるように・・・舞台ならではのものをお届け出来るようにがんばって稽古をして作り上げるので、ぜひ目撃しに劇場にお越しください。お待ちしています!

舞台『ニル・アドミラリの天秤』

◆公演情報
舞台『ニル・アドミラリの天秤』
11月1日(木)~11月11日(日) 東京・全労済ホール/スペース・ゼロ

【脚本・演出】菅野臣太朗
【出演】
杉江大志 仲田博喜_星元裕月 健人 大崎捺希 古畑恵介
大和田南那
大原海輝 黒田絢子 栞菜 吉岡佑 末野卓磨 湯本健一
瀬戸祐介 和泉宗兵、ほか

【公式HP】http://wup-e.com/nilad-stage/
【公式Twitter】@nil_stage

(C)IF/Nil Admirari PROJECT (C)2018舞台『ニル・アドミラリの天秤』製作委員会

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