“Pretty Guardian Sailor Moon” The Super Liveインタビュー!夢宮加菜枝×古賀なつき×河西智美が語る三者三様の「セーラームーン」


武内直子原作の少女漫画「美少女戦士セーラームーン」(以下「セーラームーン」)の25周年プロジェクトを彩る3大ステージコンテンツの一つとして発表された”Pretty Guardian Sailor Moon” The Super Live。本公演は、音楽×ダンス×映像を駆使した『セーラームーン』作品として、東京プレビュー公演ののち、ジャポニスム2018公式企画としてパリでも公演を行うことが決定している。

Pretty Guardian Sailor Moonインタビュー

構成・演出・振付を手掛けるダンスアーティスト・TAKAHIRO(上野隆博)のもと、「●(ハート)チーム」「◆チーム」「♪チーム」とトリプルキャストで、言葉の壁を超える新たなパフォーマンスショーが誕生する。

本作で、セーラームーン/月野うさぎを演じるのは、夢宮加菜枝、古賀なつき、河西智美の3名。トリプルキャストとして、本作にかける思いなどを聞いた。

――まず、セーラームーン/月野うさぎ役に決まった時を振り返っていただけますか?

夢宮:私は、オーディションに落ちたと思っていたので、合格したというお知らせをいただいた時は本当に嬉しかったです。全然自信がなくて、終わったあとにマネージャーさんに「ごめんなさい」って電話かけちゃうぐらいだったので・・・(笑)。夢みたいで、信じられなかったです。

古賀:私はものすごく嬉しい気持ちと、ものすごく不安な気持ち、両方あったんですが、それ以上に、世界中から愛されるセーラームーンになれることに誇りと喜びを感じました。それから・・・決まった日の夜から、お月様に語りかけるのが日課になりました。

河西:どんなことを言うの(笑)?

古賀:「今日も頑張ったよ、お月様!」みたいな感じで。セーラームーンと言えば、お月さまかなと。故郷を感じつつ・・・(笑)。

夢宮・河西:かわいい~(笑)!

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――今も続けていらっしゃいますか?

古賀:はい。この前、マーズ・・・火星が近かった日なんかは、「あ~!」って感動しちゃいました。

河西:スピリチュアル系だな~(笑)。そんなかわいいエピソードないぞ・・・。

――河西さんからは、発表時も含め、「セーラームーン」への愛をひしひし感じます。

河西:溢れちゃって(笑)。アニメも観ていましたし、ミュージカルもバンダイさんがやってらっしゃった頃から観ていましたし。オーディションがあると聞いた時は、ラストチャンスだと思って受けました。小さい頃からセーラームーンになることが夢だったから、この気持ちをぶつけてみようと思って。

でも、オーディションにおさぶさん(武内直子による原作「美少女戦士セーラームーン」の担当者)がいらっしゃってたんです!それを見て「本物だー!」「今日来た甲斐があった・・・!」みたいになっていました。オタクなんですよ(笑)。そんな状況でしたけど、こうしてチャンスをいただけたので、もう死に物ぐるいでがんばろうと思っています!

――河西さんの熱意、ビシバシ伝わってきます!今のお話にも少し出ましたが、原作やアニメ、ミュージカルなど、「セーラームーン」にまつわる思い出と言うと、どんなことが浮かびますか?

夢宮:私は、原作やアニメとは世代が違うんですが、小さい頃、セーラームーンのフィギュアを一つだけ持ってたんです。それがすごく印象的で。

河西:なんで持っていたの?

夢宮:それが、何故だか分からないんです。お姉ちゃんがいるので、もしかしたら、もとはお姉ちゃんのものだったのかもしれないんですけど、今も大事に持っています。

古賀:今、改めて原作を読んでみると、女の子が本気で戦う姿って本当にかっこいいなと思えて、ときめきが止まらないです。私もリアルタイムの世代ではないんですけど、何故か自然とアニメの曲とか口ずさめますし、世界中で知られているものですから、ずっと魅了し続けて欲しいって、ファンの一人として思います。

河西:一番の思い出・・・難しい・・・!

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――いくつでもいいですよ(笑)。

河西:小さい頃、山梨に住んでいたんですが、池袋のサンシャイン劇場にお母さんとミュージカルの「セーラームーン」を観に行っていたんですね。ある時、もう一回観たい!って言ったら、一人で行っておいでって言われたんです(笑)。いくつだったのかなあ・・・小学校に入るか入らないかぐらいの頃だったと思うんですけど。一人でチケットを持って、高速バスに乗って、公演を観て、またバスに乗って、最後はママに迎えられて。今振り返ると、なんでできたのか謎なぐらい、大冒険でした。あ、良い子は真似しないでくださいね(笑)。

3、4年ぐらい前のバースデーイベントでは、自分の好きなことをしていいという企画で、コスチュームを着て「ムーンライト伝説」のオープニングシーンを一人でやる映像を作りました(笑)。その時に撮ってもらった写真を使って、アニメのCMに入る前のアイキャッチ画面をコラージュで再現してみたり・・・。それから、自分の曲の中で、1曲だけセーラームーンとタキシード仮面、うさぎとまもちゃんの関係を思い浮かべて書いた曲があったりします。すみません、本当にオタクなんです・・・(笑)。私、小さい頃からあんまり熱量が高いタイプではなかったんですが、「セーラームーン」は本当に大好きで。

――それだけ思い入れのある作品で、大好きなキャラクターを演じられることは感慨もひとしおですね。

河西:本当にありがたいですし、逆に今、葛藤も増えてしまっているんです。こうであるべきだというイメージがありすぎるのもよくないし、ナチュラルに考えないと。大好きなものをやらせていただける幸せと辛さは紙一重なんだと思うんですが、そこに負けないように。ファンの方に「うむ!」と認めてもらえることを、一つの目標にしています。

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――皆さんが最初に役と向き合ったのはビジュアル撮影かと思いますが、その瞬間のお気持ちを教えてください。

夢宮:衣裳を着た瞬間、守られている!って思いました。すごく強くなったような気持ちになって。それから、私自身は髪を染めたことがないんですけど、金髪になったらこんな感じなんだな・・・って思いました。本当に変身していくような感じがして、すごく嬉しかったです。

古賀:「はじめまして、うさぎちゃん!」みたいな感覚でした。「これからよろしくお願いします」って気持ちで着させていただきました。すごく立派な衣裳で、衣裳からもパワーをもらった気がします。あとは、率直に「痩せなきゃ」って思いました(笑)。

――河西さんは、個人的に全戦士の姿を経験済とのことでしたが・・・。

河西:何度もなってみてはいましたが、「本物なんだ!」という感慨深さがありました。現場に入った時、ちょうどセーラーヴィーナスの撮影中だったんですけど、それを見ているだけでもワクワクしました。メイクさんが、昔の私が観ていたバンダイ版のメイクも担当されたことのある方で、お話を聞いていたら泣きそうになっちゃって。泣いたらメイク崩れるぞ!ってこらえたんですけど、感慨深すぎましたね。あとは、私も痩せよう!って思いました。衣裳をかっこよく着るために。

――稽古が始まって見えてきた、パフォーマンスショーとしての見どころはどんな感じでしょう?

夢宮:世界的にも有名なTAKAHIROさんが振付や演出をしてくださっているということもあり、ダンスは本当に見応えのあるものになっています。それから、“3チーム”あるというのは、すごくおもしろいことになっているので、それぞれを観ていただきたいです。チームによって、良さが違ってくると思うので。

古賀:濃厚なパフォーマンスショーで“隙がない”という感じです。5戦士をはじめとしたメインキャストにももちろん注目してもらいたいんですけど、アンサンブルの方々がすごいです!キレッキレのダンスが繰り広げられます。

河西:ショーなので、ミュージカルとはまた違った印象になっています。作品自体は、ただかわいいだけではない、すごく深い作品です。「セーラームーン」という作品を、短い時間の中で、台詞は少なく、ダンスと音楽で伝えるというのは、ものすごい熱量がないとできないことなので、それをどうやったらうまくまとめられるのか、今は毎日試行錯誤しています。

まだまだこれからなんですけど、死に物ぐるいでやることで、私たちが本当の戦士になれる瞬間がくるんだと思っています。余裕を持って本番を迎えられるという状況ではないんですけど、それをプラスにできるぐらい、ピュアに一生懸命取り組める子たちが集まったと思うので、“一生懸命の熱量“を感じてもらいたいです。

海外だと、完成された完璧なものを見せることが当たり前だと思うんですけど、日本では、アイドル文化が象徴するように、人が汗をかいたり、泣いたり、青タンを作ったりしながら、それでもがんばる姿に心を動かされる人が多いのかなって思うんです。私たちもきっと、メイクがボロボロになるかもしれないけど、そこに感動してくれたら嬉しいです。

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――お互いのパフォーマンスを観ていて、それぞれどんな違いを感じますか?

河西:本当に全然違うんですよ。3チーム3色という感じです。二人の場合、加菜枝ちゃんはバレエ、なつきはポップス寄りのダンスが得意なので、そのあたりも違いにつながっているのかなと。

でも、二人とも結構抜けてるんですよ。皆が分かっていることを、一人分かってなくて「・・・ん?」ってなってたり。それでも、必死に食らいつく姿がまたうさぎちゃんっぽくて、私はそういう瞬間を見つけると、「うさぎちゃんだなあ」と思ってニヤニヤしちゃってます(笑)。

夢宮:私は、河西さんのセーラームーンを観ていると、ずっと観ていたいという気持ちにさせられます。気づくと、目で追ってしまっているんです。愛らしくてキュートで、何より河西さんご自身のセーラームーン愛が感じられて、いろんな愛に溢れているうさぎちゃんだなと感じています。

古賀:私も、河西さんのセーラームーンを観ていると「なるほど・・・」「いいなあの感じ・・・」と思うことが多くて。本当に、動き一つ一つも本当にかわいくて、こういう要素、自分にも欲しいなって思いました。

――その違いを観るのも、トリプルキャストならではの楽しみの一つですね。

河西:私、シングルじゃない役をいただくのが初めてで。主役というと、重圧もあるものだけど、3人でディスカッションできるから心強いです。孤独じゃないって、思えて。二人を観ていると本当に勉強になることばかりなので、私も地味に長くやってきた分、二人に何か伝えられることがあったらいいです。稽古では二人に甘えっぱなしなので、こういう取材の時は率先してお話しようと(笑)!

――いいチームワークが出来上がっているんですね。稽古の中で、お気に入りのシーンはありますか?

夢宮:私は・・・うさぎちゃんがタキシード仮面様が好きすぎて、頭がお花畑になっちゃうシーンです。お花畑というのは、妄想の世界に行ってしまう感じの・・・。

河西:あそこ、楽しいね~。私、加菜枝ちゃんが稽古してるの見てて、そうくるか!ってめっちゃ笑っちゃった(笑)。

夢宮:私は残念ながら、実生活で頭がお花畑になった経験がないので、あの感じは、やっていてすっごく楽しいです(笑)。

河西:わたしは、あることでうさぎちゃんが泣き崩れるところが好き。作品の中で一番ミュージカルらしい雰囲気で、セーラー戦士たちが「もう一度一緒にがんばろう」と歌で声をかけていくんです。短いシーンなんですけど、セーラー戦士たちが築き上げてきた友情が垣間見えて、心がぎゅーっとなります。観ている方の心も動かす表現ができるように、自分としてもブラッシュアップしていきたいなと思っています。

古賀:私も、今河西さんが挙げてくれたシーンが好きです。こんなに皆がセーラームーンのことを思ってくれているんだっていうことが伝わってきて、やっていても感動します。

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――どんな公演になるのか、楽しみにしています。

夢宮:私は、小さい頃からバレエをやっていたんですが、キャストそれぞれにやってきたことが違うし、得意なダンスのジャンルも違っているのが、観ていてすごくおもしろいものになっています。ダンスと一言で言っても、個性がこんなにも出てくるものなんだなって感じているので、ご覧になる皆さんも、ぜひそこに注目していただけると嬉しいです。

古賀:稽古を通して、皆でフリを作り上げるプロセスが、ダンスという表現の楽しさの一つなのかなって思います。ダンスで表現する「セーラームーン」を楽しんでください。

河西:私は、アイドルとして活動していた時から、ダンスがあまり得意な方ではありませんでした。自分の武器はなんだろうと考えた時に、辿り着いたのが表現力かなと。この公演でも、台詞の少ない喜怒哀楽を、身体、顔、自分の全部を使って、内からにじみ出る表現力で戦っていけたらと思いますし、二人からも学びながら、フレッシュさを忘れず、がんばりたいと思います!

◆公演情報
“Pretty Guardian Sailor Moon”The Super Live
【東京プレビュー公演】8月31日(金)~9月9日(日) AiiA 2.5 Theater Tokyo
【パリ公演】11月3日(土)・11月4日(日) パレ・デ・コングレ・ド・パリ 大劇場
※ジャポニスム2018公式企画

Pretty Guardian Sailor Moon♡チーム

出演
【●(ハート)キャスト】
セーラームーン/月野うさぎ:夢宮加菜枝
セーラーマーキュリー/水野亜美:ココナ
セーラーマーズ/火野レイ:平井琴望
セーラージュピター/木野まこと:尾花貴絵
セーラーヴィーナス/愛野美奈子:星波

クイン・ベリル:京香
クンツァイト:真田怜臣

松林篤美 新橋 和 土定美月 大澤涼風 大橋美優

タキシード仮面/地場 衛:立道梨緒奈

Pretty Guardian Sailor Moonインタビュー◆チーム

【◆キャスト】
セーラームーン/月野うさぎ:古賀なつき
セーラーマーキュリー/水野亜美:川村海乃
火野レイ:二宮響子
セーラージュピター/木野まこと: 松崎カンナ
セーラーヴィーナス/愛野美奈子:中西裕胡

クイン・ベリル:京香
クンツァイト:真田怜臣

松林篤美 榎本愛子 東川歩未 小泉もえこ 相川日菜子

タキシード仮面/地場 衛: 立道梨緒奈

Pretty Guardian Sailor Moonインタビュー♪チーム
セーラーマーズ/

【♪キャスト】
セーラームーン/月野うさぎ:河西智美
セーラーマーキュリー/水野亜美:替地桃子
セーラーマーズ/火野レイ:長谷川 唯
セーラージュピター/木野まこと:山崎紫生 (※「崎」はたつさき)
セーラーヴィーナス/愛野美奈子:後藤紗亜弥

クイン・ベリル:哀川まこと
クンツァイト:真田怜臣

小泉もえこ 新橋 和 土定美月 大澤涼風 大橋美優

タキシード仮面/地場 衛:立道梨緒奈

Pretty Guardian Sailor Moonビジュアル

(C)武内直子・PNP/”Pretty Guardian Sailor Moon” The Super Live製作委員会

(撮影/エンタステージ編集部)

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