演劇のメイド・イン・ジャパンとして世界へ!ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~良知真次インタビュー


全世界で2億ダウンロードを突破した大人気ゲーム本格幻想 RPG「陰陽師」を原作とし、中国で舞台化が決定したミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~。本作は、原作ゲームを手掛ける中国のゲーム会社ネットイースゲームズと、2.5次元舞台を数多く手がける日本のネルケプランニングがタッグを組み、国境を越えた作品制作で、日本でのプレビュー公演ののち、中国で本公演を行う一大プロジェクトとなっている。

主人公・晴明役として、本作の主演を務めるのは良知真次。ストレートプレイからミュージカルと、ジャンルを問わず活躍する良知は、今回のプロジェクトをどうとらえているのか。そして、2.5次元というジャンルの「今」と「これから」にどのような思いを抱いているのか。率直な心境を聞いた。

ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~良知真次インタビュー

――今回のミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~は、中国公演が本公演になるとのことで、また新しい展開を見せる作品ですね。

そうですね。ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~で上海公演をやらせていただいた時も感じたんですが、“2.5次元”という概念は、今、日本のオリジナルとして打ち出せるものになってきていると思うんですよ。例えば、ブロードウェイ・ミュージカルや、ウィーン・ミュージカル、韓国ミュージカルといった海外の作品が、日本でも上演されていますよね。それと同じように“2.5次元”がメイド・イン・ジャパンの演劇として、海外に発信できるようになってきた。これって、すごいことだと思うんですよね。

この本格幻想RPG「陰陽師」は、中国で制作されたゲームですが、日本の声優の皆さんが声を演じています。それが、中国IPの2.5次元舞台になり、日本でのプレビュー公演を経て、中国三都市で公演を行うことができる。そういう挑戦をさせていただけるというのは、役者としてすごく幸せですね。

――製作発表では、中国の皆さんからどのような反応がありましたか?

エンタメは、言葉の壁を超えられるものなんだということを、改めて感じました。それから、日本では、2.5次元という文化に対して、いい意味で慣れてきていると思うんですよ。でも、海外のお客様にはまだまだ新鮮に映る部分が大きいんだなと、生でいただく反応から感じました。ダンスを交えたステージングを少しだけ披露したんですが、始まった瞬間、お客様のワァ~!という表情が見えたり、声が聞こえたりして。受け入れてもらえたことが伝わってきて、すごく嬉しかったです。

ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~良知真次インタビュー_2

――日本のアニメやゲームは、海外との大きなコミュニケーションツールになっていますよね。

今、日本のアニメは、海外の方が日本を好きになるきっかけになっていると思うんですよね。例えば、日本語を習得したり、日本という国を知ったりする入り口になってもいると思うんです。製作発表の時も、ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~でも、日本語で言ったことをお客様が理解してくれている感じがしました。だからもう、言葉の壁はまったくないんですよね。そして、理解の先にいくために、「ミュージカル」という部分がすごくキーになってくると思います。音楽やダンスは言葉を使わなくてもダイレクトにお客様へメッセージを届けることができる。感動を伝えることができる。それが、今回のプロジェクトの魅力の一つになると思います。

――現在、ゲームはやっていらっしゃいますか?

はい。僕の晴明、なかなか強くならないんですけど(笑)。

――やってみたご感想は(笑)?

中国映画などと同じで、まず、とにかく絵がきれいですね。僕は、普段あまりゲームをやらないんですが、それだけで魅せられるというか。このゲームについて、いろいろ調べたんですけど「このゲームはヤバイ!」みたいな記事に必ず名前が載っていたんです。ヤバイっていうのは、いい意味で、ですよ(笑)?絵もヤバければ、内容もヤバいぐらいすごい。ゲーマーの方がやりこんでも、ゲームをあまり知らない僕みたいな人でもハマってしまう、魅力ある作品だと思います。キャラクターもストーリーもすごくしっかりしているので、なんだか一つの映画やドラマのようで、日々ワクワクしながら旅に出ているんですけどね。・・・なかなか強くならないんですよ!

ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~良知真次インタビュー_3

――ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~は最初、晴明の口元だけのビジュアルが公開されましたが、「これは誰だろう?」と話題になっていました。

あのビジュアルが出た時、僕が演じたイタチ(ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」~暁の調べ~)の同じ角度の写真と比較されているSNSの画像を見かけました。皆さん、すごい見方をされるんだな、当たり!って思っていました(笑)。

――その晴明ビジュアルの全体像は、伊藤優衣さん演じる神楽、佐々木喜英さんが演じる黒晴明と一緒に公開されましたが、仕上がりについてはいかがでしたか?

ネルケ(プランニング)さんの作るビジュアルのクオリティって、すごいですよね。自分で言うのもなんですが、美しいなと思いました。周りの人にも「こんなにかっこよくなるんだね」って言われて・・・すごく自信が持てました(笑)。役者仲間からも「誰がやるんだろうと思っていたんですよ」とか「良知さんだったんですね!」とか、たくさん声をかけてもらいましたね。

――役者の皆さんも、注目されていたんですね。

たくさんの方に注目されている役を演じることができるのは、本当に光栄なことです。役者同士で飲んだりしていると「誰が出るのか」みたいなことは、やっぱり話に出るんですよね。このミュージカル「陰陽師」も、出演したい方がたくさんいらっしゃったでしょうから、責任を持って演じさせていただかなければと思います。

ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~良知真次インタビュー_4

――共演者の皆さんも、2.5次元作品に多数出られている方から、宝塚歌劇団ご出身の方まで、幅広い顔ぶれが揃いましたね。

本当にいろいろなジャンルの方々が集まってますよね。出演者だけでなく、脚本・演出・作詞を毛利亘宏さんが手掛けられたり、音楽は佐橋俊彦さんだったり、振付は本山新之助さんだったりと、スタッフ陣にもすごく力強い皆さんが集まってくださいました。これも、日本の作る作品の魅力を世界へ伝える一つの要素ですよね。日本でプレビュー公演をやって、本公演は原作が生まれた中国で行うという壮大なプロジェクトに、演じる我々も負けないようにしないと。役者としてだけでなく、人間として、国境を超えてチャレンジできるチャンスをいただけたことを大切にしたいです。

――良知さんご自身は、日本の演劇にとって2.5次元というジャンルはどうなっていくと思いますか?

前回のオリンピック(リオオリンピック)の閉会式の演出で、マリオが出てきたじゃないですか。海外の人にも大好評で。ああいった形で、日本のアニメやゲーム文化が、世界に誇れるものになっていることは、結果としてすでに出ていますよね。2.5次元も、きっと次の東京オリンピックに向けてさらに変わってくると思います。

――今後、演劇でも日本発信ができるものが増えていくといいですよね。

そうですね。これは、一度の挑戦で終らせてはいけない。絶対に次につなげなければいけないと思います。その結果を残したいですね。

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――それでは最後に、公演を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします。

この公演は、日本でプレビュー公演、中国で本公演を行いますが、僕、日本でのプレビュー公演中に35歳になるんですよ(良知さんは3月16日生まれ)。誕生日当日も、公演をできるというのは役者として本当に幸せなことですし、35歳になって迎える最初のステージがこの作品であることも嬉しく思います。一つ歳を重ねるということは、それだけの経験をしてきたということなので、34歳で培ってきたものをすべてこの作品にぶつけたいと思います。日本のプレビュー公演を通して、作品としてどんどんクレッシェンドしていって、それを中国に持っていきたいと思います。そして、メイド・イン・ジャパンの“次の機会”につなげられるような公演にしたいと思います。

ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~良知真次インタビュー_6

◆公演情報
ミュージカル「陰陽師」~平安絵巻~
【本公演】2018年春に中国・北京、上海、深セン(予定)にて
【プレビュー公演(日本/東京)】2018年3月9日(金)~3月18 日(日) 東京・日本青年館ホール

【プレビュー公演チケット一般発売日】1月21日(日)10:00~

【原案】本格幻想RPG「陰陽師」より(NetEase Inc./All Rights Reserved)
【演出・脚本・作詞】毛利亘宏
【音楽】佐橋俊彦
【振付】本山新之助

【出演者】
晴明役 良知真次
源博雅役 三浦宏規
神楽役 伊藤優衣
八百比丘尼役 舞羽美海
大天狗役 矢田悠祐
酒吞童子役 君沢ユウキ
茨木童子役 遊馬晃祐
黒無常役 平田裕一郎
白無常役 内海啓貴
判官役 片山浩憲
雪女役 七木奏音
紅葉役 門山葉子
黒晴明役 佐々木喜英
ほか

【公式HP】https://www.musical-onmyoji.com/jpn/

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2018年1月20日(土)~2018年2月28日(水)まで

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※非公開アカウントからのご応募は、抽選対象外となりますのでご注意ください。

 

皆様のご参加をお待ちしております!

(撮影/エンタステージ編集部)

(C)Musical OMJ 2017

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