蘭寿とむインタビュー!地球ゴージャスプロデュース公演Vol.14『The Love Bugs』「自分で道を決めず、いろいろなことに挑戦したい」


2016年1月9日(土)に東京・赤坂ACTシアターで開幕する舞台『The Love Bugs』。岸谷五朗と寺脇康文の演劇ユニット「地球ゴージャス」第14弾となる本作では、人間のすぐ隣にある小さな世界=昆虫たちのファンタジックな物語が展開する。作・演出も担当する岸谷の熱いラブコールを受け、ゴージャス初出演が決定した蘭寿とむに話を聞いた。

地球ゴージャス初出演!役柄は・・・昆虫!!

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――今日の製作発表が始まる直前に、どんな“昆虫”役なのか、作・演出の岸谷五朗さんからお話があったそうですね。

そうなんです(笑)。まだ具体的にその昆虫名は明かせないのですが、自分の中では「なるほど」って自然にイメージできました。

――会見では岸谷さんが蘭寿さんのことを「キュートな女の子」と評されていました。

ねえ(笑)あまり言われたことがない言葉なのでちょっと驚きました。そのまま稽古場でのニックネームまで付けていただいて(笑)。

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――お稽古場では“キューティー”で決定ですね(笑)。宝塚を退団後、舞台作品としては今回が4作目になりますが、オファーを受けた時はどう思われましたか?

すごく嬉しかったです。地球ゴージャスは毎回テイストの違ったオリジナル作品を上演していて人気の高いカンパニーでもありますし、岸谷さんから直接「出て欲しい」と言っていただいた時はとても光栄に感じました。

――その後「でもあなたが演じるのは人間じゃないんです」と伝えられるわけですが。

一瞬「え、虫ですか?」って驚きましたが(笑)、面白そうだな、と。その着眼点が素晴らしいと思いましたね。

――共演の皆さんとは全員「はじめまして」になりますね。

皆さん初めて共演させていただく方ばかりなのですが、今日の製作発表でご一緒して、すでに大分打ち解けられたかと(笑)。あんなに笑いが多い会見に出させていただいたのも初めてですし(笑)。最初の内は緊張していましたが、途中から素の状態で大笑いしてました。あの楽しい雰囲気のまま、お稽古にも突入して行けそうです。

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――岸谷さんと蘭寿さんがどんなお話をなさっているのか気になります。

これまではオファーをして下さった時に直接お話をしたのと、『SHOW-ism VIII 【ユイット】』と、『TAKE FIVE』を観に来て下さった時に少しお話をしたくらいなんです。今日改めていろいろ伺えたのですが、退団後の舞台で「キュートな女の子」としての面を見つけて下さっていたり、男役をやっていた時も、カッコ良さの中に「女性」の部分を見て下さっていたりと、奥深いところに目を向けて下さっていたんだな、と驚きながら嬉しくお話を聞きました。

――『The Love Bugs』はビジュアル写真の中に、役のヒントが隠されているそうです。

そうそう、一見ワイルドにも見えますよね。でも岸谷さんからは「強さの中に妖艶さも出して欲しい」と言われていますので、そこは頑張らないといけないですね(笑)。

――30秒で早替え、なんて無茶振りもありましたね。

30秒、本当にギリギリの線なんですよ。出来るかなあ・・・でも、そんな場面もありそうですよね(笑)。

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――今回演じる“昆虫”と蘭寿さんはどうお付き合いされますか?

家で飼おうと思えば飼えるのでしょうが、私は絶対に飼いません(笑)。外で観察するくらいかな。

――その“昆虫”の特徴を一言で表すと?

「強い」!

――早っ(笑)!ではキュートで妖艶でワイルド、そして強い蘭寿さんが舞台に登場するわけですね。

はい・・・って言っちゃって大丈夫かな(笑)。いや、でも精一杯やりますよ。

宝塚退団後も真っ直ぐ前へ

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――宝塚を退団なさってもうじき1年半になりますが、外の舞台で戸惑いや違いに驚かれたりしたことは?

実は退団後の初作品となった『ifi(イフアイ)』の最初の一日二日にちょっとした戸惑いがあっただけで、あとは特に悩んだり驚いたりしたことはないんです。自分はそのままでいいんだ、作る必要はないんだ、って目の前の相手役や作品に真っ直ぐ向き合うことを一番大切に考えたからかもしれません。ただ、やはり男役として長い間やって来ましたので、その時のクセがふと出てしまうこともあって、そこは意識しないといけないな、とは思います。

――今、興味がある作品や演じてみたい役柄がありましたら教えて下さい。

それがね、特に思い浮かばないんです。と言うのも、自分で色々決めたくなくて・・・色んなことにトライしてみたいです。今は可能性を拡げる時期かな、っていう思いもありますし、目的地を決めてそこに行くというよりは、思いもしなかった世界に足を踏み入れてみたいと思っています。そういう意味では今回の『The Love Bugs』も私にとっては大きな挑戦ですね。

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――会見では「地球ゴージャスで笑いの部分を勉強させて欲しい」というコメントもありました。笑いに関しては岸谷さんのツッコミもかなり厳しそうです。

そこは望むところです、受けて立ちますよ(笑)。関西人の意地に賭けて(笑)。関東の笑いを関西人が学ばせて貰うという意気込みでいきたいと思います。ベタな方向ではなく「くすっ」と笑いを取る技を体得できたらいいですね。岸谷さんは絶対に“仕掛けて”いらっしゃると思うので、どう来るのか私自身も楽しみにしていますし、お客様にも楽しんでいただけるのではないかと。

『The Love Bugs』はファンタジーではあるのですが、ふんわりしたモードで終わるのではなく、人間の隣にある小さな世界で必死に生きる昆虫たちの命の物語にもなると思います。笑いあり、涙ありのBugsたちの世界を楽しみに劇場にいらして下さい。

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宝塚歌劇団男役トップスター時代は“男らしい男役”として、多くのファンを虜にした蘭寿とむ。そんな彼女が2016年の幕開けと共に演じるのは人間の隣で懸命に生きるBugs…昆虫たちの世界だ。

自分で方向性を決めるのではなく、多くの可能性を探っていきたいと語る彼女が初出演となる地球ゴージャスの舞台でどんな新しい姿を見せてくれるのか。開幕を楽しみに待ちたい。

◆地球ゴージャスプロデュース公演Vol.14『The Love Bugs』◆

(東京公演)2016年1月9日(土)~2月24日(水)赤坂ACTシアター
(名古屋公演)2016年3月1日(火)~3月3日(木)愛知県芸術劇場 大ホール
(福岡公演)2016年3月11日(金)~3月13日(日)福岡サンパレス
(大阪公演)2016年3月19日(土)~3月29日(火)フェスティバルホール

公式ホームページ https://www.chikyu-gorgeous.jp/vol_14/

撮影:高橋将志

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