『親友物語~その1~』で来日! 韓国ミュージカル俳優キム・ダヒョン×キム・ホヨンにインタビュー!


韓国で活躍するミュージカル俳優、キム・ダヒョンとキム・ホヨンが2015年5月4日(月)に東京・浜離宮朝日ホールにてコンサート『親友物語~その1~』を開催した。現在の韓国ミュージカル作品にとって欠かせない人気俳優である二人を公演直前に直撃!今回の公演の心境からお互いについて、そして今後の活動についてお伺いしました。

『親友物語~その1~』

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――このあと二人がご出演される『親友物語~その1~』が開催されます(取材時は公演当日の5月4日)。現在の心境をお聞かせください。

キム・ダヒョン(以下ダヒョン):今回《親友》というコンセプトで、ミュージカルの舞台ではなく、ホヨンさんとコンサートをすることになりましたが、二人でコンサートをするのは初めてです。それぞれのカラーが、どう混ざって皆さんにお届けできるのか、僕自身もとても期待しています。

キム・ホヨン(以下ホヨン):日本のファンの皆さんの前に立つのがすごく久しぶりなので、僕もドキドキしています。ダヒョンさんが言ったように、僕たちの化学反応をどう皆さんに感じてもらえるかというのを期待しながら音合わせをしていました。

――公演名が『親友物語』ということですから、二人の出会いのエピソードを…。

ダヒョン:長年、ミュージカル作品で活躍する姿を一方的に観ているだけでしたが、2012年にミュージカル『ラ・カージュ・オ・フォール』でやっと共演することができました。もともと舞台での姿をずっと観ていたからか、初共演の感じがしななくて、すごくウマも合った。それから友人になりました。

ホヨン:僕たち二人は性格が違うんですよ。僕はどっちかというと茶目っ気がある感じですけど(笑)、ダヒョンさんは年上ですし、とても落ち着いていますし。だから兄弟のような感じで、頼ったり、相談したりしながら親しくなっていったと思います。

『親友物語~その1~』キム・ダヒョン

『親友物語~その1~』キム・ホヨン

――そんな仲がいい二人の、お互いの関係が分かるような、エピソードを披露してもらえますか?

ホヨン:初共演した『ラ・カージュ~』で、稽古が始まってまだそんなに経ってないころに、稽古終わりに二人きりでカフェへ行ったんです。お酒も飲まずにコーヒーだけであっという間に2時間以上が過ぎていた。ま、ほとんど僕がしゃべっていたんですけど(笑)。僕はけっこう普段から友達とそういうことをしているので、特別なことではなかったんですけど、ダヒョンさんはお酒なしに男二人でそんな過ごし方をしたのは初めてだったそうなんですよ。

ダヒョン:ご覧の通り、ホヨンさんはほんとにスタイリッシュですよね。ちょっとビックリするくらい過激なファッションのときもあるんですけど(笑)。個性を確立している彼に比べ、僕はそういうことには全く…パンチがないというか、鈍感なんです(笑)。靴下のブランドも立ち上げて…いま彼が履いているのがその靴下なですけども、そういうところに僕も刺激を受けていますね。僕は彼より年齢は上ですけど、自分の気持ちを気兼ねなく話せますし、相談もできる。いろいろと頼れる存在なんですよ。

『親友物語~その1~』

――そんな二人がお届けする今日の公演で、特別に準備した曲があったら教えてください。

ホヨン:今日のために準備したのは、日本ではやっているギャグです(8.6秒バズーカーの「ラッスンゴレライ」を披露)。僕たちも、海外のアーティストが韓国で流行っているフレーズを披露してくれると、それがたどたどしくても僕たちの国の言葉で言ってくれるところにより親しみを感じます。そんな僕たちを見た、皆さんの反応をちょっと期待しています。

ダヒョン:僕は日本でコンサートをやるのは4回目。これまでミュージカルの曲、歌謡曲、日本の曲も歌ってきましたけど、今回はホヨンさんと一緒にやるってことで、いま彼が言ったギャグみたいに新しいことができたらと思いました。さらに彼は皆さんご存知の、いま流行ってる曲ということでクマムシの『あったかいんだから~♪』を選んでくれたんですが、とても良い曲ですよね。それ以外も、ミュージカル『ミス・サイゴン』から『神よ なぜ』は初めて日本語で披露します。

――日本のファンの印象はいかがでしょうか?

ホヨン:韓国のファンとはまた違いますが、すごく情熱的で、熱い気持ちを持っていらっしゃいますよね。そしてすごく礼を尽くしてくださいます。

ダヒョン:子どものころ、海外のビックスターが韓国に来て公演するのを見ていました。まさか、そんな日が自分にもくるなんて想像もしてなかったですね。日本の皆さんは、礼儀正しくて、ちゃんと見ていただけているのか、最初はちょっと不安だったりしたんですけど、次第に本当にじっくりと見ていただいていることが分かりました。我々アーティストをちゃんと尊敬してくださいます。公演のたびに僕を見にきてくださるファンの方も多いです。あるとき、白髪の女性に、「今日が自分の人生の中で、いちばんの最良の日です」と言われたことがありました。そういった人たちの思いを大切にしたいですね。

『親友物語~その1~』

――最近は、韓国の俳優さんが日本のミュージカルに参加される機会が増えてきましたが、二人は日本のミュージカルに出演してみたいと思いますか?

ホヨン:いま、『レ・ミゼラブル』でヤン・ジュンモさんが日本の舞台に立たれています。彼のパフォーマンスが素晴らしく、高い評価をいただいていると聞いています。それを聞いて誇らしく思いますし、僕も機会が与えられたら、ぜひ挑戦してみたいと思います。

ダヒョン:僕も挑戦してみたいと思っています。そのために、日本語を一生懸命に練習しているところです。『ラ・カージュ・オ・フォール』や、『ミス・サイゴン』、『エリザベート』は日本でも公演されていますし、機会があればいいですね。

ホヨン:コメディーをやりたいです!

――二人は、休む間もなく次々にミュージカルを中心に様々な活動をされて大忙しですが、時には公演の掛け持ちなんてこともあるようですね。公演の合間の気持ちの切り替えはどうされていますか。

ダヒョン:自分でも驚くくらい、空間とか状況に置かれると、それに順応できるんです。稽古場や劇場に行って、メイクをしたり、衣裳を着たりするとその役にすっと入れる。特に何をしているわけではないんですけど、その場その場で、きちっと切り替えができるのが自分でも驚きですね。自分は役者に向いているんだなと思います。観に来てくださるお客さまが、どの役もキム・ダヒョンだ、とならないよう努力もしてきましたし、頑張ってきました。そういう努力をすることが役者だと思っています。これからもいろいろな作品で演じるなかで、自分の新たな表現を探していきたいと思います。

ホヨン:僕もあまり意識していません。公演の掛け持ちなどは、自分たちがそうしたいというよりも、時代がそうなってきているんだと思います。多くの役者が出て来ているなか、「演技は誰でもできるけど、役者は誰でもできない」といわれますが、いつでも役者として応えられるようにしていたいと思っています。

『親友物語~その1~』

――今後は、どんな姿をファンの皆さんに見せていきたいと思っていますか?

ホヨン:ミュージカルはもちろん、コンサートも、さっきダヒョンさんの話にも出てきました…靴下でも(笑)、ジャンルを問わず、“キム・ホヨン(ホイ)スタイル”を確立したい。誰が聞いても、名前を聞けば、「あ、あの人」と分かるようなスタイルを目指していきたいです。

ダヒョン:いま韓国で舞台に出演しているんですが、週末を利用して何度も観に来てくれる日本のファンの方々がいるんですね。やっぱり日本でミュージカルだったり、映画やドラマなどができるようにしていきたいと思います。ホヨンさんはいろんなアイディアを持っているので、彼と一緒に何かできればいいと思います。

『親友物語~その1~』

――最後に、メッセージをお願いします。

ホヨン:僕たち二人に関心を持ってくださってありがとうございます。うれしいです!ダヒョンさんが日本の舞台に立つために日本語の勉強をしているって話をされましたが、まずは今日僕たちが出演する「夢友」のステージをチェックしてください。今後も公演が企画されています。韓国で頑張っている俳優をお見せする機会であるこのシリーズに、ぜひ関心を持ってくださればと思います。僕は…靴下のビジネスもありますので、よろしくお願いします(笑)。

ダヒョン:いまホヨンさんが全部言ってくれました(笑)。今回のように「夢友」というステージで、またそのほかのステージでも皆さんに常にご挨拶が出来るように頑張りますし、僕のことで言えば、まもなく「キム・ダヒョン.COM」が立ち上がりますので、それを通じてもご挨拶ができるんじゃないかなと思います。これからも宜しくお願いします!


◇キム・ダヒョン プロフィール◇
1980年1月1日生まれ。主な出演作に、ミュージカル『若きウェルテルの悩み』『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』『プロデューサーズ』『ラ・カージュ・オ・フォール』『太陽を抱く月』『プリシラ』『ヴォイチェク』、ドラマ『大風水』『金よ出て来いコンコン』『ずる賢いバツイチの恋』など。現在、舞台『M.Butterfly』に出演中。

◇キム・ホヨン プロフィール◇
1983年2月19日生まれ。主な出演作に、ミュージカル『RENT』『ヘアスプレー』『ギャンブラー』『アイーダ』『ラ・カージュ・オ・フォール』『モーツァルト・オペラ・ロック』『プリシラ』、ドラマ『太王四神記』など。現在、ミュージカル『MAMA,Don’t Cry』に出演中。

【INFOMATION】
韓国のミュージカル俳優によるコンサートを企画する夢友(ユメトモ)による『親友物語』シリーズ。すでに、6月20日(土)に東京・草月ホールで開催されるイ・ゴンミョンとキム・スンデによる第2弾が発表されているが、早くも第3弾が8月8日(土)に東京・IMAホールに決定している。どちらもご注目ください!

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