「寅さんみたいに生涯演じたい」加藤 諒、舞台「パタリロ!」~ファントム~インタビュー


1978年に「花とゆめ」(白泉社)で連載を開始した「パタリロ!」。2023年に連載45周年を迎える今、総合エンタメアプリ「マンガPark」で読み返しても全く色褪せないギャグセンスを誇る奇跡のマンガは、2016年に舞台で初演。以降、「スターダスト計画(2018年)」「霧のロンドンエアポート(2021年)」と人気のストーリーを舞台上で表現してきた。

そしてこの度、2022年9月に新作公演『舞台「パタリロ!」~ファントム~』の上演が決定。今回も、舞台化不可能と言われた主人公パタリロを見事に再現した加藤 諒、「美少年キラー」MI6のバンコランを宇野結也、バンコランの恋人で元殺し屋マライヒを後藤 大が続投。

さらに新キャラとして、絶対当たる占い師・ザカーリ(佐藤永典)、超能力を操る魔術師・ミスターフー(井阪郁巳)、CIA諜報員・ヒューイット(丘山晴己)らが出演。

お馴染みタマネギ部隊には原嶋元久、佐川大樹に加え、田村升吾、武本悠佑のフレッシュなキャストを起用。歌姫として中村 中も登場し、耽美な世界観と奇想天外な物語を作りあげる。

もはや作品の顔となり、「君しか演じられない」と原作者からも太鼓判を押される加藤 諒。顔面バランスを“へちゃむくれ”“つぶれあんまん”と称されるパタリロ役を、「寅さんみたいに生涯現役でやっていきたい」と語る彼に、パタリロの魅力と思い入れを聞いた。

(取材・文・撮影/エンタステージ編集部)

上演中はずっと「この時間が続けばいいのに」と思いながら演じている

――パタリロは付き合いの長い役になってきましたが、ご自身ではどんな存在になっていますか?

2016年の初演から、6年間演じてきました。こんなに長く続けられると思っていなかったので本当に嬉しいですし、演じるたびにパタちゃんが大好きになりますね。色々な仕事場に行っても、「パタリロ、パタリロ」って言われるぐらい身近な役柄なので、僕にとって切っても切れない存在です。

――そこまでキャラクターを愛せるようになった理由は何かありますか?

作者の魔夜峰央(まやみねお)先生が、「僕しか演じられる人がいない」と言ってくださるのが、すごく大きいですね。ミーちゃん先生(魔夜峰央氏の愛称)もずっと「パタリロ!」を描き続けていて、そのパワーを間近で感じると「負けていられないな」「長く続けていきたいな」と思います。カンパニーのみんなが本当に楽しくて大好きなので、上演中はずっと「この時間が続けばいいのに」と思いながら演じています。

――前回の第3弾『舞台「パタリロ!」~霧のロンドンエアポート~(2021年)』から、新キャストが加わりました。振り返ると、どんな作品でしたか。

初演と第2弾の『スターダスト計画』の際は、新キャラのキャストだけ新しく入る感じでしたが、『霧のロンドンエアポート』に切り替わった時は新しい風が吹くのを感じましたね。若いキャストが多く、ジェネレーションギャップを感じつつも、宇野(結也)くんとか後藤(大)くんが新しいバンコランとマライヒを演じて、パタリロの新しい世界が表現できたかなと思います。

――毎回、お色気シーンの表現も面白いですよね。

ベッドを直立させたりね。僕らは、それを見ながら「何?この時間」ってなる(笑)。前回の時、世界観に入っちゃったかなというのが、そういうシーンをやってる時にあたちゃん(中村 中)が「あぁん、あぁぁん」て喘ぎ声を上げ始めて。その時、演出の小林顕作さんがスっとあたちゃんの方を見たのが、めっちゃ面白かったです。「もっとできるでしょ?」とかあたちゃんが指導してたり、パタリロじゃないとそんな空気にならないんじゃないかと思って、面白かったですね。

超能力をアナログでどう表現するのか楽しみ

――今回第4弾の作品では「ファントム」を取り上げます。エピソードを原作で読んだ感想を聞かせてください。

今回は超能力が出てくるので、そこをどう表現するのか楽しみですね。人が宙に浮いたり、お互い攻撃しあったり。「パタリロ!」の舞台はけっこうアナログだから、フライングなどしないはずなので、(小林)顕作さんがどんな表現をするのか興味津々です。バンコランへのマライヒの嫉妬だったり、三角関係なども見どころ。その中にパタリロが邪魔しに来て・・・今回もパタリロの良いところが詰まったお話になると思います。

――特に印象に残っているシーンなどありますか?

あそこが、めちゃ面白かったです。「心でぼくを犯した・・・(体グッタリ・・・)」っていうアレですね。「何?そんな技あんの?」みたいな(笑)。うのちん(宇野)とミスターフー役の井阪郁巳がどうやるんだろうっていうのが、めっちゃ楽しみです。

――バンコランとマライヒの愛、時間をかけて深まる二人の関係性も作品のひとつのテーマです。今回もそれは一つの鍵になりますか?

今回のファントムもそうですが、バンコランって“敵と恋愛しがち”ですよね。前回の『霧のロンドンエアポート』でも初恋相手と戦ったり、罪な男ですよね。その中で嫉妬するマライヒちゃんも可愛い。結構、お決まりの展開ですが、毎回の登場人物が魅力的で今回も楽しめると思います!

――100%当たる占い師ザカーリとか、敏腕CIA諜報員ヒューイットなど、今回も個性的な新キャラが登場しますね。

ザカーリのさとちゃん(佐藤永典)はかなり前に共演させていただいたんですけど、がっつりお芝居できるのは今回がほぼ初めてなので嬉しいです。ミスターフーを演じる井阪郁巳は事務所の後輩。すごく仲良しで、普段のいくみん(井阪)と違う感じのキャラクターだから、楽しみですね。ヒューイットとして入ってくださる丘山晴己さんは、ブロードウェイの舞台に立っている方。それもあって、次はちょっとダンスを強化したいなんて考えてます。

パタリロの作品自体が、お祭りのようなポジティブな作品

――加藤さん自身、他に演じてみたいお話はありますか?

僕は、原作の「スターダスト」が好きだったので、演じられてすごく嬉しかったですし「FLY ME TO THE MOON」も大好き。それが合わさった「★スターダスト計画★」は、めっちゃ好きなんです。だから結構、もうやれているんですよ~。

――では、加藤さんが好きなパタリロの話ってありますか?

太陽に突っ込むやつ(45巻197話『言葉の問題』)とかは、すごく好きです。でも死なないところに、パタリロの生命力の強さがすごく出ている気がします。

あと、プラズマX(エックス)が好きなので、プラズマXファミリーの話も好きです。僕はずっと、プラズマXを出してほしいと言っていて、ついに前回「霧のロンドンエアポート」で出してくれた。プラズマXの家族の話をいつかやって欲しいですね。あと、マライヒが赤ちゃん産むところもいつかは!

――演出の小林顕作さんとはどんなお話をしていますか?演じる時に大事にしているのは?

顕作さんは、いつも突拍子のないことを急に言いだして、むちゃぶりが多いんです。「ここは相棒の水谷 豊さんみたいな感じでやって欲しい」とか(笑)。でも、とにかくやってみると「それいいね」ってなったりする。顕作さんの世界観をどう表現するか僕は心がけていて、言われたことは1回本気でやってみる。「ちょっと無理です」とかじゃなくて、言われたら1回やってみるのを心がけていますね。

――前回の公演でも、コロナに対する感染対策でタマネギ部隊を使って面白い換気タイムにするなど、ネガティブな要素もポジティブに持って行く前向きさを感じました。

「パタリロ!」という作品自体が、お祭りのようなポジティブな作品なので、その中に人間ドラマや泣ける要素、恋愛もあるのがパタリロの魅力だと思います。「霧のロンドンエアポート」の時は、ちょうど緊急事態宣言中だったのもあってコロナとは切り離せない状況だったから、舞台を観ている時は嫌なことを忘れられる作品になるといいなと思います。

加藤 諒、生涯パタリロ宣言?!おじいちゃんになっても10歳の殿下を演じられたら嬉しい

――加藤さんが演じてみて感じる舞台「パタリロ!」の良さはどんなところですか?

原作を表現しましたというだけではなくて、舞台では一人ひとりの我が強いところが魅力だなぁと思います。みんなが「ウケ狙いに行くぜ!」という貪欲さがある方たちなので、それも良さですね。

――今回の作品で特に見て欲しい部分があったら教えてください。

新しい座組となって2作目なので、宇野くんと後藤くんの演じるバンコランとマライヒが、前作より気持ちが1つになって、いいラブシーンを演じてくれると思います。タマネギ部隊とか魔夜メンズも絡んで、前作の経験者と新キャストの割合が半々位になるため、新しい空気が作れるんじゃないかなといったところも楽しみです。

――今後やりたいことやビジョンはありますか?

パタリロは「生涯現役でやっていきたい」と思っているんですよね。自分がおじいちゃんになっても10歳の殿下を演じられたら嬉しい。寅さんとか、そういう感じの作品になったらいいなと思ってるんです。ミュージカル『テニスの王子様』とかミュージカル『刀剣乱舞』など長いシリーズものでも、ずっと続投している方々がいる。僕、その人たちよりも長く、パタリロ演じたいんです。2.5次元でもちょっと異色の作品ですが、体のメンテナンスも気をつけて、これからもやっていきたいなと思っています!

舞台『パタリロ!』~ファントム~公演情報

上演スケジュール・チケット

【東京公演】2022年9月1日(木)~9月11日(日) 天王洲 銀河劇場
【大阪公演】2022年9月17日(土)~9月19日(月・祝) サンケイホールブリーゼ

<「メロディ」チケット最速先行>
4月28日(木)発売の「メロディ」6月号にチケット最速先行情報の掲載あり
※チケット最速先行は、紙版の雑誌のみでの掲載
※電子版には掲載なし
【申し込み期間】4月28日(木)9:00~5月16日(月)23:59

<チケット一般発売>2022年7月9日(土)10:00

スタッフ・キャスト

【原作】魔夜峰央「パタリロ!」(白泉社刊)
【脚本】池田テツヒロ
【演出】小林顕作

【出演】
パタリロ:加藤 諒
バンコラン:宇野結也
マライヒ:後藤 大
ザカーリ:佐藤永典
ミスターフー:井阪郁巳
タマネギ部隊:原嶋元久 佐川大樹 田村升吾 武本悠佑
魔夜メンズ:小沢道成 愛太 笹尾ヒロト
歌姫:中村 中
ヒューイット:丘山晴己

【公式サイト】https://www.nelke.co.jp/stage/patalliro2022/
【公式Twitter】@patalliro_stage

(C)魔夜峰央/白泉社 (C)舞台「パタリロ!」製作委員会

ヘアメイク/杉野未香 田中沙季
スタイリスト/東 正晃

衣装(加藤 諒)
PUNK DRUNKERS(03-3478-4844)




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