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『RENT』平間壮一×甲斐翔真インタビュー!2020年版は「俺たちがどうしてもやりたい」もの

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1996年の初演以来、世界中で愛され続けるロックミュージカルの金字塔『RENT』。2020年版では全キャストオーディションが行われ、マーク役に平間壮一と花村想太(Da-iCE)、そのルームメイト・ロジャー役に甲斐翔真とユナク(SUPERNOVA)と堂珍嘉邦(CHEMISTRY)が選出された。

2015年版・2017年版ではエンジェル役として出演してきた平間。そしてミュージカル界の新星として邁進する甲斐。本番での共演も楽しみな二人に、それぞれ『RENT』へとかける想いを聞いた。

――まずは平間さん、2020年版『RENT』でついにマーク役を掴みましたね。これまで、2015年版、2017年版ではエンジェル役を演じられましたが、もともとオーディションはマーク役で受けていらっしゃったんですよね?

平間:そうです。『RENT』やるならマーク役をやりたいなと思って、オーディションを受けました。そこに楽譜を忘れてきちゃった子がいたんですよ。控えている時、その子に「見る?」って貸してあげたりしていて。それを審査員の方が見ていたそうで、「あれ、エンジェルなんじゃない?」って言われていたらしいです(笑)。

甲斐:え、そんなことを・・・?!

平間:あはは(笑)。そんなきっかけで、エンジェル役も受けてみないか?と声をかけていただきました。チャンスがあるなら受けてみようって参加したら、ダンス審査があったんですね。そうしたら、今度はそこに振りが覚えきれていない子がいたんですよ。

覚えきれていないのに見せなきゃいけないのは嫌だろうなと思ったし、同じ土俵で戦いたいなと思ったので、控室で周りの子たちにダンスを教えてあげていたんです。自分の練習にもなるし。そうやって「一緒にやろうよ!」と声をかけているのもやっぱり見ていてくださったみたいで。

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――なかなか出来ることではないお話です・・・。そこから、今回マーク役にコンバートしたきっかけは?

平間:エンジェル役として、『RENT』に出演させていただく中で、“優しさ”だけじゃない何か”を学べたからかなと思います。アンディ(日本版のリステージを担当するアンディ・セニョールJr.)に「もう少し楽になっていいよ」って言葉をもらったことがあったんですよ。“優しい”ってよく言われるんですけど、それって逆に、空気を読み過ぎちゃうとか、自分を犠牲にしてやっているとか、無理をしているようにも見えていたのかなって。自分としてはそんな感覚なんてなかったけど、その言葉をもらった時、気持ちがふっと楽になりました。自然体でいられるようになったのは、『RENT』を通して得たことかなと思います。

そうしたら、2回目に参加した時の稽古の中でアンディには「あれ、ソーイチにはもしかしたらマークっぽさもある?」というのが見えてきたみたいで。「次にチャンスがあったらマーク役で受けてみるかい?」って言われて、今回はマーク役のオーディションを受けました。

甲斐:すごい、そのうち全部の役を制覇しちゃいそうですね。年齢重ねたらコリンズ?とか(笑)。

平間:いやいやいや(笑)。

――甲斐さんも、ロジャー役を演じるのは念願だったそうですね。

甲斐:はい。実は、今年出演させていただいた『デスノート THE MUSICAL』がミュージカルデビューとなったのですが、それよりも前にオーディションで役をいただいていたのがこの『RENT』だったんです。だから、今回も初ミュージカルの気持ちです。

平間:おお~!

甲斐:慣れも安定も、もちろんまだ持っていないけれど、それは『RENT』には必要のないものだと分かってきました。『RENT』という作品は、ファンの方もミュージカルという枠を飛び越えたものを観に来られると思うので、その世界にハマることだけを考えていきたいなと思っています。

――『デスノート THE MUSICAL』を拝見して、稽古から本番、公演中にもまたたく間に成長していくのが分かって、これはすごい逸材が現れた!と思っていたんですよ。

甲斐:そんな・・・でも、そう言っていただけるのは本当に嬉しいことです。『デスノート THE MUSICAL』で経験させていただいたことはこれからすごく活きてくるだろうし、人前でお芝居をすることや歌うことで得られた感覚は僕の財産になりました。『RENT』ともしっかり向き合って、また逸材だって言ってもらえるようにがんばりたいです。

平間:なるよ、絶対(深く深くうなずく平間さん)。

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――ちなみに、お二人はそれぞれの役にどんな魅力を感じて、演じてみたいと思っていたのですか?

甲斐:この世の中を動いている人と止まっている人に分けて考えるならば、きっとロジャーは止まってしまった人なんだと思います。幸せの真っ只中から一気に落ちてしまった人の心の中を深く掘り下げることに魅力を感じました。『RENT』の生みの親であるジョナサン・ラーソンさんは、RENT BOOKに「本物が欲しい」と書かれていました。その“本物”を僕の中で追求してみたいと思って、ロジャー役を目指しました。

平間:カメラマンで撮ることが好きなマークは、ワイワイと盛り上がっている雰囲気を「いいなあ」って外から見ているんですよね。その感覚って、自分の中にもどこかあって。その輪の中に行ききれない。もどかしい気持ちにもなるけれど、見ていて幸せも感じる。でも、本当にそれでいいのか。輪の中に入れた方が幸せなんじゃないのか。そう考えている感じが、ぴたっと合う気がしたんですよね。翔真が言ったように、止まっていたロジャーが動き出す様とか、恋に突っ走っている人たちに触発されて、どんどんマークも燃えていく。そんなところにすごく惹かれました。

それから俺、エンジェル役を演じたことで、男性のカッコよさに気づけたんですよね。自分もカッコいい男になりたい!って、そう思うようになったんです。固定観念で凝り固まっていることって、損だし無意味じゃん、普通であることって無意味じゃんって。いい人でいなければいけないなんてことはない。エンジェルを演じてできた今の俺が、今度はマークとしてどう生きることができるのか。自分自身も楽しみです。

――お二人は事務所の先輩後輩になるかと思いますが、平間さんの目に甲斐さんはどう映っていますか?

平間:後輩だな、なんて思ったこと1回もないですよ。同じ俳優であり、頼もしい仲間です。残念ながら『デスノート THE MUSICAL』は観に行けなかったんですけど、周りから「翔真がすごい!」って声がたくさん聞こえてきて、頼もしいなってウキウキしてました(笑)。

甲斐:稽古入って、何だ実際はこんなもんか・・・って思われたらどうしよう・・・。

平間:いやいや、オーディションの時に実際に観て、「この子上手いなあ」って思ったんだから。ハンサムライブ(15th Anniversary SUPER HANDSOME LIVE『JUMP↑with YOU』)の時だって、裏で「翔真いいぞ~、めっちゃかっこいいぞ~」って言ってたんだから。

甲斐:あはは(笑)。嬉しい。

――甲斐さんは、平間さんをどんな先輩だと思っていらっしゃいますか?

甲斐:僕には真似できないものをたくさん持っていらっしゃるんです。歌もそうだし、表現力も、身体の使い方一つも。今回ご一緒させていただく中で、たくさん学ばせていただきたいです。

平間:稽古で「こいつポンコツだな~」って思われるんだろうな~(笑)。

甲斐:そんな、絶対ないですから。

平間:でも『RENT』の稽古はポンコツを見せる場だからね!

甲斐:そっか。さらけ出す、ですもんね。

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――改めて、共演、嬉しいですね。

甲斐:オーディションの中で一緒に歌わせていただいたことがあって、本番でも一緒に出来たらって話しながら帰ったんですよ。今、それをすごく思い出して…。

平間:言ってたね~!

――オーディションの中で、すでにこのマーク・ロジャーの組み合わせが?

平間:1回だけね。

甲斐:アンディの前で、『What You Own』を一緒に歌いましたね。

平間:その日のオーディションは、誰かと一緒に歌うことがあるとはっきり言われていたわけじゃなくて、控室に行ったら翔真がいたんですよ。で「次、ショーマとソーイチ」って呼ばれて、部屋に入っていきなり一緒に歌うっていう・・・ドキドキしたね。

甲斐:いろんな意味でドキドキしました(笑)。

――オーディションでは、Wキャストになる方や他のキャストの方と一緒に何かをする機会も多かったんですか?

甲斐:いえ、会っていないんです。役に合う人を、時間をかけて探し続けていたからなのか、決まる順番もバラバラだったらしくて。ビジュアル撮影の時に、何人かお会いできたんですけど。

平間:翔真は、ミミ役になった遥海ちゃんとも一緒に歌ってたよね?

甲斐:ありました!彼女、抜群に上手いんですよ・・・!

平間:「攻めがすごかった」って言ってた気がする(笑)。

甲斐:そうでした(笑)。確か、『Another Day』を3回くらい一緒に歌ったんですけど。その最後の時に、アンディが遥海ちゃんの耳元で何か囁いたんですよ。そうしたら、ものすごくぐいぐい来るように変わって(笑)。

平間:あはは(笑)。

甲斐:アンディが何を指示したのか分からなかったんですけど、あの変わりようにはびっくりしました(笑)。アンディは、ぐいぐいくるミミを跳ね返すロジャーとしての熱量を見たかったのかなと思います。オーディションでは本当にいろんな面を見られましたから、すべて見透かされているような気持ちになりましたね。

平間:俺もまだ全然会えていないんだけど、Wキャストの花村くん、めちゃめちゃ歌がうまいんだよね。(自分も)がんばらないとな~!

甲斐:僕もがんばらないと。ユナクさんも堂珍さんも経験者だから、ドキドキしています。

――組み合わせの妙は『RENT』のおもしろさの一つですよね。お二人は、マークとロジャーとして手応えはその時すでに感じましたか?

甲斐:さっき『What You Own』を一緒に歌ったって言ったんですけど、実はその記憶、緊張しすぎていたのか全然ないんですよ(笑)。

平間:でも、しっくりくる感じあったよ?どうしても声質が合わないって思う人もいるんですけど。翔真とは、練習したらもっともっと良くなる手応えがありました。

甲斐:壮一さんは経験豊富だし、アンディともコミュニケーションが取れていて信頼関係もあるからその余裕があったんですよ~。僕はもう…怖い!って怯えてましたもん。

平間:あはは(笑)。稽古でまた一緒に歌うの、楽しみ。

甲斐:でも、今のこの時勢的に、ソーシャルディスタンスバージョンになったりするのかなあ?

平間:確かに。『RENT』のオープニングの、「どうやって払う?」のとことかどうなるんだろう?

甲斐:どうにか近づいているように見えるように工夫するのかな?

平間:きっと稽古の中で考えていくことになると思うけど、作品のメインビジュアルは「密」だよね。合成だけど(笑)。

甲斐:(爆笑)!

――(笑)。演劇を取り巻く状況が変わってしまいましたが、お二人の中では何か変化はありましたか?

平間:考えることがめちゃめちゃ増えましたね~。今までは「楽しみにしていてくれる人がいるから」「観に来てくれる人がいるから」がんばろうってパワーが湧いたんですけど、今、舞台に立つのって究極を言うと「俺がやりたいから」なんですよね。劇場に足を運んでもらうまでに絶対リスクはあるわけだから、どう観に来てもらったらいいのかって・・・答えは出てこないんですよね。誰が悪いわけじゃないし。

リスクを背負っても劇場に観に来てくれる人たちに、何を伝えたいか。ずっと考えていたんですけど、じっと大人しくし続けていると、生きるパワーみたいなものもどんどん下がっていっちゃうと思うんですよ。『RENT』は、貧しさや病気も糧にして“今”を生きるしかないって、めちゃくちゃ燃えて生きる人たちのエネルギーに満ちている作品だから、それを生で感じてほしいんだと、この『RENT』をやる上では思っています。

甲斐:演劇が死ぬことって、文明の死・・・それぐらいのことのような気がして。そういう時に、こうして舞台に立つ機会をいただけることに感謝するし、観に来てくれる方にも感謝しかありません。ぼくらは、今これをやるしかないと思っています。今こうやって届け続けることが、この先の未来を広げるために“今”すべきことなんじゃないかなと思っています。

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――2020年にしか観られない『RENT』が生まれそうですね。

甲斐:2020年版、ヤバかったよね!って言ってもらえるものにしたいですね。

平間:なりそう!しよう!俺、2020年版がヤバいものになってほしいから、自粛期間中に日本版『RENT』チームで動画を作ろうって話になった時にも、参加を見送らせてもらったんです。2020年版の稽古に入った時に前を引きずらないようにしたかったし、これから一緒にがんばる20年版のキャストに「前に出てたチームの方が良かったのかな」とか思ってほしくなかったので。「俺は次に懸けます」って。もちろん、今回出ないんだったら参加していたんだけど。

――平間さんがいない!って思っていたんですが、腑に落ちました。2020年版のヤバい『RENT』、楽しみにしています。

甲斐:僕はやるべきことをやっていくだけなので、もちろん期待はしていてほしいんですが、まずは皆さんが安全かつ健康でいることが、僕らにとっての一番の幸せです。その上で、僕らの『RENT』を楽しんでもらえたら嬉しいので。

「Another Day」の中にある歌詞「No day but Today」がキーになる言葉だと思っているんですけど、過去も未来も今に違いなくて、今を大事にできない人は未来も大事にできない。今というものの儚さと可能性が、世界中の人に伝われば平和になるじゃないかなと思うんです。

もう一つ、作品の中に出てくる「戦争の反対は、平和じゃなくて創造だ」っていう台詞があるんですが、これ、神様が考えたのかな?と思うぐらい、考え抜かれた台詞だと思うんです。この作品が今に伝えたいこと、その本質をしっかりと見つめて、稽古の中で僕ももっと『RENT』の魅力を知っていきます。僕らも気をつけて舞台に立ちますし、人生を変えるぐらいのつもりでやるので、同じように人生を変えたい人は観に来てほしいです!

平間:すごいハードルが上がった!

甲斐:こういう場で、自らを追い込みます(笑)。

平間:いいね(笑)。俺たちがどうしてもやりたいと思う『RENT』です。無理して観に来て、とは言わないんですけど、やってたよな~って思っていると終わってしまうのが舞台なんですよね。観た人の中にだけの想い出になり、観た人の中に残せるものが絶対にあるので、2020年版の『RENT』、逃してほしくないなと思ってます!がんばろう!!

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公演情報

ミュージカル『RENT』
【東京公演】2020年11月2日(月)~12月6日(日) シアタークリエ
【愛知公演】2020年12月11日(金)・12月12日(土) 愛知県芸術劇場

【脚本・作詞・音楽】ジョナサン・ラーソン
【演出】マイケル・グライフ
【日本版リステージ】アンディ・セニョール Jr.

【出演】
マーク:花村想太(Da-iCE)/平間壮一
ロジャー:堂珍嘉邦(CHEMISTRY)/甲斐翔真/ユナク(SUPERNOVA)
ミミ:遥海/八木アリサ
コリンズ:加藤潤一/光永泰一朗
エンジェル:RIOSKE(COLOR CREATION)/上口耕平
モーリーン:フランク莉奈/鈴木瑛美子
ジョアンヌ:宮本美季
ベニー:SUNHEE/吉田広大
ICHI、コリ伽路、奈良木浚赫、小熊綸、吉田華奈、吉原シュート

<ミュージカル『RENT』チケット先行受付中!>
アミュモバ(アミューズモバイル)チケット先行が9月13日(日)23:59まで受付中。
詳しくはこちら:https://a.amob.jp/mob/news/ticketShw.php?site=A&ima=3800&cd=1827

【公演詳細】https://db.enterstage.jp/archives/4869

(ヘアメイク/永瀬多壱、スタイリスト/山本隆司)
(取材・文・撮影/エンタステージ編集部 1号)

            

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