舞台で輝く!あなたの見つけた2019年の“新星・ネクストブレイク”~エンタステージ選~


2019年も、あと少し。皆さん、いかがお過ごしですか?エンタステージでは、事前に「あなたが見つけた逸材」「あなたが思う新星・ネクストブレイク」「あなたにとっての演劇トピックス」という3つのテーマを設けて、皆さんにアンケートを募りました。充実した演劇ライフが垣間見える熱い回答を多数寄せていただき、ありがとうございました。

「逸材」では、キャリアがあった上で新しい挑戦をしたり違うステージに進んだりした方をご紹介しましたが、今回は【あなたが見つけた新星・ネクストブレイク】として、まだ出演作品数やメインキャストとしての経験が浅めの方の中から推薦があった方を、皆さんのコメントとエンタステージ編集部が取材を通して感じたことを交えながらご紹介していきます。

あなたが見つけた新星

水江建太

2019年、水江建太さんを抜きには語れないでしょう。芸能界入りは2017年ですが、今年MANKAI STAGE『A3!』摂津万里役として、一躍その名を轟かせました。摂津万里はエーステの原作ゲーム内でも指折りの人気キャラクターだったため、キャスト発表前から「誰が演じるのか?」と注目されてきました。当時、水江建太さんの出演作は、所属していた男劇団 青山表参道X(11月に卒業)の旗揚げ公演『SHIRO TORA ~beyond the time~』のみ。ビジュアルが公開されその再現度に圧倒されるも、やはり芝居を見なければなんとも言えぬ・・・そんな思いを抱いていた方を、幕開けと共に一発KO!したようです。

さらに『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage -track.1-入間銃兎役も射止め、ラップも披露。水江建太さんと言えば、歌とギターにも注目したいところ。ご自身のTwitterやイベントではオリジナル曲を披露されているとか。その腕前、どこかで活かしてほしいですね。

2.5次元舞台での大きな役が続きましたが、経験作品数はまだまだ少ない水江建太さん。もっといろんな役を演じている姿が観たい、どんどん伸びていきそう、と今後に注目する方多数。整った涼し気なビジュアルとは裏腹に、役作りにストイックで熱のある演技が魅力的です。そして、まだまだ成長中。「だからこそ、ファンの想像を優に超えていく」ことに期待が集まりました。2020年は、1月18日(土)開幕のMANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN 2020~からスタートです。その動向に注目です。

【水江建太さん出演作の動画まとめ】
MANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN & WINTER 2019~公開ゲネプロ
https://enterstage.jp/movie/2019/02/011302.html
【動画】MANKAI STAGE『A3!』~SPRING 2019~公開ゲネプロ
https://enterstage.jp/movie/2019/04/011895.html
『ヒプノシスマイク-Division Rap Battle-』Rule the Stage -track.1-ダイジェスト
https://enterstage.jp/movie/2019/11/013470.html

 

岡宮来夢

岡宮来夢さんも、彗星のごとく現れた2019年の新星と言っていいでしょう。ミュージカル『刀剣乱舞』~葵咲本紀~の鶴丸国永役として大抜擢され、発表時、作品ファンをざわつかせました。そして、またもや男劇団 青山表参道X。どれだけ隠し玉がいるんだ!と編集部も思いました。でもやっぱり芝居を見ないと、ミュージカルですから歌も聞かないと・・・と向かった取材の結果は、当時の記事のとおりでした。思わず「幕間で検索して驚いた」という方も。

岡宮来夢さんは現在21歳。刀ミュ「葵咲本紀」は、舞台経験としては2作目。きっちり鍛錬した上で本番の舞台に上がりますが、やはり、舞台にはその人のポテンシャルや積み重ねてきた経験が乗ります。それを上回るファーストインパクトを与えるのは至難の業ですが、彼はそれを驚きと共にもたらしてくれました。最近では、刀剣男士としてTVの音楽番組にも出演。タモリさんと会話し、先陣切って空気を掴んでいました。

現在は、刀ミュの多数の刀剣男士が集うミュージカル『刀剣乱舞』 歌合 乱舞狂乱 2019に出演中。「葵咲本紀」から見ても格段にレベルアップしており、早くも貫禄が出てきたような・・・。「伸びない理由がない」「いつかグランドミュージカルでも聞きたい歌声」と多くの期待が寄せられました。今後、どんな作品に出演していくのか楽しみですね。

【岡宮来夢さん関連記事まとめ】
ミュージカル『刀剣乱舞』~葵咲本紀~レポート――刀ミュの挑戦が広げる物語の行方 https://enterstage.jp/news/2019/08/012746.html
ミュージカル『刀剣乱舞』~葵咲本紀~公開ゲネプロ(刀ミュ)
https://enterstage.jp/movie/2019/08/012674.html
【まとめてみた】年末年始、刀剣男士が音楽番組に出陣!刀ミュ鶴丸国永を含む特別編成で https://enterstage.jp/news/2019/12/013804.html

【DMMアーカイブ配信】ミュージカル『刀剣乱舞』~葵咲本紀~

高石あかり

ダンスボーカルグループとしてデビューを目指す育成ユニット「α-X’s(アクロス)」のメンバーとして活動していた高石あかりさん。2018年に卒業後、今年4月より女優として本格始動することを発表していました。そして出演した『おそ松さん on STAGE ~SIX MEN’S SHOW TIME 3~』。チョロ松の推しメン、橋本にゃー役で「かわいい・・・!」と松ステファンの目を釘付けにしたようです。

「写真もかわいかったけれど、生で観るとさらにかわいい」「かわいいだけでなく、腹黒い演技も完璧・・・」と推さずにはいられない要素が満載。さらに、2020年も注目の2.5次元作品に次々出演が決まっています。

まずは、1月18日(土)に開幕する舞台『鬼滅の刃』に竈門禰豆子役として出演。さらに、2020年4・5月には舞台『デュラララ!!』~円首方足の章~で張間美香役を演じます。まだ17歳ということで、どんな女優さんになっていくのか・・・末恐ろしい(楽しみで仕方ないです)!

【高石あかりさんの出演作まとめ】
舞台『鬼滅の刃』
https://enterstage.jp/db-drama/2019/013760.html
舞台『デュラララ!!』~円首方足の章~
https://enterstage.jp/news/2019/11/013415.html

あなたが思うネクストブレイク

梅津瑞樹

2019年は、梅津瑞樹さんにとって大きな変革の年だったのではないでしょうか。鴻上尚史さんが主宰する虚構の劇団に所属し、劇団公演ならびに外部公演に出演してキャリアを積み、今年、舞台『刀剣乱舞』慈伝日日の葉よ散るらむ にて山姥切長義役を得て、一躍注目を浴びました。

初めて梅津瑞樹さんのお芝居を観たという方も、劇団仕込みの演技力に一気に引き込まれた様子。真面目さが垣間見える言動や、文学青年である素顔の一方で、片耳にピアスがバチバチに空いていたり、腹筋がバキバキだったり・・・と、とんでもないギャップに気づいてしまった方を翻弄したようです。編集部員は、なんだか生ハムの原木みたいな方だな・・・という印象を抱きました。

梅津さんと言えば、ブログやInstagramに綴られる言葉が秀逸。「本が好き」と公言しているとおり、たくさん文章を読んだ方であることがにじみ出る、おもしろい言葉選びが魅力です。芝居以外でも、ぜひその才能を発揮していただきたいものです。

2020年は、2月に舞台『27 -7ORDER-』、4月にミュージカル『薄桜鬼 真改』相馬主計篇(主演)、4月末から5月にかけて極上文學 第15弾『桜の森の満開の下』~罪~への出演が決まっています。2020年も、梅津瑞樹さんの快進撃は続きそうです。

【梅津瑞樹さん出演作の動画まとめ】
舞台『刀剣乱舞』慈伝 日日の葉よ散るらむ ダイジェスト
https://enterstage.jp/movie/2019/07/012639.html
極上文學『桜の森の満開の下』~孤独~公開ゲネプロ
https://enterstage.jp/movie/2019/12/013723.html

 

佐藤信長

佐藤信長さんは2019年、ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」〝飛翔〞白布賢二郎役などを演じました。現在は、年をまたいで舞台『宇宙戦艦ティラミスII』~蟹・自分でむけますか~に出演中です。そして、2.5次元舞台などを中心に活躍する俳優7名による、新感覚アーティストグループ「TFG(ティーエフジー)」のメンバーでもあります。

高校時代にはバレーボールに打ち込んでおり、地元の宮崎県選抜にも選ばれるほどの腕前で運動神経は良いのに、あまりダンスは得意ではなかったという佐藤信長さん。今年2月に出演した舞台『レイルウェイ』(次回作も決定!)では、そのことをアドリブでいじられたりしていましたが、「TFG」での活動を通して大きな変化が見えました。
ファンの方からも「アーティスト活動を始めてからダンスはもちろん、歌唱力が上がっている」「もっと伸びる人だと思う」と、これからに期待する声が寄せられました。取材を通してお見かけする佐藤信長さんからは、いい意味ですごく“純朴”。そして“努力”の人という印象を受けます。キャラクターの濃い若手の方が多い中で、ほっとする貴重な存在ではないでしょうか。

「皆様をお花の香りで包みこむ(ボフゥッ!)フローラルノート、佐藤信長です!担当カラーはピンクです!」
TFGのイベントでの、この挨拶も板についてきました。TFGは、3月に初のライブツアーを大阪・名古屋・東京の3都市で行います。ぜひ、その成長を目撃してほしい一人です。また、役者さんと作品の出会いはご縁。今後どんなご縁に恵まれていくのか・・・。そして、その時が来ても変わらない佐藤信長さんでいてほしいと思います。期待しています!

【佐藤信長さん出演作の動画まとめ】
ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』〝飛翔〞公開ゲネプロ
https://enterstage.jp/movie/2019/11/013372.html
【動画】舞台『レイルウェイ』公開ゲネプロ
https://enterstage.jp/movie/2019/02/011433.html
TFG(赤澤遼太郎、前川優希、佐藤信長、坂垣怜次、堀田怜央、桜庭大翔、健人)歌唱動画
https://enterstage.jp/movie/2019/07/012522.html

糸川耀士郎

糸川耀士郎さんはすでにキャリアは充分お持ちだと思いますが、「ネクストブレイク」としてこちらでピックアップさせていただきます。劇団番町ボーイズ☆の中心メンバーとしても知られる糸川耀士郎さん。2020年春、「念願だった」というミュージカル『刀剣乱舞』新作に浦島虎徹役で出演することが決まりました。

舞台「黒子のバスケ」で赤司征十郎役を務め上げ、一つ殻を破った姿を見せてくれたように思います。その姿を観た方からは「これまでのイメージを払拭した」「良い意味で本人の見た目と演じる姿にギャップが生まれる役者になってきた」という声が上がりました。

何度か取材させていただく中で思ったのは、糸川耀士郎さんは突然“進化”する、ということ。おもしろかったのは、Live Musical「SHOW BY ROCK!!」での出来事。前年にも同シリーズで同じチタン役を演じていましたが、その1年の間で確実に変わっていました。その模様はビジュアル撮影の記事でレポートしているので、よろしければぜひご一読ください。進化と言えば、時々SNSに挙げている自炊の様子も気になります。そして、刀ミュの前には舞台『憂国のモリアーティ』にルイス・ジェームズ・モリアーティ役として出演が控えます。2020年、糸川耀士郎さんさらなる殻を破り進化を遂げるか。その瞬間が楽しみです。

【糸川耀士郎さん関連記事まとめ】
舞台『私のホストちゃん REBORN』公開ゲネプロ
https://enterstage.jp/movie/2017/01/006371.html
魂を揺さぶる爆音だぜよ!超歌劇『幕末Rock』絶叫!熱狂!雷舞、東京公演レポート
https://enterstage.jp/news/2017/11/008417.html
Live Musical「SHOW BY ROCK!!」~THE FES II-Thousand XV II~公開ゲネプロ https://enterstage.jp/movie/2017/05/007131.html
LM「SHOW BY ROCK!!」-深淵のCrossAmbivalence-公開ゲネプロ
https://enterstage.jp/movie/2017/10/008141.html
Live Musical「SHOW BY ROCK!!」~THE FES 2018~公開ゲネプロ
https://enterstage.jp/movie/2018/06/009718.html
LM「SHOW BY ROCK!!」―狂騒のBloodyLabyrinth―公開ゲネプロ
https://enterstage.jp/movie/2018/08/010163.html
忍法浪漫剣劇『百花百狼』公開ゲネプロ
https://enterstage.jp/movie/2018/12/010986.html
『Starry☆Sky on STAGE』公開ゲネプロ
https://enterstage.jp/movie/2019/07/012477.html
永瀬匡、糸川耀士郎らの地元愛が詰まった舞台『四十七大戦』開幕レポート
https://enterstage.jp/news/2019/10/013271.html

Travis Japan(トラビス ジャパン)

2012年結成とキャリアはありますが、2019年に初の単独主演舞台を踏んだ、という意味で、「Travis Japan」もニュースターとしてピックアップ。「Travis Japan」は、ジャニーズ事務所所属のジャニーズJr.内の7人組男性アイドルグループ。メンバーは、宮近海斗さん、中村海人さん、七五三掛龍也さん、川島如恵留さん、吉澤閑也さん、松田元太さん、松倉海斗さんの7名で構成されています。

11月に上演された初単独主演舞台『虎者-NINJAPAN-』のほか、『Endless SHOCK』に松倉海斗さん、松田元太さん、川島如恵留さん、『ハル』に七五三掛龍也さんが出演するなど、どれも丁寧な演技で作品を彩りました。さらに、来日アーティスト、オースティン・マホーンの東京公演スペシャルゲストとしてコラボレーションを果たすという大役も務めました。

初主演舞台『虎者-NINJAPAN-』は、1幕はお芝居、2幕ではTravis Japanのダンスや歌を楽しめるという、一回で二度美味しい構成となっていました。公演の中では、ウォールトランポリンを取り入れた演出が目を引きました。この公演のために、プロの指導のもと初めて取り組んだそうですが、その仕上がりレベルに驚愕。「やってやる!」というような、気迫を感じました。なお、大千秋楽の日には、2020年10月に東京・新橋演舞場で再び公演を行うことも発表されました。

そして、「Travis Japan」と言えばシンクロダンス!舞台の話題とは少し離れますが、今年開設されたYou TubeのジャニーズJr.チャンネルでは彼らのダンス稽古の動画なども公開されています(Travis Japanは毎週木曜日更新)。

何にでも初はつきもの。また、激動の2019年に全員で一つの舞台を作り上げたことは、彼らにとっても応援する方々にとっても、大きな財産になるのではないでしょうか。

【Travis Japanの公演記事はこちら】
駆け上がれTravis Japan!初の単独主演舞台『虎者-NINJAPAN-』開幕レポート
https://enterstage.jp/news/2019/11/013373.html

以上、皆さんの声を反映しながら、エンタステージ選の「新星・ネクストブレイク」をご紹介いたしました。ここでご紹介させていただいた方は、ほんの一部。戦国時代のようにひしめく才能の群れから、次世代のスターを見つけるのは、「あなたの目」です。演劇界のこれからを牽引する、そして、あなたの人生に“何か”を与えてくれるきらめく新星を、ぜひ見つけてください。その時はぜひエンタステージにも教えてくださいね。2020年も、演劇に携わる皆さんにとって良い年であることを願って。

(文・まとめ/エンタステージ編集部 1号)

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