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【劇場へ行きたい!】2019年はどの作品で締めくくる?12月オススメ舞台10本

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あっという間に年末です。「今年はどんな舞台を観たっけ」と振り返りをしたくもなりますが、ちょっと待った~!まだまだ終わりません!!今月も、楽しみな舞台が続々開幕しています。12月も数ある公演の中から10作品をピックアップ。皆さんは2019年をどんな作品で締めくくりますか?

※掲載は開幕日順です

(ライター/河野桃子)

2019/2020シーズン演劇『タージマハルの衛兵』

【東京公演】12月7日(土)~12月23日(月) 新国立劇場 小劇場
※12月2日(月)・12月3日(火)にプレビュー公演を実施

公式サイト:http://www.bungakuza.com/memorial/

『どん底』『あの出来事』に続いて3作目の新国立劇場シリーズ「ことぜん」。最初の2作は演出家を迎え入れましたが、今回は劇場の芸術監督である小川絵梨子さんが演出する二人芝居です。出演は成河さんと亀田佳明さん。成河さんは過去の小川作品では『スポケーンの左手』(2015年)で数ページにおよぶ長台詞などで、とても力強い存在感を示しました。亀田さんは、所属する文学座作品だけでなく、『岸 リトラル』(2018年)での佇まいが印象的だった方。

言葉をしっかりと劇場の空気に打ち込んでいく、そんな俳優たちが生み出す二人芝居の濃密さ。プレビュー公演では小川さん本人から「観客の皆様に作品を育てていただきたい」というメッセージもあり、終演後はこんな光景見たことないというほど多くの方がアンケートに真剣に向かっていました。それは何より作品の力が大きいでしょう。

プレビュー公演直後に絶賛の声が多く聞こえ、それを受けて初日には意外な変更が加えられました。現在、雑誌『悲劇喜劇』に戯曲も掲載されていますが、それを読むとさらに「ああ、ここをこう見せるなんて!」と演出の妙に驚くことでしょう。物語は“皇帝陛下の絶対的だが、乱暴ともいえる命令を言い渡された二人の衛兵”の会話劇。さて、タージマハル建設をめぐる「こ(個)とぜん(全体)」の行方は・・・ぜひ劇場でご覧ください。

関連記事:従うべきは命令か、それとも個人の意志か・・・成河と亀田佳明の二人芝居『タージマハルの衛兵』開幕

文学座『メモリアル』

【東京公演】12月3日(火)~12月15日(日) 文学座アトリエ(信濃町)

公式サイト:http://www.bungakuza.com/memorial/

これまでにない演劇体験になるかも、という予感(あくまでも予感)・・・そういう「予感」をさせてくれるという時間も楽しくてしかたない舞台です。戯曲は、今年の岸田戯曲賞を受賞した松原俊太郎さんの新作。松原さんの言葉そのものの持つ力強さには何度も圧倒されてきました。けれども、これまでの松原さんの戯曲上演はほぼ劇団・地点の三浦基さん演出でした。それが今回は文学座の今井朋彦さんの演出ということで、「松原さんの鋭く突き刺さるような言葉がどんなふうに舞台に放たれるんだろう!」という期待で本当に上演が待ち遠しい!今井さんは「松原さんが書いたものをそのままやるとどうなるのかなと思った」と言っているので、台詞を口にする“俳優”でもある今井さんが、言葉とどう向き合うのでしょう。

ミュージカル『ロカビリー☆ジャック』

【東京公演】2019年12月5日(木)~12月30日(月) シアタークリエ
【福岡公演】2020年1月11日(土)・1月12日(日) 福岡市民会館
【愛知公演】2020年1月16日(木) 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール

公式サイト:https://www.tohostage.com/rockabilly_jack/

並ぶ名前を見るだけで、どれだけクオリティの高い歌が聴けるのかと期待してしまうキャスト陣。それをミュージカル『キンキーブーツ』や『ラディアント・ベイビー』を手がけられてきた岸谷五朗さんが演出し、最強ハッピーなコメディに仕上げました。

ダンスと愛嬌でスターミュージシャンを魅力的に演じる屋良朝幸さん。彼を支えるマネージャー役に海宝直人さん。ほか、昆夏美さん、平野綾さん、吉野圭吾さん・・・斉藤和義さんの楽曲をトップミュージカル俳優たちが思いきり歌ってくれます。もう、出演者全員がとびきり歌が上手いという幸せ!そして、人を傷つける笑いをできるだけ排した演出が、こんな贅沢に笑ってもいいのかと思わせてくれます(ゼロとは言えませんが・・・それでもかなりの配慮は感じられました)。恋あり、友情あり、仕事あり、人生の選択あり・・・そして、おバカなギャグや、ちょっとしたクリスマスの魔法もあり。終演後には鳴り止まない拍手とヒューヒュー!という歓声が劇場に響くのも納得のエンターテイメント。ご興味ある方は、お早めにぜひ。

関連記事:『ロカビリー☆ジャック』昆夏美インタビュー!華やかな新作ミュージカルで「2019年を締めましょう!」

Bunkamura30周年記念 シアターコクーン・オンレパートリー2019+大人計画『キレイ―神様と待ち合わせした女―』

【東京公演】2019年12月4日(水)~12月29日(日) Bunkamura シアターコクーン
【福岡公演】2020年1月13日(月)~1月19日(日) 博多座
【大阪公演】2020年1月25日(土)~2月2日(日) フェスティバルホール

公式サイト:https://www.bunkamura.co.jp/cocoon/lineup/19_kirei/

9月に松尾スズキさんがBunkamuraシアターコクーンの芸術監督に就任された時は「そうきたか!」と驚きと共にゆっくりと、しかししっくりと腑に落ちてきました。その松尾さんが初めてシアターコクーンで作・演出したのが、『キレイ―神様と待ち合わせした女―』(2000年)でした。それを芸術監督就任イッパツ目の作品として持ってくるのは、新たな門出への意欲を感じてしまいます。

正直に打ち明けると、私は松尾さんの大人計画の大ファンでドハマリしていたのですが、この『キレイ』はあまり好みの作風ではありませんでした。それでも観た時には「うわあ」と魂を抜かれたような力があったのです。あと、再演だと「あ、こういう仕上がりになるんだろうな」と予想の域を出ない予想をしてしまうキャスティングもよくあるのですが、今回は実力も経験もある俳優をそろえながらも、その人達の色が化学反応を産むのではないか、と予想を越えてくれそうな期待の布陣なのも楽しみです。

松竹新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』

【東京公演】12月6日(金)~12月25日(日) 新橋演舞場

公式サイト:https://www.kabuki-bito.jp/theaters/shinbashi/play/604/

情報発表時からものすごく話題になったので、細かいことは抜きにして見どころを一つだけ。それは、アニメ部分だけでなく“漫画全7巻の舞台化”というところです!アニメももちろん素敵ですが、映像になっていない3巻以降の壮大な世界観が『風の谷のナウシカ』の大きな魅力と言ってもいいと思います。そのインパクトあるビジュアルと、時間も空間も超越するようなダイナミズムが、歌舞伎というエンターテイメントスペクタクルの舞台表現にすごく合うのではないかと、どう魅せてくれるのかと、頼むよ!という気持ちです。12月8日(日)の昼の部で、尾上菊之助さんが怪我をされてしまったという情報がありましたが、12月9日(月)から復帰されています。どうか、お気をつけて・・・!

ちなみに12月の歌舞伎は坂東玉三郎さんが白雪姫を演じる『十二月大歌舞伎』、松本幸四郎さんがチャップリンを演じる『蝙蝠の安さん(こうもりのやすさん)』など、古典歌舞伎を見慣れない人にも馴染みある題材が続いていますので、好きな題材がありましたら、この機会におすすめです!

『月の獣』

【東京公演】12月7日(土)~12月23日(月) 紀伊國屋ホール
【新潟公演】12月25日(水) りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館・劇場
【兵庫公演】12月28日(土)・12月29日(日) 兵庫県立芸術文化センター

公式サイト:https://www.tsukinokemono.com/

実話に基づき、世界20ヶ国以上で上演されてきた舞台です。作家リチャード・カリノスキーが、前妻の祖父母の話を基に戯曲にした作品で、第一次世界大戦中の「アルメニア人虐殺」を生き延びた夫婦が描かれます。

1915年の「アルメニア人虐殺」・・・少数民族だったアルメニア人がオスマン・トルコ帝国に150万人虐殺されましたが、数ヶ国はその事実を認めていません。当時は、士気を煽るとして詩人、画家、作家、書店、政治家らなど、芸術・知識層がとくに虐殺の対称となりました。なかったことにされるかもしれない歴史を、作品として伝えていくことが芸術の持つ強い力でもあるのかな、という思いも湧きます。日本では100年後となる2015年に今回と同じく栗山民也さん演出で上演されています。4年越しの再演を受け止めたい一作。 

関連記事:『月の獣』開幕!栗山民也、眞島秀和と岸井ゆきのと共に迫る人間の“本質”

『サタデー・ナイト・フィーバー』来日公演

【東京公演】12月13日(金)~12月29日(日) 東京国際フォーラム ホールC

公式サイト:https://snf2019.jp/

誰もが聞いたことあるあの楽曲、そしてあのポーズを、日本でも人気の高いダンサーであるリチャード・ウィンザーが踊るといったらすでに開幕前から心がフィーバー状態に!映画はジョン・トラボルタの出世作として有名ですが、今回、ダンスが得意な主役のトニーを演じるリチャード・ウィンザーはマシュー・ボーン版の『白鳥の湖』や『シザーハンズ』の主演を務めています。その彼がノリノリのディスコ・ダンスを踊るなんて!「ミュージカル界にとって新たなスターの誕生」とまで言われるリチャードのトニー像に日本で立ち会えるとは、ダンスファン、映画ファン、バレエファン、楽しいにことに熱狂するのが好きな人たちにはたまらないステージになるのでは。

Noism1+Noism0 森優貴/金森穣 Double Bill

【新潟公演】2019年12月13日(金)~12月15日(日) りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館
【埼玉公演】2020年1月17日(金)~12月19日(日) 彩の国さいたま芸術劇場

公式サイト:https://noism.jp/npe/noism1and0_doublebill_2019/

質の高いダンス作品を上演しつづけるNoism(ノイズム)。今回はダブルビル(二本立て)なうえに4作品とのことでお得感もあるのでは。いくつかの小作品を一度に観られると、「自分の好みってこれなんだなぁ」と発見することもあるのも楽しい。

4作品は、まず、二本立てのうちの一本『Farben(ファルベン)』。ドイツ語で「色」「色彩」「多彩」などの意味です。演出振付はドイツで舞踊団を率いた森優貴さんの帰国後初新作。踊るのはNoismのメンバーです。二本目は、『シネマトダンス―3つの小品』。金森穣さんによる新作で、様々な国籍の人が所属するNoism1と、経験を積んだNoism0、そして金森さん本人がそれぞれ踊ります。新潟公演は12月ですが、東京公演は新年。

イマシバシノアヤウサ『モジョ ミキボー』

【東京公演】12月14日(土)~12月21日(土) シアタートラム

公式サイト:https://setagaya-pt.jp/performances/mojomickybo201912.html

演出家・鵜山仁さんと、文学座の浅野雅博さんと石橋徹郎さん3名のユニットが送る少年達の冒険譚。過去に3度この3人で上演されていて、その成功もあってか期待の再々演ですし、ユニットの過去公演も毎回口コミで人気が増していくクオリティです。

見どころは、いろんなところでも挙げられているように、二人で17役を演じるところ!演じ分けがおもしろいというよりも、たった二人なのに多彩だということが、異国オーストラリアの大地を夢見てひた走る二人の冒険をより際立たせる、その演劇表現の魅力を体感できるのでは、と期待します!

関連記事:対立と抗争が渦巻く街で、少年たちは友達になった/イマシバシノアヤウサ『モジョ ミキボー』稽古場レポート

音楽劇『ロード・エルメロイII世の事件簿 -case. 剥離城アドラ-』

【千葉公演】2019年12月15日(日) 市川市文化会館 大ホール(プレビュー公演)
【東京公演】2019年12月19日(木)~12月23日(月) なかのZERO 大ホール
【大阪公演】2019年12月26日(木)~12月28日(土) サンケイホールブリーゼ
【福岡公演】2020年1月11日(土)・12日(日) 久留米シティプラザ ザ・グランドホール
【東京公演】2019年1月17日(金)~19日(日) 新宿文化センター 大ホール
公式サイト:https://stage-elmelloi.com/

もともと虚淵玄によるライトノベル『Fate/Zero』に登場したあるキャラクターが「ロード・エルメロイII世」という名前でいろんな作品に登場しているのを、彼を主人公にしたミステリー小説として独立した作品がこのタイトルです。“魔術”の世界で、彼の元に舞い込む様々な事件に立ち向かっていく彼のエピソードの一つが描かれます。

キャスト、スタッフともに力の入った布陣で、主演は来年にミュージカル『サンセット大通り』が控える松下優也さん、ミュージカル『RENT』『Color of Life』で存在感を示した青野紗穂さん。ほか、納谷健さん、百名ヒロキさん、木戸邑弥さん、玉置成実さん、花王おさむさん、壮一帆さんなど歌も演技も踊りも経験豊富な方々ばかり。演出の元吉庸泰さんと総合演出のウォーリー木下さんという、ダイナミックかつ丁寧にエンターテイメント舞台を見せるのが得意なお二人で、“魔術”という題材をどうやって立体的な3次元へと立ち上げられるのか・・・驚く工夫があるのか、堅実に芝居で見せるのか、ちょっと予想できない楽しみもあります。

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それから、11月~12月にかけてバレエ『くるみ割り人形』がいろんなカンパニーで上演されているのも楽しくて。観て比べるのもいいし、すごくすごくすごく悩んで「これ観るぞ!」と選ぶのも楽しい。どのカンパニーで観るかで、同じ作品でも全然違うのはおもしろいですね。

間近に迫る年の瀬、そしてエンターテインメント界大注目のオリンピックイヤーが間近に迫ります。「いい気持ちで今年を終えて、新年を迎えたいな」という気持ちでチケットを取っている方もいるでしょう。今年の締めくくりがよい観劇でありますよう、願っています。残りの2019年も良い観劇ライフを!

            

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