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ミュージカル「ヘタリア」シリーズ振り返り!ROU×高本学「ヘタミュはファンとみんなで作り上げたもの」

日丸屋秀和の人気コミック「ヘタリア Axis Powers」を原作とし、イタリアを主人公に史実とエスニックジョークを描いた国擬人化コメディのミュージカルとして人気を博したミュージカル「ヘタリア」シリーズ(通称:ヘタミュ)。

2015年12月にシリーズ1作目のミュージカル「ヘタリア~Singin' in the World~」、2016年11月にシリーズ2作目のミュージカル「ヘタリア~The Great World~」を上演。そして、最終公演として2017年夏にシリーズ3作目のミュージカル「ヘタリア~in the new world~」が上演され、さらに2018年3月に開催されたミュージカル「ヘタリア」FINAL LIVE~A World in the Universe~にてフィナーレを迎えた。

今回は、2018年9月7日(金)のFINAL LIVE Blu-ray BOXの発売を間近に控えて、オーストリア役のROUとプロイセン役の高本学の二人に『ヘタミュ』シリーズについて今までを振り返ってもらいながら、ありったけの思いを語ってもらった。

ミュージカル「ヘタリア」シリーズ振り返りインタビュー

――全公演とFINAL LIVEを終えましたが、振り返ってみていかがでしたか?

ROU:学は3作目がヘタミュの初登場でしょ?

高本:そうです。僕はシリーズ3作目が最初で、それで終わってしまいました(笑)。最初に話しをもらった時は、本当にビックリしましたね。

ROU:稽古場でもずっと台本を読んでいて、ソワソワしていて、縮こまっていたよね(笑)。

高本:大先輩ばっかりですし。

ROU:年だけだよ(笑)。

高本:いえいえ。僕は劇団に所属していて(劇団番町ボーイズ、2017年9月30日に卒業)、外部の公演に出演するのは2、3作品目ぐらいだったんですよ。だから、すごく緊張していたんです。

――ミュージカルもヘタミュで初挑戦でしたよね。

高本:そうです。だから、本当に緊張しました・・・。そんな僕に、最初の頃はROUさんが積極的に話しかけてくれたんですよね。

ROU:らしいんですよ、全然記憶にないんですけど(笑)。

高本:(笑)。話しやすい方だなと思いましたよ。

ROU:僕、初対面ではあんまり「話しやすい」って思われないんですよ。見た目こんな感じなので、怖いと思われる(笑)。

高本:全然そんなことなかったです!

ROU:参加してみて、楽しかった?

高本:最初はしんどかったです(笑)。

ミュージカル「ヘタリア」シリーズ振り返りインタビュー_2

――3作目の新キャストはプロイセンだけでしたね。

ROU:皆からアドバイスをもらったりして、助けられていたよね。シリーズ作品で、一人だけ新キャストというのは珍しいと思うんですよ。だから、プロイセンという役を、皆で助け合って作り上げたかんじでしたね。

高本:皆さんの支えがあって、やっとできました。

ROU:自信が出てきたのは大阪公演2日目ぐらいからかな(笑)。

高本:(笑)。いや、それでもまだガチガチでしたよ。

ROU:本当にギリギリまでがんばってた。

高本:大変でした。やっていくうちにだんだん掴めるようになっていったんですけど。

ROU:プロイセンと学は、性格がまったく違うよね。

高本:真逆ですね。だから、当初は全然振り切れなくて。

ROU:でも、FINAL LIVEではバッチリ振り切れていたから!

高本:ライブはすごくやりやすかったです。ライブはお客さんと直接コミュニケーションを取ることができるじゃないですか。そこからまた、何か変わった気がして。

ROU:ライブをやってからもう一度、ミュージカルをできないのはもったいないよね。

高本:本当にそうです。やったら、全然違うものができたと思います。

――ROUさんは、1作目と3作目で何かご自身の変化は感じましたか?

ROU:僕は1作目は「菊池卓也」の名前で出演して、3作目は「ROU」というミュージシャンの名前に変えて再度の出演だったので、新しいスタートという感じでしたね。最初から“歌のお兄さん”的なポジションだったから、ミュージシャンの名前になって帰ってこられたのはありがたかったです。ミュージシャンとしてやらせてもらえるのは、まったく心境が違いましたし。それから、3作目は上演日数がちょっと多かったから、モチベーションを保つのがすごく大変でした。オーストリアは落ち着いている役だったけど、元気なキャラとかは特に大変だったんじゃないかと。

高本:日々精一杯でしたよ。これ以上ないってぐらい、毎日(笑)。公演中はいつも自分のソロが終わったあと、はけてすぐROUさんのところに行って、どうだったか確認していましたよね。

ROU:そうだね。プロイセンの歌をスピーカーのそばでずっと聴いて、学とコミュニケーションを取っていたよね。アクセントの話とか。

高本:稽古場からそういう感じでコミュニケーションを取っていて、いつも「どうでしたか?」と質問していました。

ミュージカル「ヘタリア」シリーズ振り返り

――FINAL LIVEやそのバックステージで印象的なことはありましたか?

ROU:バックステージでは皆冷静だったんじゃないかな。自分たちの出番がない時は、一緒に横に座って「おっ、今のいいな」とか言ったりね。プロイセンとオーストリアはステージの立ち位置がシンメで、公演中もライブの時も一緒にいることが多かったよね。皆がステージに出ている時に、僕ら二人は出ていないということが多かったんですよ。例えば「連合軍総攻撃」というナンバーだったり。

高本:プロイセンもオーストリアも出演しない公演があったから、LIVEで初めて生で聞く曲もありましたよね。でも、それで好きになったりしましたけど。僕は「サラエボ事件の歌」が好きです。

ROU:ありがとう。あれはエアピアノから歌い出したりと、1作目からざわついてはいたんですけどね(笑)。初演は、メチャクチャ緊張したんですよ。ステージのど真ん中で、しかもエアピアノをするというのでね。でも、FINAL LIVEの時は全然緊張しなかった。幕張公演ではピアノと一緒にステージに上がってくるんだけど、スゲー楽しかった。ピアニストの生音に合わせてなんで、ちゃんと当てられるように、そして実際はエアですけどちょっと弾けるようにも練習していました。

高本:全体的にFINAL LIVEは楽しかったですよね。公演は大変なことも多かったけど(笑)。でも、それがあったからこそ楽しいライブにつながったなと思います。

――お二人とも、出演していない公演の曲をLIVEで歌うのは大変じゃありませんでしたか?

ROU:「百年旅」とか、稽古時間も短くて、振りも鬼のように難しいから、おっきー(ロシア役:山沖勇輝)や崚行(イタリア役:長江崚行)に教えてもらいながら、二人ですごく練習したよね。

高本:しましたね~。

――FINAL LIVEのBlu-ray BOXが9月7日に発売されますが、見どころを教えてください。

ROU:もう見どころしかないでしょ!

高本:そうですね。プロイセンは、キャラ的に吉谷さん(演出・吉谷光太郎)のご厚意のおかげでおいしいところをいろいろといただきました。

ROU:プロイセンは盛り上げ甲斐があるキャラだから、ホントおいしいよ。

高本:自分のソロ曲の「プロイセンの歌」とかで盛り上げて、最後のほうの「胸を張って」では、お客さんに直接メッセージを伝えることができました。オレ様日記の歌で(笑)。

ROU:「お前しかいねえわ」みたいなあれは、ご厚意だよね(笑)。プロイセンが会場のファンの皆さんに言う「オレ様たちのメッセージ、お前らにスゲー伝えるから、お前らもスゲー受け取れ。いいな!」って台詞をずっと練習していたよね(笑)。

高本:そうなんですよ(笑)。タイミングを合わせながら、ダイレクトにお客さんに伝えないといけないので、大変でした。

ROU:でもライブの本番になったら、俺はスゲーと思いました。練習の時とは全然違う。

高本:3作目の公演を終えて、人に何かを伝えるということが分かってきましたね。その台詞は、LIVEの最終稽古あたりで掴みました。それを言った後にすごく涙が出てきて“こういう感覚なんだな”と。号泣していました。

ROU:うらやましいよね。オーストリアは、キャラクター的に声を張り上げることはないから。しゃべり方も落ち着いているしね。FINAL LIVEの「まるかいて地球」でも、皆が「盛り上がっていくぞ!」とか「愛してるぜ!」とか叫んでいるのに、オーストリアは「皆さん、行きますよ」だったしね(笑)。

高本:(笑)。

ROU:ちょっとうらやましかった(笑)。LIVEだから僕自身はそのぐらいやりたかったんですけど、そこは難しかった。

ミュージカル「ヘタリア」シリーズ振り返り_3

――普段の音楽活動だとROUさんはプロイセンみたいな感じですか?

ROU:プロイセンまではいかないですけど、ドイツぐらいじゃないですか。ちょうどいいぐらいだと思います(笑)。お芝居では、オーストリアのような冷静な立ち位置の役をもらうことが多いんですけど。そういう意味では、FINAL LIVEのBlu-ray BOXの見どころは、オーストリアの“一人だけ温度差が違うところ”かな(笑)。

それから、僕としてはやっぱり「サラエボ事件の歌」のところですね。幕張公演はグランドピアノとリフトアップして、大阪公演はピアノを押して出る、というところです(笑)。吉谷さんに壮大なギャグと言われていて、振り切ってやっているので、そこも見てほしいですね。

高本:幕張の千秋楽公演での「まるかいて地球」は、皆、歌う前のイントロで一言言っていたじゃないですか。あれ、別に打ち合わせをしていなかったんですけど。

ROU:プロイセンが「愛してるぜ!」と一言入れたところから続いていったんだよね。俺もなんか言わなきゃと思った。

高本:僕が言い出したんですけど、皆が何か言いたいと思っている空気がありましたよね。

ROU:アドリブだったけど、お客さんに伝えるべきことをちゃんと言えていたよね。

高本:そう。皆さんがバンバン続いてくれて、一つの輪になっていったから、すごく感動しました。特にオーストリアって、今までそういうのをやるのを見たことがなかったから。

――あれは演出で決まっていたわけではなかったんですね。

ROU:まったく。ドイツが「オ・レ・は?」って客席に問いかけたところから始まったのかな?

高本:「ド・イ・ツ!」ってお客さんに言ってもらっていましたね(笑)。

ROU:そこから、いろいろやってもいいんじゃないか?みたいな空気になったんですよ。それで千秋楽に、学が上がっちゃったのか突然「愛してるぜ!」って叫んで(笑)。

高本:何か一言言いたいってなったんです(笑)。

ROU:俺もなんて言おうかずっと考えていて、ステージに立った時にスッと出た言葉がアレだったんですよ。

ミュージカル「ヘタリア」シリーズ振り返り_4

――ぜひその一言は映像で確認していただきたいですね。


(文/櫻井宏充)

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