エンタステージ

演劇の楽しさを提案する総合情報サイト

3年半ぶりに集結!『ギャング アワー』木ノ本嶺浩&荒木健太朗&佐藤永典インタビュー

2018年3月13日(火)より舞台『ギャング アワー』が開幕する。本作は、ある大金持ちの息子を誘拐したあるギャング団がもたらすとんでもない事態を描いた作品で、約3年半ぶりに上演されるスタイリッシュアクションコメディ。

演劇集団イヌッコロの羽仁修の脚本、演劇ユニット「*pnish*」リーダーである佐野大樹の演出のもと、前回上演時のキャストより、木ノ本嶺浩、川村亮介、谷沢龍馬、荒木健太朗、佐藤永典、古澤裕介が集い、塩田康平、橋本真一という2名の新キャストを迎え、再びの上演に挑む。

出演者からも「またやりたい」という声が多かったという本作。代表して、木ノ本、荒木、佐藤の3人に、前回上演時を振り返りながら、心境を語ってもらった。

『ギャング アワー』木ノ本嶺浩&荒木健太朗&佐藤永典インタビュー

――この作品は、初演の評判がとても良かったと聞いています。再演が決まった時は、どのようなお気持ちでしたか?

木ノ本:やりたいなという気持ちはずっとあったんですが、いざ決まってみると、ちょっと戸惑いが(笑)。でも、もう1回できる機会がいただけたのは嬉しかったです。自分の中でもっとやりたいこともあったので、そこは3年半を経てできるのはありがたいなって思います。まったく同じ戯曲をやれることは、なかなかないので、それは素直に嬉しかったです。

佐藤:アラケンさんと、よく会うたびに『ギャング アワー』の話はしてたんですよ。僕らもやりたいと思っていましたし、皆さんからも「また観たい」という声をいただくことも多くあって。でも、いざ決まるとできるのかなって気持ちが(笑)。

荒木:それ、思ったよね(笑)。

佐藤:気持ち的にね。あと、体力がヤバイかもしれない(笑)。実は、結構アクションもあるんですよね・・・。

――コメディ、アクション、いろいろな要素の詰まった作品ですが、皆さんはこの戯曲のおもしろさをどう感じていらっしゃるんでしょうか。

木ノ本:演出の(佐野)大樹さんが、初演の時に漫画のようにやってみてと、おっしゃっていたんです。確かに、漫画ってキャラが立っていて読んでいておもしろいじゃないですか。でも、ちゃんと内容は頭に入ってきているし、絵と擬音だけでも状況が伝わる。この作品も、会話のテンポが良かったり、一人でやりきらないところもあったりと緩急があって、その漫画のような引き込む力みたいなものを出さないといけないなと思いましたね。

佐藤:
確かに、大樹さんが漫画好きなんだなっていうのがすごく分かる演出だったな~。俺、いつもはあんまり本を読む時はキャラクターを意識してないんですよ。でも、大樹さんがキャラクターの色を濃くして欲しいっていうタイプの演出家さんだったので、まずは皆がどういう風にやるのかなっていうのを見ながら、自分の色を決めていくのが楽しかった。自分が主軸ではないけれど、自分なりの色を出すことを大事にしようっていうのは覚えてますね。

荒木:俺の役は、「この人は怖いんだ」って観ている人に思わせないと行けない役だから、それをすごく考えてたね。当時、31歳ぐらいの普通の兄ちゃんが、説得力のある凄みを出すにはどうしたらいいのかって。

木ノ本:そうですね。僕も、当時24歳の自分に寄せて作った役作りを、それから3年半ぐらい経って、どう作るのか。そこに、もう一回同じ役をやるおもしろさがありますよね。

荒木:どうする?3年半経って、大樹さんが、今回の演出で当時と全然違うこと言ってきたら(笑)。

木ノ本・佐藤:いや、それは怖い怖い(笑)。

――お三方が演じるのは、初演と同じ役ということで、それぞれの役への想い入れは?

木ノ本:僕から見ると、二人は本当にぴったりだと思う。

荒木:ほんと?

木ノ本:さとちゃんは飄々とした感じ、アラケンさんがどんっと構えている感じの役どころなんですけど、二人にすごく合っていて素敵だなと思って見てました。

荒木:でも、やりたいと思った役と、自分がやっている役は別でしたね。今回、谷沢龍馬が演じる役がやりたかった役だったんです。役者心をくすぐるられる役っていうこともあったんですけどね。でも、やりたい役と自分に合う役って、また別なのかも。ミネは?

木ノ本:僕の役は、ギャングじゃないんですよね。自分ギャングっぽくないし、いいなって思ってます(笑)。当時の自分は、まだあまりまわりが見えていなかったので、もう一度同じ役をできるのは楽しみだし、逆に自分の中では今回の方がハードルが上がってるかも・・・。大樹さんと去年の10月にもご一緒しているんですけど、その時にも「期待してるからがんばれよ」って言われて。

荒木:大樹さん「ミネがだいぶ変わったから楽しみ」って言ってた。

佐藤:それ、俺も聞いた!

木ノ本:うわ~、稽古どうなるんだろう(笑)。さとちゃんはどうなの?

佐藤:物語の中で、状況を壊したり、違う角度からはいってきたりする役ってあるじゃないですか。俺、そういう役をやった初めての作品がこれなんですよ。しかもこの作品をやったあと、そういうポジションの役をやる機会がすごく増えたんです。だから、自分の中で一つの節目になった役ですね。

木ノ本:なるほど・・・そう言われてみると、自分もそうだったかも。この作品以降、結構、振り回される役が多くなった気がする。

――荒木さんは、再演決定時にTwitterでマネージャーさんに“ハマり役”だったと言われていましたが、ご自身ではどう感じられていましたか?

荒木:ハードル上がっちゃうから、なんとも言えないんですけど・・・(笑)。“ハマり役”ではなく、“ハメた役”だと僕は思っています。

木ノ本:かっこいいこと言うな~!

佐藤:ハマり役で思い出した!この男(チラシの谷沢龍馬さんの写真を指差して)も“ハマり役”でしょう。

木ノ本:確かに。劇場と稽古場でずいぶんと違いましたね。

荒木:思い出した。稽古場ではボッコボコに言われてたのに、劇場入ったら劇的に変わったんだよな。稽古って、何百人のお客さんより一人の演出家が怖い時ってあるじゃん。だから萎縮してしまうこともあるんだけど、その分、お客さんの方が全然怖くなくなる(笑)。そうなると、ある種演劇って役者のものになっちゃうんです。本番は、もう演出家には止められないからね。

――3年半の経験を経た皆さんが、また集まってやるというのは、大きいことですね。

荒木:そういえば、二人はいくつになったの?

木ノ本・佐藤:28ですね。

荒木:じゃあ、前回一緒にやった時は、24とか25だったのか。

――共演もお久しぶりかと思いますが、個々に、ご自身の変化とかって感じていますか?

木ノ本:僕ね、人に優しくなれた(笑)。

荒木:マジで(笑)?

木ノ本:マジです(笑)。『ギャング アワー』って、コメディじゃないですか。コメディは、一方的にしゃべっているだけじゃ成立しないんですよね。だから、相手のことを慮るのがどれだけ大事かってことを、この作品を通して学べたんだと思います。特に『ギャング アワー』の台本は、一人でやらなくちゃいけないシーンもあるし、掛け合いでやらなくちゃいけない時もあるし、フラグをちゃんと回収しなければいけないという、演劇的な作業も結構多いんです。そこを丁寧にやると結果として返ってくることが身をもって実感したので、そういうのが、少しずつ活かせているんじゃないかな。

佐藤:・・・俺、逆に、人に優しくなれなくなった(ボソッと)。

木ノ本・荒木:あははは(爆笑)!

佐藤:なんか、すごく反省する機会が増えた(笑)。

荒木:どういうこと(笑)?

――視野が広がって気づくことが増えたんでしょうか。

佐藤:ああ、そうです、そんな感じ・・・いろいろ、見えてきたのかな。でも、視野が広がったっていうと、なんか盛ってる感じになっちゃうから、「(笑)」って付けておいてください(笑)。

荒木:俺はどうかなあ、今、この3年半何してたかなってずっと考えていたんだけど、あんまり覚えてない(笑)。

木ノ本:過去にこだわらないんですね(笑)。でも、確かにアラケンさんはあんまり変わらないイメージがありますね。普段から、その雰囲気というか。

荒木:昔から、別に未来を見ていないし、すごく先のことを考えているわけでもないし。今日1日をがんばろう、明日をがんばろうというぐらいしか、考えていないから、あんまり大きく変わったところとかはないのかも。

――年齢が上がると、座組みの立ち位置とかも変わってきますよね。

佐藤:今、すごく中途半端さを感じています。

木ノ本:それ、分かる。

佐藤:そして・・・人望のなさを感じてる。

木ノ本:(笑)!誰も寄ってこないな、みたいな?

荒木:後輩とご飯に行くとかないの?

佐藤:そんなにない・・・(笑)。

木ノ本:僕は最近増えてきたよ。稽古が終わった後に「行きましょうよ」みたいな感じになるの。

佐藤:あんまりない(笑)。

荒木:今回は、新しいキャストも加わって、年齢構成もまた変わってくるからね。どうなるかな(笑)。

――ゲストも登場するとか。

荒木:前回もそうでしたけど、今回も日替わりでゲストが来てくれるんだよね。

木ノ本:結構なところで出てくるんですよね(笑)。ここぞってところに。

佐藤:あ、そのキャラで出てくるのね!って思うね(笑)。

木ノ本:あれを自分がやると思うと大変・・・という役で登場するので、それも楽しみにしていてほしいですね。

――新しい『ギャング アワー』を楽しみにしております。

荒木:脚本も、羽仁修さんがブラッシュアップをしてくれているので、前回ご覧いただいた方も、今回初めて観る方も、新キャストが入っていることを含め、違いを楽しんでいただければと思います。そして、これを小劇場でやるというおもしろさ。これを大きな劇場でやる意味はないんです。小劇場ならではの空気が加わって、完成するものなので、それをぜひ体感していただきたいですね。

佐藤:お話としてすごくおもしろいので、単純に笑えますし、スタイリッシュなかっこよさもありますし、とにかく楽しめると思います。全員、魅力的なキャラクターをやらせていただけるので、それぞれの役者が好きな人も、漫画的な要素が好きな人も、気軽に観に来ていただけたらなって思ってます!

木ノ本:この『ギャング アワー』って、僕の中ではすごく大きな意味を持っています。いろいろと失敗したし、勉強もできた作品なので、それをまた、荒木さんやさとちゃんと一緒にできるっていうのは、とても嬉しいです。ほんと、よく集まれたと思いますし、皆のまたやりたいってどこかで思っていた気持ちが繋がったような、その巡り合わせに縁を感じます。また、新キャストも加わっているということで、過去とは違うものに仕上げて、皆の3年半の成長を見てもらえたら嬉しいです。
ギャング映画とかが好きな人も、アクションが好きな人も、コメディが好きな人も、すべてが詰まっている作品です。ぜひ、楽しみに足をお運びください!

◆公演情報
『ギャング アワー』
3月13日(火)~3月18日(日) 赤坂RED/THEATER
【作】羽仁修
【演出】佐野大樹
【出演】
木ノ本嶺浩 塩田康平 橋本真一 川村亮介 谷沢龍馬/荒木健太朗 佐藤永典/古澤裕介

【ゲスト出演者】
3月13日(火)19:00 加古臨王
3月14日(水)19:00 古谷佳也
3月15日(木)19:00 澤田和宏
3月16日(金)14:00 深澤大河
3月16日(金)19:00 好井まさお(井下好井)
3月17日(土)13:00 小野友広
3月17日(土)18:00 長谷川哲朗
3月18日(日)13:00 シークレット
※シークレットは当日までのお楽しみ!

(文/エンタステージ編集部)

ラ・セッテ プロデュース『ギャング アワー』

作品情報ラ・セッテ プロデュース『ギャング アワー』

スタイリッシュでクールなビジュアルで人気を博した作品が豪華キャストで4年ぶりに再演決定!

  • 公演:
  • キャスト:木ノ本嶺浩、塩田康平、橋本真一、川村亮介、谷沢龍馬、荒木健太朗、佐藤永典、古澤裕介

この記事の画像一覧(全1枚)

  • 『ギャング アワー』木ノ本嶺浩&荒木健太朗&佐藤永典インタビュー

関連タグ

関連記事

トップへ戻る