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斬劇『戦国BASARA』第六天魔王でシリーズ卒業!椎名鯛造インタビュー

2018年3月2日(金)に開幕する斬劇『戦国BASARA』第六天魔王。本公演では、椎名鯛造がシリーズを卒業することが発表されている。初期は森蘭丸役として、現在は猿飛佐助役として、足掛け9年、『戦国BASARA』とか関わってきた椎名に、これまでを振り返りながら“卒業”について語ってもらった。

斬劇『戦国BASARA』第六天魔王_椎名鯛造インタビュー

――この斬劇『戦国BASARA』第六天魔王で、椎名さんはシリーズご卒業が発表されましたね。

原作のCAPCOMさんや、いろいろな方と相談させていただいてこういう流れになりました。年齢のことなどもあって、シリーズものをずっと続けていくというのは簡単なことではないんですよね。若い子が入ることで刺激を得て作品がもっと活性化したらいいなという思いもありますし、真田幸村役の(松村)龍之介とはずっと一緒にやってきたので、もっともっと続けたいという気持ちもありましたし・・・。一口には言い表せないけれど、“卒業”と銘打っていただけたことにふさわしいように、最後まで務めたいなと前向きに思っています。

――シリーズもののキャスト発表がある時は、いつもお客様の中に期待と不安が入り混じっているのを感じます。

それは僕らも感じています。役を続けられなかった時は申し訳ないと思う気持ちもありつつ、いろんな事情やタイミングがあって・・・。でも、この猿飛佐助役の椎名鯛造は「これで終わり!」と言ってやりきることができるので、その点は本当に嬉しいです。長く関わってきた分、僕にとっても想い入れのある作品なので、こうやってきちんと卒業と示してもらえるのは、大切に思っていただけていたんだ、幸せだなと感じました。

――「出続ける」というのも、役者さんにとっては一つの財産なのではないでしょうか。

「背負う」という思いはどこかにありました。僕は、演出が西田大輔さんだった頃から参加しているので、初期を知るメンバーがだんだん少なくなってくる中、「甘くないんだぞ」ということを伝え続けなければいけないという責任感は持ち続けていたので。それを、少しでも受け継いでくれる仲間に伝えられていたら、さらに「ここまでやってきて良かったな」と思えますね。

斬劇『戦国BASARA』第六天魔王_椎名鯛造インタビュー2

――椎名さんは最初、森蘭丸役としてこのシリーズに参加されていましたが、それからもう9年近くになりますか?

そうですね。当時はまだ右も左も分からない、お芝居もほとんど経験がない状態でした。で、久しぶりに猿飛佐助として戻ってきたら、周りが後輩ばっかりになっていたんですよ!「鯛造、鯛造」って呼ばれていたのが、気づいたら「鯛造さん、鯛造さん」になっていて。そういう時の流れを感じられたのもこの斬劇『戦国BASARA』シリーズだったので、想い入れが深い(笑)。

――同じシリーズの中で役が変わるというのも、なかなかないことですよね・・・。

なかなかないですよ~。でも、いろんな角度から作品を見るという経験をさせていただけたのは、役者としてとても光栄なことです。
でも、最初は抵抗があって、一度お断りをしたんですよ(笑)。それでも、と言っていただけたので、やるからには覚悟を決めなければと、僕の前に猿飛佐助役をやっていた村田洋二郎さんに連絡したんです。洋二郎さんに「2代目はどういう人がいいですか?」って聞いたら「俺はそんなに動けなかったから、アクロバットとかできるといいよね。がんばれよ」って言われて。
洋二郎さんは本当に器用で実力のある方なので、お芝居の部分では全然かなわないと思っていたんですけど、その言葉で、アクロバットや殺陣で新しい佐助像を見せられるのかなと思えるようになったんです。僕の佐助は、洋二郎さんのその一言に救われましたね。

斬劇『戦国BASARA』第六天魔王_椎名鯛造インタビュー5

――ちなみに、これまでで一番印象に残っていることは?

やっぱり、最初の公演かなあ。あの時はまだ20代になったばかりで、今より体力もあったと思うんですけど、本当にキツくて(笑)。しかも、当時演じていた蘭丸は、明るいキャラで、あんまりゼーゼーしないイメージだったので、そのキツさを表に出さないようにするのが大変でした。でも、得意なアクロバットを盛り込んで、お客さんの喜びや驚きの反応を、肌で感じられたのはすごく大きな経験でした。

――椎名さんの成長と共に、役へのアプローチも変わっていきました?

そうですね。回を重ねるごとにやれることも増えていきましたし。「~蒼紅共闘~」(2010年)の時だったかな、サンシャイン劇場でトランポリンを使ったんですよ。実は、実際の劇場サイズでの稽古が、場当たりでしかできていなかったんですけど、(当時の)演出の西田さんに「トランポリン使ってバク宙してみて」って言われて。やったことがなかったので「そんなすぐできるものなのかな?」と思いながらも、やったらできたんです。挑戦を喜んでくれる演出家さんや共演者の皆さんが、常に周りにいてくれたことも大きかった気がします。「すごいな!」って言ってもらえるのは、単純に嬉しいですし、それを取り込みながらお芝居を作ってこれたというのは、印象深いですね。

斬劇『戦国BASARA』第六天魔王_椎名鯛造インタビュー3

――椎名さんが今演じられている猿飛佐助は、真田幸村を支える大きな存在ですが、今回は佐助にとってどんな物語になりそうですか?

稽古を経て変わっていくと思いますが、多分、今までに見たことのない真田の主従関係をお見せできるのではと感じています。

――先ほど、ずっと一緒にやってきたという真田幸村役の松村さんとは、どんな関係性を築いていますか?

彼はすごくセンスがいいので、僕が「こうしたいんだよね」ということをほんの少し説明しただけで、理解して表現してくれるんです。それから、お笑いというか、ユーモアのセンスもすごくあるから、アドリブや自由にやらせてもらえるところをどうするか、決めるのもとてもスムーズ。年下なんですけど、演じている時はそれを忘れるぐらい頼りになるし、尊敬できる役者です。

――そして、タイトルロールにもなっている第六天魔王こと織田信長役は、椎名さんととても仲の良い唐橋充さんが演じられますね。

心配しかないですよ、僕は・・・何より体が心配(笑)。でも、裏で檄を飛ばしながら、「俺ががんばってんだから、がんばれよ」って、唐橋さんを本気にさせたいですね。僕は殺陣師ではないですが、殺陣やアクションがかっこよく見えるアドバイスをしながら、迫力のあるシーンを一緒に作りたいと思います。でも、怪我をしたら元も子もないので、怪我だけはしないように見てないと(笑)。

斬劇『戦国BASARA』第六天魔王_椎名鯛造インタビュー4

――斬劇『戦国BASARA』シリーズは、本当に殺陣がすごいですもんね。一番多かった時は、何手ぐらいあったんですか?

初演の時だったかな、一度、お風呂で数えたことがあるんです(笑)。蘭丸は途中で死んでしまうので、一番少なかったんですけど、それでも600、700ぐらいはあったんじゃないかな・・・。ほかの皆は1000を超えていたと思います。

――演出がヨリコジュンさんに変わられてからは、映像などを使ったまた新しい『戦国BASARA』になりましたよね。

ヨリコさんは映像を使って見せる情景や、芝居の間などを大切にされる方なので、殺陣の手数は以前より少なくはなりましたけど、その分効果的に入れてくださっているなと思います。登場人物の関係性を引き出すのがすごくうまいので、真田も伊達も、それぞれの関係性を深くまでやれているなと。

――そういった変化にも、歴史を感じますね。椎名さんが演じる側として感じている、この作品のおもしろさを教えてください。

各々のキャラクターが奇抜で突き抜けているから、役者としては演じていて楽しいですよね。英語を使う伊達、猪突猛進の真田を筆頭に、普通のキャラクターがまったくいない(笑)。それ以上に、男が憧れる強さを皆が持っていると思うので、そこにきっと、役者として惹かれるものが多くあるんじゃないかな。観てくださる方には、それが爽快感として伝わるんじゃないかなと思いますし。そのすべてが『戦国BASARA』の魅力です。

――椎名さんが演じてこられた森蘭丸と、猿飛佐助、それぞれの好きなところも教えてください。

森蘭丸は、織田信長のことが大好きで、そのために人を殺めたり・・・、無邪気ゆえの恐怖を演じられるのがとても楽しかったですし、“すべて信長様のため”という真っ直ぐさが好きでした。
佐助は、すごく頭がいいキャラクターだと思っているので、幸村が考える二、三歩先を常に見据えて行動していく様を、仕草などで細かく表現できるのが魅力ですし、それを観てくださる皆様にも感じてもらえていたのが、喜びでした。
どちらも、僕にとって大切な役です。

斬劇『戦国BASARA』第六天魔王_椎名鯛造インタビュー6

――卒業に向けての今のお気持ちは?

何度も同じことを言ってしまいますが、こうして卒業と銘打っていただけることは本当にありがたいことだと思うので、最後にふさわしいように、一武将として昇華させたいなと思います。また次があって、佐助が出るとしたら、その時に演じてくださる方にとってちょっとプレッシャーになるような(笑)。そんな猿飛佐助を、残せたらいいなと。そして、皆様にぜひ劇場で目撃していただければと思います。

――3月10日(土)13:00公演は「椎名鯛造卒業記念祭」が行われますね。

何があるかは、劇場でのお楽しみで・・・。過度な期待はせずに、いつも通りいらしてください(笑)。僕が主役の舞台ではないので、ちょっとだけ、卒業というのを意識して観ていただければいいかなと。あくまでも、全員で作る斬劇『戦国BASARA』ですからね。

斬劇『戦国BASARA』第六天魔王_椎名鯛造インタビュー7

◆公演情報
斬劇『戦国BASARA』第六天魔王
【東京公演】3月2日(金)~3月11日(日) AiiA 2.5 Theater Tokyo
【大阪公演】3月16日(金)~3月18日(日) 森ノ宮ピロティホール
【構成・演出・映像】ヨリコジュン
【原作】CAPCOM(「戦国BASARA」シリーズ)
【企画・原作監修】小林裕幸(CAPCOM)、山本真(CAPCOM)
【出演】
眞嶋秀斗、松村龍之介、中尾拳也、沖野晃司/
椎名鯛造、井上正大、瀬戸祐介/汐崎アイル/
斉藤秀翼、桜田航成/高柳明音、大湖せしる/
伊藤裕一/唐橋充

【公式サイト】http://www.basara-st.com/

(C)CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

(文/エンタステージ編集部)

斬劇『戦国BASARA』第六天魔王

作品情報斬劇『戦国BASARA』第六天魔王

  • 公演:
  • キャスト:眞嶋秀斗、松村龍之介、中尾拳也、沖野晃司、椎名鯛造、井上正大、瀬戸祐介、汐崎アイル、斉藤秀翼、桜田航成、高柳明音、大湖せしる、伊藤裕一、唐橋充、ほか

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