『フォーティンブラス』


あらすじ

長いハムレットの物語の中で2回だけ登場する「脇役」にスポットライトを当てて、横内謙介が俳優の視点から1990年に書き下ろした作品

お馴染みの名作『ハムレット』が華やかに上演されている、とある古ぼけた劇場。その楽屋で、売れない役者・羽沢武年が、上演中だというのにヒマしている。彼の役は、ノルウェーの若き王子、フォーティンブラス。
役名は勇ましいが、最初の出番は、芝居が始まって約2時間15分後。それもただ舞台を通り過ぎるだけ。二番目の出番は全ての物語が決着を見た後。のこのこ登場し、最後のまとめをするだけの、いわば「刺身のツマ」。
その上ハムレット役の大スターは、横暴で、陰険で、勝手に芝居を変えるわ、若い女優に手を出そうとするわとタチの悪いことこの上ない。武年ばかりでなく、オズリック役で恵子の恋人である岸川和馬やオフィーリアに抜擢されたバラエティタレント刈谷ひろみさえも、そんな大スターに嫌気が差し、楽屋には一触即発の不穏な 空気が流れている。
そんなある夜、芝居のはねた劇場に、突然不気味な亡霊が姿を現す。亡霊は、自らを「フォーティンブラスの父」だと名乗り、そして武年に向かって言った。

“我が息子フォーティンブラスよ。さあ、今こそその汚れ亡き高潔な血を熱くたぎらせ剣を抜け。そしてその剣に、ハムレットへの復讐を誓うのだ!!”

その言葉にとまどいながらも武年は、亡霊にハムレットへの、そして大スターへの復讐を誓うのだった。
しかし劇場付きの老女優、松村玉代は、亡霊の姿を見て驚いた。この男は、「フォーティンブラスの父」なんかじゃない。昔、玉代が一緒に芝居をしていた俳優の岸川和春・・・すなわち、オズリック役の岸川和馬の死んだ父親の亡霊だ・・・しかし何故今頃、和馬の父が亡霊となって、思い出の詰まったこの劇場に・・・??
果たして武年の復讐の行方は?
そして亡霊が寄せる、この舞台に対する想いとは?

公演情報

上演スケジュール

2021年8月19日(木)~8月29日(日)
Bunkamura シアターコクーン

出演

戸塚祥太(A.B.C-Z)/
能條愛未
矢島舞美/
富岡晃一郎
納谷健
吉田美佳子
新原武
吉田智則/
内博貴

スタッフ

作:横内謙介
演出:中屋敷法仁
ほか

主催

『フォーティンブラス』2021製作委員会

公式リンク

公式サイト:https://fortinbras2021.com/

 


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