2023年11月12日(日)まで東京・シアター・アルファ東京にて『2.5次元ナビ!シアターVol.2~Show Must Go On~』が上演されている。初日前に行われた公開ゲネプロの模様と、平野良と前川優希のコメントを合わせてお届けする。
CS放送「日テレプラス ドラマ・アニメ・音楽ライブ」にてレギュラー放送している『2.5次元ナビ!』でMCを務める平野が演出を務め、番組を飛び出して舞台上で様々な役者たちと“セッション“する『2.5次元ナビ!シアター』。
本作は、2022年に上演された『2.5次元ナビ!シアターVol.1~セッションしようゼ!~』に続く第2弾として、前回のコントから今回はストレートプレイに挑戦する。
サブタイトルは「Show Must Go On」。主役が、いくら芝居が上手くても、いくら人気があっても一人では何もできない。人を感動させられる作品を届けるには、役者、演出家、スタッフみんなが一つの方向に向かった時であり、そこに観客の熱が加わったとき達成される。どんな逆境にあっても、計画され、もう始まったものは最後までやり遂げなければならない。「Show Must Go On」は言い古された言葉だが、今どきの役者の日常を通して、その大切さを改めて気づかせてくれる…そんな群像劇を目指す。
主演は『2.5次元ナビ!』ではリポーターを務める前川。そのほかに、岩崎悠雅、松永有紘、桐田伶音、飯山裕太、松原凛、宮尾颯、安里勇哉、葉山昴、松井勇歩、今立進(エレキコミック)が出演する。演出の平野は出演も兼ね、脚本は池浦毅(男肉 du Soleil)が務める。
物語は、2.5次元舞台の劇中劇からスタート。舞台の本番が終わるが、人気2.5次元俳優で主演の内海(前川)は、食事に誘われても、ありもしないリモート打ち合わせでお茶を濁し、いの一番に帰宅する。ニコニコと外面も良く、一見誰とでも仲良くなるが心の距離が埋まらない。
終演後に一人で帰っているとマネージャー(安里)から説教され、道に迷い、反社会勢力風の男(今立)に遭遇したりと踏んだり蹴ったり。そして、バラエティのロケに行けばディレクター(葉山)から怒られて、カメラマン(桐田)からは意味不明なことを言われ、スタッフのミスにフラストレーションが溜まるばかり。
さらに、舞台の演出家(飯山)からは、あと一歩と言われて悩み、共演俳優たちのアドバイスもバラバラでどうしていいかわからない。大人を、仲間を信じていない内海はバラエティの休憩中に一人になりたくて公園で弁当を食べていると、家無きおじさん(平野・松井)に絡まれて日々疲弊していく。そんな中、内海は勘違いから生まれる炎上に巻き込まれ、もう業界を辞めようと思うのだが・・・。
2.5次元俳優として生きる日常や苦悩を物語の主軸とした本作は、2.5次元俳優として人気の平野が演出し、前川たちが演じるという点が大きな見どころ。業界あるあるをちりばめ、彼らの口から語られる台詞がどこまでリアルで、どこまでがフェイクの話しだろうかと、ちょっとドキドキしながら楽しませてくれる。
人と人が信じあい、繋がっているからこそ生まれる表現と、舞台上で奏でられる役者たちのセッションが生み出す彼らの役者人生こそまさしく「Show Must Go On」。平野がコメントするように、2.5次元俳優やスタッフたちの表と裏、本音と建て前をコメディタッチで、熱量タップリに描く群像劇だ。
『2.5次元ナビ!シアターVol.2~Show Must Go On~』は、11月8日(水)から11月12日(日)まで東京・シアター・アルファ東京にて上演。上演時間は約120分予定(休憩10分 アフタートーク10分を含む)。
(取材・文/櫻井宏充)
上演スケジュール
2023年11月8日(水)~11月12日(日) シアター・アルファ東京
スタッフ・キャスト
【脚本】池浦毅(男肉 du Soleil)
【演出】平野良
【出演】
前川優希
岩崎悠雅、松永有紘、桐田伶音
飯山裕太、松原凛、宮尾颯
安里勇哉、葉山昴
松井勇歩(友情出演)
今立進(エレキコミック)、平野良
公式サイト
【公演サイト】https://www.nitteleplus.com/program/25navitheatre2023/
【公式X(Twitter)】@25jigenNAVI