歌劇『明治東亰恋伽~月虹の婚約者~』大阪公演レポート!荒木宏文らによるハンカチ必須の王道ラブストーリー


2018年8月18日(土)・8月19日(日)に歌劇『明治東亰恋伽~月虹の婚約者(マイネリーベ)~』の大阪公演が行われた。本作は、明治にタイムスリップしてしまった主人公が、歴史上の偉人と出会い恋に落ちる乙女ゲーム「明治東亰恋伽(通称:めいこい)」を原作とした舞台化第2弾。今回は、荒木宏文が演じる森鴎外と、ヒロイン・綾月芽衣の“恋”が描かれる。大阪公演の舞台写真を交えながら、オフィシャルレポートをお届けする。

歌劇『明治東亰恋伽~月虹の婚約者~』大阪公演_舞台写真2

【あらすじ】
高校生の綾月芽衣(鈴木桃子)は、赤い満月の夜に出会った自称・奇術師、チャーリー(声の出演:安里勇哉)の手によって明治時代へタイムスリップしてしまう。現代の記憶もなく、気がつくと鹿鳴館のパーティーに迷い込んでしまった芽衣。華やかなパーティーには、菱田春草(橋本祥平)、川上音二郎(遊馬晃祐)、泉鏡花(北川尚弥)、小泉八雲(汐崎アイル)、横山大観(橘龍丸)といった歴史上の偉人達が列席していた。

自分の状況を呑み込めないまま会場を彷徨っていた芽衣は警備を担当していた警察官の藤田五郎(吉岡佑)から尋問を受けてしまう。窮地に立たされた芽衣を「自分の親戚だ」と偽り救ってくれたのは森鴎外(荒木宏文)だった。

しばらくの間、森邸で過ごすことになった芽衣は鴎外から婚約者のフリをして欲しいと頼まれる。助けてもらった恩を返すため、偽婚約者としての日々を送る芽衣。芝居だと分かってはいても心優しい鴎外にだんだんと惹かれていくが、鴎外にはエリスという忘れられない女性がいることを知ってしまい・・・。

歌劇『明治東亰恋伽~月虹の婚約者~』大阪公演_舞台写真3

まず、白を基調とした美術にレインボー色のライトが照らされるなか、鴎外、芽衣ら出演者全員で踊るオープニングダンスは必見。出演者を森の木々に見立てて、道を彷徨いながらも二人が出逢う場面では、これから始まる鴎外と芽衣の“運命の恋”を予感させ、吉谷光太郎のスピード感溢れる演出で華やかに魅せる。

歌劇『明治東亰恋伽~月虹の婚約者~』大阪公演_舞台写真4

前作の「朧月の黒き猫~」でも話題を呼んだ鴎外の日課“行水”シーンもパワーアップ。舞台上を裸で動き回る鴎外をアンサンブルキャストが洗濯物で隠すのだが、状況を楽しんでいる鴎外は舞台を自由に行ったり来たり。その度に、洗濯物の奥からチラチラと見える鴎外の裸に、芽衣だけでなく、観客も思わず赤面してしまうかも・・・。

歌劇『明治東亰恋伽~月虹の婚約者~』大阪公演_舞台写真6

歌劇『明治東亰恋伽~月虹の婚約者~』大阪公演_舞台写真5

お座敷常盤では、音二郎が見事な女形・音奴となり座敷を盛り上げる。このシーンでは音奴が指名した、二人の日替わり対決を行う。初日は、春草と大観の画家コンビによる「あっち向いてほい」で勝負。勝利者には、ソロで楽曲を歌う権利が与えられ、この回は春草に勝利した大観が、力強く伸びやかな歌声を披露した。ガチな戦いを含め、客席も一丸となって盛り上がれる楽しい場面になっているので、ぜひ、手拍子などで一緒に楽しんでほしい。

鴎外たちと楽しい日々を送るなかで少しずつ現代での記憶を取り戻していく芽衣が、鴎外への淡い恋心を抱きながらも現代での記憶に縛られ、葛藤する場面が印象的な本作。明治で過ごせるのは約1ヶ月後の満月の夜まで。限られた時間の中で、互いに惹かれあいながらもすれ違ってしまう鴎外と芽衣に思わず胸が苦しくなる。

歌劇『明治東亰恋伽~月虹の婚約者~』大阪公演_舞台写真7

自分の本当の気持ちに気付いた鴎外が、芽衣に思いを伝える長台詞シーンは号泣必至。「人を好きになること」「自分らしく生きること」を観客に投げかける、涙なしでは観ることのできない王道のラブストーリーとなっている。

歌劇『明治東亰恋伽~月虹の婚約者~』東京公演は、8月25日(土)から9月2日(日)まで東京・シアター1010にて上演。当日券は、公演回によって枚数は異なるが全公演で出る予定(各回開演の1時間15分前~1時間前に集合した方を対象に抽選販売)。

【公式HP】http://kageki-meikoi.com/
【公式Twitter】@KagekiMeikoic

(C)MAGES./LOVE&ART (C)歌劇「明治東亰恋伽」製作委員会

(文・写真/オフィシャル提供、編集/エンタステージ編集部)

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