ふぉ~ゆ~辰巳雄大がジャニーズ20年目で初の単独主演!舞台『ぼくの友達』公演レポート


2018年1月10日(水)に東京・DDD AOYAMA CROSS THEATER(DDD青山クロスシアター)にて、ジェイソン・ミリガン作、小田島恒志翻訳の舞台『ぼくの友達』が開幕した。出演は、ジャニーズ事務所のユニット「ふぉ~ゆ~」の辰巳雄大、ベテラン俳優の田中健、元宝塚歌劇団星組トップスターの香寿たつきの3名。演出は元吉庸泰が務める。

舞台はニューヨーク州、ロングアイランドのアマガンセット。広大な敷地に家を構えるマフィアのボス・フランキー(田中)のもとを、見知らぬ青年トニー(辰巳)が訪ねてくる。警備が厳重なこの家にトニーが入れたのは、フランキーのわけありの古い仲間である“パーシー・ダンジェリーノ”と「知り合いだ」と言ったから。トニーは、コンビニ強盗を働き刑務所に入り、そこでパーシー服役中の出会ったと語る。

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だが、フランキーはトニーを今一つ信用出来ない模様。フランキーの妻・シャロン(香寿)は、トニーをどこかで見た気がするが思い出せない。そこでフランキーは、トニーを家に泊め、釣りに誘ったり「仕事」をさせたりして、彼が何者かを探ることにするが・・・果たしてトニーの正体は?

トニー役の辰巳は、正体を探ろうとするフランキーが放つ様々な言葉で、揺さぶられていく様を丁寧かつコミカルに表現。一見、平静を装っているが、フランキーの言葉に動揺し目を泳がせ、その姿が見えなくなると、大きく溜息をつく。また、徐々に追い込まれていくと、テーブルの下で脚を小刻みに震わせるなど、辰巳はその動きの一つ一つでトニーの心情を変化を見せていった。

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一方田中は、妻シャロンに対して頭が上がらないというやや情けない姿をさらすこともあるが、物語が進むにつれ、マフィアのボスたる威厳や慎重さ、感情の起伏の激しさなどを見せつけていた。また、香寿は冒頭は男たちのやり取りを遠巻きに見ているようだったが、物語の中盤から一気に二人の間に食い込み、この物語を加速させる動力となり、トニーとフランキーの間に流れる緊張感を絶妙にほぐす役割を果たしていた。

公開ゲネプロの後に行われた囲み会見で、辰巳は初めての単独主演舞台が、熟練の役者にとってもハードルの高い3人芝居となったことについて「これまで願っていたことが一気にやってきたように思います。願いは叶うものなんですね」と喜びをあらわに。そして「“初座長”ではありますが、(田中と香寿の)お二人の胸を借りながらトニーとして舞台の上で生きたいです」と力を込めた。

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田中は、辰巳について「よくがんばってるよね。初主演舞台とは思えないよ」と絶賛。田中自身は、この正月、本作の台詞を覚えることに必死だったと明かし、「こんなに正月らしくない正月は初めてです(笑)」と振り返る。辰巳が田中に新年の挨拶をした際「健さんは『早く会いたい。早く台詞合わせをしたい』って言っていました」と暴露すると、苦笑いを浮かべる田中だった。

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2017年に舞台『GACHI ~全力entertainment 4U~』でふぉ~ゆ~と共演した香寿は、「『GACHI』の時は(ふぉ~ゆ~の)4人でがんばっていましたが、今回は一人の芝居で(辰巳が)これだけやれるのか、と改めて感動しています」と、辰巳の奮闘を称えた。

辰巳は二人の言葉に感謝しつつ、大切な仲間からの言葉にも触れる。「今日(ゲネプロに)、ふぉ~ゆ~の松崎(祐介)が観に来てくれたんですが、終演後、松崎が大号泣していました。観劇のお礼を伝えたら、松崎は『お前の顔を観たらまた泣けちゃう!』って言ってました」。照れながらも嬉しそうに話していた。

最後に辰巳は「2018年は、僕がジャニーズ事務所に入ってちょうど20年になる年なんです。20年経って、初めて主演舞台をやる人もなかなかいないと思うんです。後輩たちに『こんな先輩もいるんだ』と思ってもらいたいです。僕自身は遠回りしたとは思っていません。すべてが必要な道だったと思っています。今、素敵な仲間たちと素敵な先輩、後輩と一緒に素敵な時間を過ごせています。まさにジャニーズの成人式を迎えたという感じです」と胸を張った。

舞台『ぼくの友達』は、2月4日(日)まで、東京・DDD AOYAMA CROSS THEATER(DDD青山クロスシアター)にて上演。

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(取材・文・会見撮影/エンタステージ編集部)
(舞台撮影/岡千里)

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