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浦井健治ら日韓20名のキャストによる『ペール・ギュント』上演!平昌五輪開・閉会式の演出家と

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撮影:久家靖秀

2017年12月6日(水)から12月24日(日)まで東京にて、その後12月30日(土)・31日(日)兵庫にて、ヘンリック・イプセンの名作『ペール・ギュント』が上演される。日韓文化交流企画となる本作は、浦井健治をはじめ日韓20名のキャストが出演し、平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック開・閉会式の総合演出を務めるヤン・ジョンウンが演出することが明らかとなった。

本作は、1867年イプセンによって書かれた「劇詩」。ノルウェーの民話に登場する伝説的な人物“ペール・ギュント”や、ノルウェーのおとぎ話などがモチーフとなっており、真の自分をどこまでも追い求める、150年経った今も古びない壮大かつ奇想天外な「自分探し」の物語だ。1876年に初演されると通常の戯曲形態をとらない異色作ゆえに、無限の表現が考えられることから多くのアーティストの想像力を刺激し、今日まで上演され続けてきた。

韓国版『ペール・ギュント』舞台写真(2009年、2012年)_2
韓国版『ペール・ギュント』舞台写真(2009年、2012年)
(C)LG Arts Center & JD Woo

【あらすじ】
ペールは夢見がちな青年。彼の将来を案じる母オーセをよそに自由奔放な日々を過ごしている。ペールの無垢な魂に惹かれたソールヴェイと結ばれるが、「遠回りをしろ」という闇からの声に導かれるように、海を越え世界を彷徨う。何度も財産を築き、また一文無しになる波瀾万丈の冒険の果てに、やっと故郷を目指すが―。

韓国版『ペール・ギュント』舞台写真(2009年、2012年)_3
韓国版『ペール・ギュント』舞台写真(2009年、2012年)
(C)LG Arts Center & JD Woo

この演出を務めるジョンウンは、韓国内にとどまらず、イギリス・ロンドンの劇場バービカン・センターや、ロンドン・オリンピック記念公演としてシェイクスピア・グローブ座へ招聘されるなど、海外でも活躍する人物。本作(韓国版)に関しては2009年に初演、2013年には第20回BeSeTo演劇祭にて来日公演。「大韓民国演劇大賞」大賞・演出賞を受賞するなど、演出家ジョンウンの代表作の一つともいえよう。

ジョンウン自身、主人公ペールと自分を重ねあわせるほど本作に強く吸引されていると語っており、その魅力について「詩的なところ。いちばん小さなところに答えがあるという、こんなに美しい物語はほかにないと思う」と熱を込める。韓国版では、ヤンは自分自身をペールに強く重ねたため演出にもペールの目線が強く出ていたそうだが、そこから8年を経た今回は「ペールの旅というファンタジー」と「ソールヴェイが長い間ペールを待ち続ける現実」という時空間のミステリーを旅したい、そしてエンディングでペールとソールヴェイが何に対面するのかを集まってくれる俳優とともに探りたい、と考えているようだ。

浦井健治、ヤン・ジョンウン
浦井健治、ヤン・ジョンウン
撮影:宮川舞子

この冬、本作が日韓版としてリ・クリエイトされることになった背景には、浦井健治の存在があったという。ジョンウンは2015年に上演された『トロイラスとクレシダ』を観て「浦井健治のペールを見てみたい」と思い、自身にとって大切な作品であるがゆえに想定していなかった本作の再演出に挑む欲が芽生えたそうだ。浦井の魅力についてジョンウンは「公演を観るたび、また会うたびにまったく異なる印象を抱かせてくれるところ。会話をしていても直感で本質をつかみ取り、自分に大きなインスピレーションを与えてくれる存在」と評する。そして、本作で青年期から老年期までを演じる浦井に「浦井の役者としての過去、現在、そして未来が開かれるような作品にしたい」と期待を膨らませている。

浦井健治、趣里、ユン・ダギョン、マルシア

2016年にはオーディションが行われ、約150人の日本の俳優の中から趣里、マルシアなど日本キャスト14名が選出、さらにジョンウンの信頼厚い韓国キャスト5名が加わって今回の上演メンバーが決定した。

出演は、浦井のほか、趣里、万里紗、莉奈、梅村綾子、辻田暁、岡崎さつき、浅野雅博、石橋徹郎、碓井将大、古河耕史、いわいのふ健、今津雅晴、チョウ・ヨンホ、キム・デジン、イ・ファジョン、キム・ボムジン、ソ・ドンオ、ユン・ダギョン、マルシア。

ジョンウンは、この作品が持つ「ボーダーレス」というテーマが、本作が書かれた150年前と現代を結ぶ接点になると考えているという。ペールは劇中で、時間、空間、そして様々な人間との出会いを越えて、未来に向かってどんどんと突き進むが、“ペール・ギュント”という言葉は“未知なる者”“予言されていた者”という意味を持つと劇中にあるように、本作は境界線を越えて、どのように人がつながっていくかを予見した作品なのでは、と語る。「現代はインターネットで世界中がつながった状態であり、それにより今までに知り得なかった真実が見えてきたり、物事の善と悪という二面性が露呈される世の中です。われわれがそれをどう受け入れて、未来に進んでいくのかを示唆してくれるような、未来志向の作品です」。

韓国版『ペール・ギュント』舞台写真(2009年、2012年)_4
韓国版『ペール・ギュント』舞台写真(2009年、2012年)
(C)LG Arts Center & JD Woo

日韓文化交流企画 世田谷パブリックシアター+兵庫県立芸術文化センター 世田谷パブリックシアター開場20周年記念公演 『ペール・ギュント』は12月6日(水)から12月24日(日)まで、東京・世田谷パブリックシアターにて、その後、12月30日(土)・31日(日)に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールにて上演される。チケットは、9月24日(日)より一般発売開始。

(文/エンタステージ編集部)

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