内場勝則、乃木坂46松村沙友理らの生バンド演奏で胸アツ間違いなし!『FILL-IN』稽古場レポート


2017年7月13日(木)より東京・紀伊國屋ホールにて上演される『FILL-IN~娘のバンドに親が出る~』。本作は、後藤ひろひとが描き下ろした7年ぶりの新作で、主演は吉本新喜劇のスーパー座長・内場勝則が務め、ついに演劇界にデビューを果たす。6月26日(月)には、その稽古場取材が行われた。

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「音楽に人生を賭けたい」と言い出し勘当した娘の死を知らされた父親の真下幸吉(内場)。幸吉は、その娘の人生を知ろうと一念発起し、娘が所属していたガールズバンド「スキッドマークス」に加入する。幸吉はドラムに挑むことになるが、いかんせん音楽センスがない。元部下の薮内(汐崎アイル)から演奏を習い猛練習するものの、戸惑いを隠せないギター&ボーカルの葉月(相楽樹)、ベースのくりこ(松村沙友理【乃木坂46】)、キーボードのレイ(千菅春香)。それでも娘のため、自分のため、このバンドをデビューさせるため、親父が一心不乱に奮闘する、汗と涙の人情ストーリーとなっている。

公開稽古では3つのシーンが公開された。まず始まったのは、幸吉と妻の文音(柿丸美智恵)のシーン。夫婦間で交わされる会話が、静かな夜を連想させる。ここでは後藤も加わって、出はけの段取りを話し合う姿がみられた。

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続いて披露されたのは、ドラム練習シーン。かつて部下だった薮内からドラムを習おうと懇願するが、納得できない薮内。ドラム担当でバンド経験のある汐崎は、華麗なドラムプレイを魅せながら、ひと癖ある役どころを演じる。台詞の掛け合いについて、細かくタイミングを確認し合いながら、稽古は進められていく。

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そしてスタジオシーンでは、バンド演奏も披露された。シンガーソングライターの中村中から楽曲提供された『月夜のカノン』を劇中でも生演奏される。内場の「ワン、ツー、スリー、フォー!」の掛け声でカッコよく始めるものの、のっけから崩れるお約束の(?)ハプニングも発生。爆笑で、緊張気味だった空気が和やかに変わり、改めて演奏がスタート。時折、ライブ会場のような煽りを入れて相楽と松村が歌えば、笑顔で踊りながら得意のキーボードを響かせる千菅。制作発表でドラムセットを「まるで家具」と言っていた内場も、すっかりなじんだ様子で熱いプレイを見せつけた。

稽古後、後藤は「稽古は順調で、毎日色々なことが出来上がっていきます。そこにもうすぐめだか(池乃)さんも稽古に加わるので、それによってまた新たな化学変化が起こるのではないかと。とてもおもしろいものをお届けできると思います」と自信たっぷりに挨拶。

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バンドリーダーの相楽は「お芝居の部分も演奏の部分も、自分なりにブラッシュアップしていきたいです。すごくバンドが好きなので、この作品でバンドを組めていることがとても楽しいです。日によってうまくいったり、いかなかったりはありますが、もっと精度を上げて、素敵なお芝居と演奏を届けられるように本番までがんばります」と意気込んだ。

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ベース初挑戦の松村は「経験豊富な皆さんの中で、毎日お勉強させていただいています。内場さんが毎日面白いことを言うてくれはるから、ほんまにこの人は天才やねんなと、感激しながら稽古させていただいております。本番まで精一杯がんばりたいと思います」とニッコリ。照れる内場と頷き合った。

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舞台初出演となる千菅は「どういうことが待っているのか分からない状態で稽古場に通いましたが、想像以上の刺激をもらって帰る毎日です。本番まで、まだまだ発見があると思うと楽しみです。幕が上がる頃にはどんなものが生まれているか、音に身体も心も揺れる感覚を皆で味わえる舞台になると思います」とフレッシュに語った。

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演奏を終え、汗だくの内場は「楽器は触ったこともなく、ドラムも初挑戦で12月から練習を始めました。最近腕が張るようになってきまして、ちょっとドラマーらしくなってきたのかなと思っていましたが、今日演奏して・・・もっと練習せなあかんな(笑)」と、まだまだ満足していない様子。

最後に「音楽あり、笑いあり、涙あり、考えさせられるドラマあり、胸が熱くなる舞台をお届けできると思います。ここに入りたいなと思うような、我々のチームワークを、ぜひ観にきていただきたいです!」と熱い言葉で締めくくった。

「いくつになってもチャレンジできる」がテーマの本作、出演者それぞれの新しい挑戦をもうすぐ見ることができそうだ。

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『FILL-IN~娘のバンドに親が出る~』は、7月13日(木)から7月23日(日)まで、東京・紀伊國屋ホールにて上演される。

【公式HP】http://fill-in.yoshimoto.co.jp/

(取材・文・撮影/谷中理音)

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