トニセンの楽曲を元にした坂本昌行、長野博、井ノ原快彦の3人芝居『戸惑いの惑星』ゲネプロレポート!新曲が物語のカギに?!


V6内ユニットの20th Century(トニセン)の坂本昌行、長野博、井ノ原快彦が出演する舞台『TWENTIETH TRIANGLE TOUR 戸惑いの惑星』が、1月21日(土)に東京・東京グローブ座にて幕を開けた。3人だけの物語の脚本・演出を担当するのは、ジャニーズのアーティストの舞台も数多く演出しているG2。これまで発表されたトニセンの楽曲を元に物語を紡ぎ出し、音楽と演劇を融合させた。

(以下、内容に一部触れています)

コンサートでもあり、トークショウでもあり、ミュージカルでもあり、しかしどれでもない新しいステージ。Play with Music=新しい舞台のカタチとして、過去の人気曲にストーリーが吹き込まれる今作では、トニセン3人が歌うこの舞台のためのオリジナル新曲が、物語のカギを握る。

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坂本・長野・井ノ原が本人として登場し、トークショウのように「どんなことに戸惑う?」と話し出す。しかし、ふいに届いた一通の手紙。それをきっかけに、3人のこれまでの思い出を探る旅が始まる。いつの間にか、彼らは坂本・長野・井ノ原ではなくなる。画家を志した三池(坂本)、「奇跡」の研究を追求した由利(長野)、作家を目指した長谷川(井ノ原)。夢を追ったそれぞれの男たちが、高校生ぶりに再会する。

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物語には、トニセンの過去の楽曲が生演奏で差し挟まれる。「俺じゃなきゃ、キミじゃなきゃ」「Sing」など、歌い踊るステージ上の彼らは、まるでコンサートのワンシーンだ。しかし曲調や歌い方はアレンジされ、物語と歌詞が重なっていく。単に曲を楽しむのではなく、1曲のナンバーの向こうにストーリーが広がる。すでに楽曲を知っている方は、そのナンバーの新たな一面を発見する喜びもあるだろう。

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3人のキャラクターも個性を持つ。感覚的でカリスマ性のある三池、家族思いの由利、夢との折り合いを静かにつけようとする長谷川。ふだんのトニセン3人の雰囲気やイメージと相まって、それぞれの魅力が現れている。

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さらに3人は、一人数役演じるので、バリエーションを見せてくれるのも楽しい。女装、老教授、老いた母、バーテンダー・・・しっかりと作り込まれた衣裳で役になりきり、一見すると誰が演じているか分からないほど。お互いのかなりの変化に、稽古場では笑い合ったと言う。

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また、今作で3人は金管楽器の演奏にも初挑戦。坂本がトロンボーン、長野がホルン、井ノ原がフリューゲルホルンを吹く。忙しくてあまり集まれない3人は、まず音を出すことすら苦労したそうだ。時にはたどたどしい演奏ながらも、丁寧に音を紡ぐ様子が登場人物の“戸惑い”にも重なり、人間らしい体温を伴って物語に引き込む。

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音楽が、3人が心に蓋をしていたさまざまな思いを呼び起こしていく。次第に浮かぶのは、それぞれの心の中に眠る大切な女性の姿。その思い出が交わる時、3人の人生が絡まり合っていく。普段、音楽を生業にしているトニセンの3人が、音楽を通じて繋がっていく様子は、音楽の可能性に満ちている。

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囲み会見では坂本が「おそらく観たことないだろう舞台」と今作を紹介し、長野も「あらゆる要素が組み込まれています」と言葉を添えた。3人だけの舞台は初めてであることについて、井ノ原は「3人でずーっと『観たことないものをやりたい』と話していたんです。自分たちの曲を使って物語を作ったのは初めて」と話した。さらに、3人は「若手のジャニーズアイドルとは違う、40代の魅力を活かした、僕たちにしかできない舞台をやりたい」と揃って意気込む。

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“40にして惑わず”という言葉があるが、人はきっと、いくつになっても惑うもの。戸惑い、悩み、後悔し、それでも前に進み、日々を生きていく。そんな人間らしさの溢れた、厳しく優しい大人の舞台だった。

『TWENTIETH TRIANGLE TOUR 戸惑いの惑星』は、2月14日(火)まで東京・東京グローブ座にて上演。その後、福岡、大阪を巡演する。日程の詳細は以下のとおり。

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【東京公演】1月21日(土)~2月14日(火) 東京グローブ座
【福岡公演】2月18日(土)・2月19日(日) キャナルシティ劇場
【大阪公演】2月24日(金)~2月26日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

(取材・文・撮影/河野桃子)

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