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『艶漢』の世界観を見事“演劇”に昇華!光と闇に揺れる、美しくも儚い物語―浪漫活劇譚『艶漢』開幕

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浪漫活劇譚『艶漢』が、3月30日(水)より東京・シアターサンモールにて幕をあけた。原作は、尚月地による人気漫画「艶漢」(新書館)で、傘職人の美少年・吉原詩郎と熱血正義漢な巡査・山田光路郎を中心に描かれるアンダーグラウンド事件簿だ。脚本・演出は、演劇プロデュースユニット空想組曲のほさかようが手がける。今回は原作に負けず美しくも儚い仕上がりとなった舞台版『艶漢』の模様をレポートする。

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明治初期の時代設定を匂わせるハイカラさと下町風情が残る架空の町・幻灯町の一角で起こったとある事件を発端に、吉原詩郎(櫻井圭登)と山田光路郎(末原拓馬)は出会う。ノーフン(?!)至上主義のだらしない詩郎におせっかいを焼く光路郎。そんな二人の日常に、事件の影が忍び寄り・・・。

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本作の見どころは、各人物に付随する“兄と弟”という「漢」ならではの仁義な関係の複雑さだろう。吉原詩郎には、闇組織で詩郎の兄貴分だった吉原安里(三上俊)。山田光路郎には、子供時代からの兄貴分である荒上三郎太(羽場涼介)。舞台版のオリジナルキャラ、売れない小説家・瓜生冬陽には、兄の才能に惚れ込む弟・瓜生夏月(伊崎龍次郎)。三者三様の兄弟関係には、友情や愛情、憧れなど様々な想いが交差し、それぞれを妖艶に引き立てる。

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そのなかでも、観客の心を愛おしさで鷲掴みにするのが詩郎だ。冬陽が書く新作小説をなぞった怪奇事件が勃発していくなかで、詩郎は光路郎と友情を育み、過去の闇から生気を取り戻す。しかし、安里が現れ詩郎を再び闇の世界に誘うことで、詩郎は光と闇の間でおぼろげに揺れる。新たな希望である光路郎と、暗く深い絆で繋がる安里。この二人の間に挟まれる詩郎の儚さが非常に美しかった。

原作の中で見られる、臆病な三郎太、ブラコンな光路郎の妹・アグリ(小槙まこ)、幸路郎の上司である副巡査部長・早乙女水彦(堀越涼)、安里に付き従う橘伸三(林野健志)らが繰り広げるくすっと笑ってしまうコミカルなシーンも、しっかりと描かれている。

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怒涛の殺陣では、閃く切っ先が舞うように突き出され、息をのむような切迫感に満ちていた。また、ほさかよう(空想組曲)の空間演出が舞台の美しさに拍車をかける。桜咲く舞台のなかに舞い降りる様々な仕掛けが、登場人物の心情をポエティックに表現。ひとときも目が離せない、艶やかで美しい2時間30分だった。

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ゲネプロ終了後には、出演者全員が登壇し、会見が行われた。そのなかで安里役の三上は、「この作品は、2.5次元という枠を飛び出して、一本の芝居として素晴らしいものになっていると思います。が多くの方に届くよう、精一杯がんばりますので応援よろしくお願いします」と意気込みを語った。

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また、光路郎役の末原は、「ものすごく美しい世界観を持つ作品なので、我々緊張しながらこの作品作りに挑んだんですが、演劇の力を駆使して、漫画とも単なる舞台とも違う作品を作ることができたと思います。この先、(観た方の)長く長く記憶に残る物語になればと思います」と自信を見せる。

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そして、水澤賢人の体調不良により急遽詩郎役に抜擢された桜井は、「僕は本当にたくさんの方に支えられて、今この場所に立っていられるので、今日から千秋楽まで持てる力のすべてを使って、舞台上で詩郎としてして生きたいと思います」と、並々ならぬ決意をあらわにしていた。

浪漫活劇譚『艶漢』は、2016年4月3日(日)まで東京・シアターサンモールにて上演される。

(C)2016尚 月地・新書館/幻灯署活劇支部

(文/エンタステージ編集部)

浪漫活劇譚『艶漢』

作品情報浪漫活劇譚『艶漢』

  • 公演:
  • キャスト:水澤賢人、末原拓馬、三上俊、田上真里奈、林野健志、羽場涼介、小槙まこ、堀越涼、伊崎龍次郎、倉貫匡弘、小笠原竜哉、北村海、G-Rockets

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