アラジン、ジーニー、ジャスミンが紡ぐ“自由”の物語 ディズニーミュージカル『アラジン』最終公開稽古!


2015年5月24日(日)に東京 電通四季劇場[海]で開幕する劇団四季のミュージカル『アラジン』。5月20日(水)、初日とプレビュー公演に先がけ、報道陣と関係者に向けた最終舞台稽古が行われ、その全貌が公開された。

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物語の舞台は砂漠に囲まれた都・アグラバー。ここで暮らす青年・アラジンは貧しい生活のため、カシーム、オマール、バブカックらの友人たちと市場で小さな盗みを繰り返し、いつも衛兵に追われている。一方、アグラバー王国の王女・ジャスミンは、父である王から結婚を急かされているものの、王宮での生活を窮屈に感じ、いつか自由を手にしたいと願って、ある日街へと飛び出してしまう。

そんな二人がアグラバーの市場で偶然出会い、互いに惹かれ合うのだが、ひょんな事からアラジンは見知らぬ老人に“魔法の洞窟”に行くよう乞われ、彼の頼みを引き受ける。だが、その老人はアグラバーの乗っ取りを企む邪悪な大臣・ジャファーの変装した姿だった。“魔法の洞窟”でアラジンは魔法のランプの精・ジーニーと出会って彼の主人となる。ジーニーから3つの願いを叶えると聞いたアラジンは、ジャスミンにプロポーズをするために王子の姿に変装し、アグラバーの王宮に入るのだが、ジャスミンや王に自分の本当の姿を打ち明ける事が出来ない。そんな中、アラジンの正体を知るジャファーはランプを奪い、ジーニーを操って自らが王位に就こうと暗躍する。アラジンはこの状況を打開し、ジャスミンに真実を打ち明ける事が出来るのか…そしてジーニーの運命は?

アラジン役の島村幸大は伸びやかな歌声と躍動感あふれるダンスで観客を魅了。貧しさから小さな盗みを働きながらも亡くなった母を想い、いつか彼女の「自慢の息子」になりたいと願う姿が共感を呼ぶ。ジャスミン役の岡本瑞恵は聡明で気の強さも持ち合わせるディズニープリンセスを好演。4月に行われた合同取材で自身が語っていた通り、女性の自立を体現するキャラクターを等身大に演じている。

『アラジン』

ジーニー役・瀧山久志は個性豊かで茶目っ気たっぷりなランプの精を生き生きと演じる。『アラジン』成功の大きな要因の一つが、どれだけ観客に愛されるジーニーが舞台に登場するかという所なのだが、時におネェモードの言葉を遣い、「え、このナンバーを歌って踊っちゃう?」と、思いもかけない曲でステップを踏んだりと、またたく間に観る者の心を掴むキャラクター造形と確かな技術は流石の一言。彼が作り上げたブロードウェイとは一味違う日本版オリジナルのジーニー像は今後も大きな話題を呼ぶだろう。

『アラジン』

『アラジン』

また、加藤久美子、井上佳奈、田井啓、鎌滝健太、朱涛、永野亮比古らのアンサンブルも確実なダンスと高いレベルの歌でしっかりと舞台を支え、改めて劇団四季の底力を強く感じさせた。

『アラジン』は単なるラブストーリーではなく、貧しさや王宮の不自由さ、狭いランプの中といったさまざまな状況に「囚われた」三人が「自由」を手にする物語だ。劇中に散りばめられたあっと驚く魔法や豪華なステージング、ロマンティックなナンバーに身を任せながら、観客はいつしかアラジン、ジャスミン、ジーニーそれぞれの「自由を手にするための葛藤と戦い」に自らを重ね、今日を精一杯生きようと前を向く。

『アラジン』

劇団四季とディズニーの提携5作目となるミュージカル『アラジン』は、確かな手ごたえと共に東京公演をスタートさせた。愛と魔法が溢れるアラジンたちの物語をぜひ劇場で体感して欲しい。
(文中のキャストは編集部観劇時のもの)

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ディズニーミュージカル『アラジン』は東京・汐留の四季劇場[海]にて2015年5月24日(日)から上演される。

撮影:上村由紀子、オフィシャル

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