井上ひさし『藪原検校』を 野村萬斎主演で再演決定!


2015年2月に、野村萬斎主演で『藪原検校』が再演されることが決定した。本作は、井上ひさしが書いた江戸三部作(『藪原検校』『雨』『小林一茶』)の一つで、1973年に初演され、井上の異色作にして最高傑作とも言われている作品だ。2012年に栗山民也が初演出して上演され、今回の再演でも栗山が演出を手がける。主人公の杉の市を演じるのは、2012年にハマリ役と称された野村萬斎だ。

野村萬斎のホームグラウンド、狂言もぜひご覧いただきたい!『狂言劇場』

時は享保、塩釜の地。七兵衛は女房・お志保のお産の金欲しさに行きずりの座頭を殺し、金を奪う。しかし、生まれてきた男の子は盲だった。めぐる因果の恐ろしさに、七兵衛は自害する。その男の子は塩釜座頭の琴の市に預けられ、杉の市と名づけられる。手癖が悪く手も早い杉の市は、十三で女を知り、師匠の女房・お市にまで手をつける。ある日、難癖をつけて金を巻き上げようとする佐久間検校と争ううちに、検校の結解(けっけ)を刺してしまう。別れを告げに寄った母の家で、あやまって母を刺し、さらにお市と共謀して師匠・琴の市を殺すが、お市は瀕死の琴の市に返り討ちにあう。一人になった杉の市は、師匠から盗んだ金を携えて江戸に向かい、塙保己市を訪ねるが相手にされず、藪原検校の下で、貸し金の取り立てで頭角をあらわしていく。そして二度目となる主殺しをし、念願だった二代目藪原検校の襲名披露に漕ぎつけたまさにその日、彼の前に立ちふさがる影が現れた…。

『藪原検校』野村萬斎

萬斎自身も「狂言師であることがこれほどまでに生かせる役はない」と語るだけに、再演でも期待が高まる。出演は野村萬斎、中越典子、山西惇、大鷹明良、酒向芳、春海四方、明星真由美、家塚敦子、山﨑薫、辻萬長、千葉伸彦(ギター奏者)。

こまつ座&世田谷パブリックシアター『藪原検校』は、2015年2月23日(月)~3月20日(金)まで、世田谷パブリックシアターにて上演される。チケットは2014年12月21日(日)一般前売開始。

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