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【インタビュー】柿喰う客『女体シェイクスピア』005&006 中屋敷法仁(脚色・演出)にインタビュー!

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中屋敷法仁

10月17日(金)から池袋あうるすぽっとで上演スタートした、柿喰う客 女体シェイクスピア005&006。シェイクスピア作品の中でも『ロミオとジュリエット』『アントニーとクレオパトラ』の2作品を総勢14名のキャストが配役を変えて演じる『暴走ジュリエット』『迷走クレオパトラ』。しかもキャストは全員女性。果たしてどのような作品となるのか、その意図は?など、『暴走ジュリエット』初日明けに脚色・演出の中屋敷法仁さんにお話を伺ってきました。

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――「柿喰う客」は、演劇ファンの中でも人気が高く「一度は観てほしい!」とオススメされる方も多いのです…が!正直なところ、“女性だけのシェイクスピア”と聞いて、生理的に合わなかったらどうしよう…と内心思っていました(笑)とても面白かったです。

ありがとうございます!(笑)
今回ほど女優さんの身体性を見せる芝居はないと思っています。女優の力をシェイクスピアが手伝う、といういい方でもいいかもしれません。パッと見、シェイクスピアだと思わないかも。観ているうちに「ああ、シェイクスピアじゃないか!」って気がつくかもしれません。

――実際女性だけでやってみて、うまくいった点と、逆に難しいと感じる点は?

シェイクスピア作品の根底には男性社会があります。そんな社会、世界の物語をあえて女性が演じることで、ある意味、戯画的に、コミカルに皮肉も交えつつ演じることができる、と思うんです。女性がやることで…フィクションの要素も強くなるから、演劇としてもっと自由に遊べるようになるんです。

女性だけだと難しいところ…今回の作品ではないのですが、殴りあったり走り回るような場面で迫力を出すのは少し難しいと思います。ただ、女性は「魅せる力」が男性より強いと思っています。ポーズを決めるのもキレイだし、身体の滑らかな動きとかも男性にはない魅力があります。また、男性と違って女性はシビアですし。もっとここはこうしたほうがいい、など、美しいこと、きれいであることに対する美学が強いと感じます。

暴走ジュリエット

――さて、今回の題材を『ロミオとジュリエット』『アントニーとクレオパトラ』の二本立てにした理由は?

僕が単純に観たい、と思ったから(笑)。さらに、同じ出演者で作り変えることで作品がもっと豊かにならないかなと思ったんです。『ロミジュリ』は一本筋が通っているのに、『アントニー~』はストーリーがハチャメチャなんです。だから同じチームで演じることでお互いの作品の良さが出てこないかな、と思っています。あのジュリエットが『アントニー~』では将軍の役をやったりね!

――ジュリエット役の佃井(皆美)さん、身体の動きがいいですよね。

身体のキレが素晴らしいですよね(笑)。ロミオ(瀬戸さおり)がちっちゃくてなよなよしているのも、ジュリエットの体幹がピシッとしているのも意図的なんです。

暴走ジュリエット

――ストーリーのどこかにとんでもないオチがあるのか、どんでん返しがあるのか、と思いつつ観ていたのですが、どストレートに『ロミジュリ』をやりきってますよね。

そうですね。まあ神父が“はしょる”くらいですね(笑)これまでの作品も含めあまり「盛り上げすぎない」ってことは気をつけています。やはり女性がやっているという分、どこかは引かないといけないと思いますし。

――「柿喰う客」を知らない方々に説明を。劇団員は何人いらっしゃるのですか?

今回女性が3名出演していて、あと男性が僕を入れて4人。トータル7名が軸となってます。オリジナル作品や、子ども演劇、そしてシェイクスピアをやってます。

――今回14名の出演者がいますが、劇団員以外の11名はどうやって決まったのでしょうか?

オーディションをたくさんやりました。まだ見ぬ新しい才能に一つでも多く出会いたいので。
シェイクスピア作品でいわゆる“女優枠”といったら『ロミオとジュリエット』ではジュリエットしかない、みたいな状態じゃないですか。母とかばあやとかもあるでしょうがストーリーに絡んでくる役が限られてるんですよ。女優さんって身長の違いとか声質の違いとか、本当に様々なタイプの方がいて魅力的なのに、シェイクスピア作品だと、なかなか見ることが難しいと思います。

迷走クレオパトラ

――この14名の女性たちを束ねるコツは?

甘えないことだと思います。僕はどこまでも男なんで、女性たちとは根本的な部分で一体感が取れないと思っています。だから女優さんたちには僕の意見をとにかくぶつけます。それを受け入れてくれたかそうじゃないかは、パフォーマンスで返してくれます。明確なのでやりやすいですよ。
もともと女優さんの可能性を広げるために始めたんですが、既に5,6作品やっていて、女優さんの表現の豊かさを改めて感じています。今回も作品を作ったときにここまで自由になるとは思っていなかったので。女優さんのパフォーマンスによって、シェイクスピアがこういう見方ができる、演劇の風通しを良くしてくれているんじゃないかな。

迷走クレオパトラ

――今回、「あうるすぽっとシェイクスピアフェスティバル2014」として公演していますが、他の劇団のシェイクスピア作品は気になりますか?

気になりますね。他の劇団は、どこに軸足を置いてシェイクスピアをやろうとしているのか、って。僕は女性だけで80分の中にどうシェイクスピアを織り込もうかというところに軸足置いてますが、他はどうなんだろう、って。

――次回、やりたいと思っているシェイクスピア作品は、もう決まっているのですか?

あります、あります!でも喜劇に手を出すのはまだまだ先だと思ってます。悲劇より喜劇のほうがずっと難しいと思っているので。愉快な話は最初から「愉快だよ」って言っているのでお客さんのハードルががぜんあがっちゃいますし。また、女優さんだけで演じるってことで既にファルス自体が完成していると思うんです、ある意味。女の肉体で男を演じることで生まれる皮肉めいた笑いができていると思うんです。

だから、いつか喜劇をやるときのために、才能があって素敵な女優さんをもっともっと見つけておかないと、と思っています。

柿喰う客 女体シェイクスピア 005&006『暴走ジュリエット』 『迷走クレオパトラ』

10月17日(金)~10月26日(日)
東京・あうるすぽっとにて上演

脚色・演出:中屋敷法仁
出演:秋月三佳、川面千晶、菊地美香、北村まりこ、蔵下穂波、七味まゆ味、杉ありさ、瀬戸さおり、髙島レイ、高部あい、佃井皆美、葉丸あすか、深谷由梨香、藤咲ともみ

(文/エンタステージ編集部)

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