『カレフォン』川栄李奈インタビュー!「お芝居をしている姿を間近で感じてほしい」


2018年10月4日(木)に開幕する舞台『カレフォン』。本作は、作・演出を鈴木おさむが手掛ける“涙必至の泣き恋ラブファンタジー”だ。W主演を務めるのは、廣瀬智紀と川栄李奈。川栄演じるOL茜のもとに、古いスマホを通して2年前に病気で亡くなってしまった恋人・駿(廣瀬)から電話がかかってくる。生きる実感を無くしてしまっていた茜と、彼女を取り巻く人々の人生が一歩ずつ動き出す・・・。本インタビューでは、川栄に久しぶりの舞台出演について、作品にかける想いなどを語ってもらった。

『カレフォン』川栄李奈インタビュー

――川栄さんは、2016年11月に上演された『あずみ~戦国編』以来の舞台出演になりますね。

そうですね、私はまだ、舞台は『あずみ』の2作品しか経験がないので、今回またガラッと違ったタイプの作品なので、最初は大変そうだなと思いました。“涙必至の泣き恋ラブファンタジー”ってあるんですけど・・・人が死んでしまうということは、すごくツラいことじゃないですか。それを表現するには、舞台の上でたくさんの感情を出さなければいけないので。

――川栄さんが演じるのは、恋人を病気で亡くしてしまった茜という女の子ですが、この役についてはどう捉えてらっしゃいますか?

普通の女の子だと思います。夢を持っていて、でもどこか、うまくいかなかったり。そういう、誰しも持っているものを持った等身大の女の子だと思います。夢を持っている子に前向きになってもらえたり、この作品を観たことをきっかけに自分を見つめ直してがんばろうと思っていただけたりしたらいいなと思っています。

――以前から、川栄さんはすごく勘のいい方だなと思っていたのですが、役作りはどのようにされていますか?

普段、役作りって特別にしていなくて・・・。台本を読んで「こんな気持ちなのかな?」とか、感覚でやっている感じです。瞬間瞬間で感じることを大事にしようとは思っています。

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――今回、“泣き恋”の物語ですが、川栄さん自身は涙もろいタイプですか?

ではない、ですね。舞台で泣いている姿を見せるのって、難しいですよね。ちょっと涙が出たぐらいじゃ、正直泣いていることが後ろの席の方まで伝わらないじゃないですか。だから、そこをどう見せるかが難しいなって思っていますね。

――映像作品にもたくさんご出演されていますが、映像でのお芝居と舞台でのお芝居、それぞれどういった魅力を感じてらっしゃいますか?

映像は、すごく瞬発力がいるなと思っています。初めましての方と速攻でお芝居に入ったりする場合もあって。それって、自分の神経が研ぎ澄まされるし、いいところだけを見てもらえる楽しさもあります。

舞台は、稽古場で長い時間皆と一緒にいるけれど、毎回新鮮な気持ちでやっていくのはおもしろいところですね。それから、舞台はすべてを見られるものだから、常に気を引き締めていなければいけないですし、その分リアルに感じてもらえるので、どちらもいいところがありますね。

――作・演出を手掛けられるのは鈴木おさむさんですが、今回、川栄さんは鈴木さんと初タッグになりますね。どんな印象をお持ちですか?

ドラマとかいつも観ていて、パンチが効いてるなって思っていました(笑)。だから今回も、ファンタジックな世界観の中で、おさむさんにしかできないような作品に挑戦できることはすごく楽しみです。おさむさんが演出する舞台も観に行かせていただいたことがあるんですが、それもすごくおもしろかったです。でも、台詞の量が尋常じゃなくて。

――大島優子さんが出演されていた『美幸』ですね。

そうです。だから、大変そうだなって(笑)思いました。(大島さんと)共演していた鈴木浩介さんとドラマでご一緒した時、おさむさんの作品に出るんですという話しをしたら「絶対楽しいよ!」とおっしゃっていたので、稽古に入る前からご一緒するのが楽しみでしたね。

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――出演者の方々もほとんど初共演ということで。

廣瀬さんは、たくさんの舞台に出られているので、勉強させていただくことばかりです。舞台って、やっぱり場数を踏んだ方の方が声量などの基礎の部分はもちろん、見せ方もすごいので。一緒にお芝居できるのがすごく楽しいですね。

戸塚さんは、ちゃんとした正統派な役を演じるとどうなるんだろうって思っていました。私、戸塚さんを見ると何故か笑っちゃうんですよ(笑)。テレビでも舞台でも、おもしろいキャラを演じているところしか観たことがなかったので。だから、観に来てくださる皆さんにとっても、今回の戸塚さんはすごく新鮮なんじゃないかなって思っています。

――しかも、恋愛を描いた作品ですからね。

私も舞台では、殺陣の印象が強いと思うので。繊細な恋の物語を舞台で表現するのは、新しい挑戦ですね。稽古の中で、皆さんの雰囲気を見ながら「そうくるんだ」「だったら私はこうしよう」と、やっていきたいと思います。

――今回、昔使っていた「スマホ」が物語の鍵となりますが、川栄さんはこれまで使っていたスマホってどうしていますか?

私、とっておかないタイプなんです。思い出は消すタイプ(笑)。買い替えたらもう使わないので、家に一つもないと思います。多分、私がサバサバしているということもあると思うんですが。女性の方がその辺スパッとしてるんじゃないかな。でも、茜みたいに、大切な人との思い出が詰まっているものだったら、持っているかなあ。

――ちなみに、忘れられない思い出はありますか?

そうですね・・・私、今までに犬を6匹飼っていて。最初に飼ったのは小学校5年生の時で、今も飼っています。動物の寿命は、人間とは違うので、だいぶ弱ってしまっているんですが・・・きっと、犬たちのことはずっと忘れられないと思います。

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――今回、大塚愛さんが初めて舞台の音楽を手掛けられるのも注目ですね。

大塚愛さん、大好きだったので、聞いた時はびっくりしました。私の世代の方は、きっと皆さん好きですよね。特に、「プラネタリウム」が好きなんです。さっき、涙もろくないって言ったんですけど、私、結構音楽では泣いちゃう人なんですよ(笑)。ドラマとか映画でも、音楽がかかった瞬間めちゃめちゃ泣けてしまうことってあるじゃないですか。今回、舞台中に大塚愛さんの曲が流れると・・・お芝居でも、全然感情の入り方が違うなって感じました。

――どんなお芝居を見せていただけるのか、楽しみにしております。

舞台は、おさむさんはもちろん、キャストの皆の作品に対する想いが溢れ出たものになっていると思うので、それを感じ取ってもらえたら。舞台で皆がイキイキと輝いている姿を見て欲しいです。また、ファンの皆さんに私のお芝居を生で観てもらえる機会があるというのは、すごく嬉しいことです。今、舞台ぐらいしか直接会える場所がないので。私が好きなお芝居をしている姿を、間近で感じていただけるたら嬉しいです。

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◆公演情報
『カレフォン』
【東京公演】10月4日(木)~10月21日(日) オルタナティブシアター
【大阪公演】10月27日(土)・10月28日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
【広島公演】10月31日(水) はつかいち文化ホールさくらぴあ
【埼玉公演】11月3日(土) ウェスタ川越大ホール
【仙台公演】11月6日(火) 電力ホール
【北海道・七飯町公演】11月11日(日) 七飯町文化センターパイオニアホール
【北海道・札幌公演】11月13日(火) わくわくホリデーホール(札幌市民ホール)

【作・演出】鈴木おさむ
【音楽】大塚愛
【出演】廣瀬智紀 川栄李奈/戸塚純貴 柳美稀 山崎樹範

【公式HP】http://www.krph.jp/

漫画 (C)鈴木おさむ・丹沢ユウ/講談社

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