劇団番町ボーイズ☆『クローズZERO』インタビュー!松本大志&堂本翔平&安井一真「今の自分たちにリンクする」


劇団番町ボーイズ☆の第10回本公演となる舞台『クローズZERO』が、2017年11月30日(木)に東京・CBGKシブゲキ!!にて開幕する。2014年11月に結成され、翌年4月に旗揚げ公演を行った劇団番町ボーイズ☆。彼らが、節目となる第10回公演で挑むのは、累計発行部数4600万部を誇る伝説のコミック「クローズ」をもとに、2007年に完全オリジナルストーリーとして三池崇史が作り上げた映画『クローズZERO』の舞台化。

このビッグタイトルにかける思いを、滝谷源治役の松本大志、芹沢多摩雄役の堂本翔平、三上豪役の安井一真に聞いた。

劇団番町ボーイズ☆『クローズZERO』インタビュー

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――劇団番町ボーイズ☆の皆さんが『クローズZERO』を劇団公演でやると聞いた時、とても驚きましたが、皆さんはどのように受け止められましたか?

堂本:驚きました。ビジュアルも性格も真逆だったので・・・(笑)。でも、ビジュアル撮影をした時に、皆、めちゃくちゃ原作のビジュアルにそっくりになったんですよ。

松本:そうそう。その時にイケるぞ!って思ったんだよね。

安井:僕は、大志くんや翔平くんについては、イメージできるというか、役と雰囲気が合っていると思ってたんですよ。でも、僕の金髪オールバックはどうなんだろう?やったことないぞ・・・って、最初ちょっと心配で・・・。

堂本:(笑)!

松本:すごく合ってたよ。

安井:蓋を開けてみたら評判がすごく良くて。安心しました。

――安井さんは、製作発表時に“眉間に皺を寄せる練習をした”とおっしゃってましたが(笑)。

安井:それももう、きっちり入ってます(きゅっと眉間にしわを作る安井さん)!

劇団番町ボーイズ☆『クローズZERO』インタビュー_5

――原作となった漫画や映画については、ご存知でしたか?

堂本:ド世代ですね。中学生ぐらいの頃に映画が公開されて、皆、髪型とか真似してました。僕も、今回演じさせていただく源治が着ている洋服に似ているものを買ったり(笑)。

松本:映画、皆観てたよね。それで・・・観たあと、ちょっと強くなったような気持ちになるんだよね(笑)。

安井:あはは、それ分かる(笑)。

松本:今回も、舞台終わったあと、ちょっと強くなった気になっていると思います(笑)。

安井:・・・もうすでに、ちょっと強くなった気でいる(笑)。

松本・堂本:(笑)!

――ちなみに、学生時代に“クローズZERO”っぽいこととかありましたか?

松本・堂本・安井:クローズZEROっぽいこと(笑)!

劇団番町ボーイズ☆『クローズZERO』インタビュー_8

安井:『クローズZERO』っぽいことというか、中学生の時に映画の『クローズZERO』を観に、映画館まで7人ぐらいで連れ立って、自転車に乗って観に行ったんです。
その帰り道、なんか「うぃ~!」って気持ちだけが強くなったような感じになってた。ただ自転車に乗ってるだけなんだよ。さっき大志くんが言ったように、気持ちだけ(笑)。

松本:気持ちはバイクに乗ってるみたいな感じ(笑)?

安井:そう!そのまま、皆で「スタミナ太郎」っていうバイキングみたいなお店に行ったのね。

そこでも、別に何をするでもないんだけど、ちょっと強い気持ちで座っててたことを、よく覚えてる(笑)。

堂本:僕は・・・小学校3年生ぐらいまで、病気がちで。体育館の倉庫みたいなところで、ずっと一人で本を読んでいたんですよ。そうしたら、同級生のやんちゃなヤツが「お前、いつもここで本読んでんな。・・・わるわる軍団入るか?」って声をかけてきて(笑)。

松本・安井:わるわる軍団(笑)!

堂本:それで、小学校3年生でわるわる軍団に加入したの(笑)。その声をかけてくれたヤツとは、高校まで一緒だったな。

松本:わるわる軍団って、何をするの?

堂本:主にいたずら(笑)。

安井:あははは!いいな~、俺もその軍団入りたかった(笑)。

松本:僕はバレーボールをやるために私立の中学に通ってたんです。両親もバレーボールに関わっていたので、僕はひたすらバレー漬けでした。映画は観てたけど、自分が滝谷源治役を演じるなんて思ってもいなかった(笑)。

安井:『クローズZERO』は本当に流行っていたね。映画を観て、少しだけ不良の世界に憧れる気持ちはあったけど、どこかでなれないと思ってたから、妄想の世界で「俺も隣の中学とか高校に乗り込みてぇ~」とか思ってた(笑)。そういうのなかった?

劇団番町ボーイズ☆『クローズZERO』インタビュー_3

松本:分かる(笑)。河原の合戦とかに呼ばれたかった・・・。「大志、今日の放課後空いてねえ?」「行くか!」みたいなことやりたかったけど、一回も声かかんなかった(笑)。

安井:分かる~!

松本:でも実際に言われたら、きっと「ごめん、塾あるわ」って断ってただろうな(笑)。

堂本:(爆笑)!

――そんな皆さんが、稽古を通して役と向き合う中で、ここがいい!と思う部分や共感する点はありますか?

堂本:僕の演じる芹沢多魔雄は、ケンカの強さももちろんですが、人間力の強さ、懐の大きさが絶対的に必要なキャラクターだと思っています。だから、自分もそうなれるように、稽古場で「声を出していこう、集中してやろう」というような感じのことをやるようになりました。今まで、あまりそういうことはやっていなかったのですが、意識して。芹沢軍団を束ねる立場なのでね。

安井:僕は、芹沢軍団の三上豪役なんですが、翔平くんの演じる芹沢は、リーダーシップを自然と発揮していて、僕個人としてもついていきたくなるような芹沢です。

松本:僕は滝谷源治を演じますが、最初、いかに孤独になりきるかを考えました。相手に対する拒否反応を自分の中に落とし込むことで、後々のギャップができるかなと思ったので、稽古が始まったばかりの頃はずっと、稽古場のすみっこで一人台本を読んでいました。

堂本:あれはそういう意図だったんだね。

安井:こんな人見知りだったっけ?って思ってた(笑)。

松本:半分は、それもある(笑)。G.P.Sは客演の方が多いということもあって。でも、源治って物語の後半になるにつれて、人がついてきたくなるような人間に成長していくんです。舞台の中で、そういった変化も大切に演じたいと思っています。

安井:僕が演じる三上豪は、三上学と双子で。三上兄弟は、ムードメーカーですごくおもしろい存在だと思うんですけど、一番共感できるのは、すごく情に厚くて「この人にならついていける」と思った相手には素直になれるところですね。僕もリスペクトしてきた人との関係は、ずっと大事にしていきたいって思うので。

劇団番町ボーイズ☆『クローズZERO』インタビュー_2

――源治が頭のG.P.S、多摩雄が頭の芹沢軍団が出てきますが、稽古場でもチームに分かれていたりするのでしょうか。

堂本:そうですね。シーンが分かれている部分も大きいんですけど、すでにチーム感みたいなものは出来ていますね。

松本:G.P.Sの客演の皆さんと、最初は仲良くなれるかな・・・と手探りだったんですが、同じチームとしてやっていくうちに、どんどん仲間感が強くなってきています。「俺らだったら、いいG.P.Sを作り上げられるぞ!」みたいな結束力が湧いてきて、どんどん楽しくなってきました。

堂本:芹沢軍団も負けてないよ。芹沢軍団は、全員が番町ボーイズ☆なんですよ。だから、孤独だった源治が新しい仲間を引き連れて芹沢軍団に戦いを挑んでくるというところは、今の自分たちの状況にリンクしているかもしれない。

安井:確かに!

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――見どころばかりだと思いますが、好きなシーンなどはありますか?

堂本:僕、個人的に三上兄弟がめちゃくちゃ好きなんですよ。オープニングの大殺陣で、三上兄弟が芹沢軍団にケンカを売りにくるんですけど、やられてすぐに芹沢軍団につく、っていうところがとても好きです(笑)。

安井:ちょっと!それ、三上兄弟の株、下げてない(笑)?

堂本:いや、そこがかわいいところなんだよ(笑)。

安井:芹沢やっぱすげーや!ってなってるんだからねっ。

松本:僕も、オープニングの大殺陣は、かっこいいという点で一番の見どころだと思います。それから、個人的に好きなシーンがあって・・・合コンのシーンなんですけど。

安井・堂本:合コンのシーン(笑)!

松本:具体的な内容は言えませんが、原作にもあるシーンです。いつもは怖いG.P.Sがおどけていて、コミカルな感じになっています。

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安井:稽古中も、作品の雰囲気から皆シビアに見ているけど、そのシーンだけはどうしても笑っちゃうね(笑)。

松本:何故笑ってしまうかは、観ていただいたら分かると思います(笑)。

安井:僕は全部が好きで、全部が見どころ!この舞台の『クローズZERO』は、漫画も、映画も、さらに僕たちが生むオリジナル要素も含めて、作品として掘り下げられているんです。だから、漫画とも映画ともまた違う。

もともと『クローズZERO』が好きな方にも、新鮮に観ていただけるんじゃないかな。

――この公演は、番町ボーイズ☆さんの劇団公演としても、10回目という節目の公演になりますね。これまでを振り返って、劇団として変わった点やご自身のターニングポイントなどがありましたら教えてください。

堂本:このビッグタイトルと向き合って、芝居とちゃんと向き合うということを改めて感じています。僕らは元々、読者モデルやアーティストなど全員が俳優を目指していたわけではないんですが、「皆、お芝居が好きになったな」って、最近すごく思います。今、休憩中も、稽古が終わった後にご飯に行った時も「ああしよう、こうしよう」って話し合いをすることが増えていて。これまでコンスタントに公演を重ねてきましたが、その中でも、ぐっと劇団感が増したなと。それがすごく居心地が良くて、素敵だなって思ってます。

安井:翔平くんの言うとおりだね。僕の中でターニングポイントになったのは、初めて出演した第三回本公演『HOME~魔女とブリキの勇者たち~』でした。アンサンブルとして出ていたんですけど、「芝居って、すごく楽しいな」って思えた公演だったんです。そこで、皆と作り上げる楽しさを知りました。これからきっと、11回公演、12回公演と続いていくと思うんですけど、今以上に、実力も熱量も上げて取り組んでいきたいなという思いが強くなりました。

劇団番町ボーイズ☆『クローズZERO』インタビュー_4

松本:僕も、第三回本公演の時に自分の考え方が大きく変わりました。初めて主演をやらせていただいたこともあり、最初は一人で悩んでたんですけど、周りの皆が「大志、がんばれ」とか「俺も稽古付き合ってやるよ」とか、たくさん声をかけてくれて。劇団っていいなと思いました。

だから、10回公演で『クローズZERO』をやることが決まった時、きっと僕が思っている以上のことができるという期待感が持てたんです。劇団として、仲間として、重ねてきたものがあっての今、この作品ができるということがすごく感慨深いです。このメンバーで10回目を迎えられて良かったなって、すごく思っています。

――この作品を“今”の番町ボーイズ☆の皆さんが演じるということに、すごく意味を感じますね。それでは、公演を楽しみにしている皆さんへ、意気込みをお願いいたします。

堂本:『クローズZERO』という学生の頃に憧れた作品を、今こうしてやらせていただけることを、とても光栄に思います。今回は憧れる対象ではなく、自分たちがやるのだから、自分たちらしさを出して、原作とはまた違った良さを出せたらいいなと思っていますので、皆さん、楽しみにしていてください。

安井:劇団番町ボーイズ☆として、新たな道を開拓する作品です。僕らが映画を観て「こういう人たちになってみたいな」と思ったように、僕たちの舞台を観てくれた方々が、リスペクトを抱いてくれるような作品に仕上げたいと思います。

松本:僕ら劇団番町ボーイズ☆のメンバーと、演出家の山田能龍さんの世界観が合わさって出来上がる『クローズZERO』。想像がつかない楽しみが、たくさん詰まっています。その想像のし尽くせない世界観を、本番の舞台で表現できることが楽しみで仕方ないです。原作を知っている方も、知らない方も、皆がファンになってくれる舞台にしたいです。絶対に楽しませるので、期待していてください。

劇団番町ボーイズ☆『クローズZERO』イメージビジュアル

◆公演情報
劇団番町ボーイズ☆第10回本公演 舞台『クローズZERO』
11月30日(木)~12月3日(日) 東京・CBGKシブゲキ!!
【原作】映画『クローズZERO』
【脚本・演出】山田能龍(山田ジャパン)

【出演】
滝谷源治役:松本大志(劇団番町ボーイズ☆)
芹沢多摩雄役:堂本翔平(劇団番町ボーイズ☆)
伊崎瞬役:坂田隆一郎(10神ACTOR)
牧瀬隆史役:三岳慎之助(10神ACTOR)
辰川時生役:藤岡信昭(ハルク・エンタテイメント)
戸梶勇次役:二葉 勇(劇団番町ボーイズ☆)
田村忠太役:コーシロー(ハルク・エンタテイメント)
三上学役:千綿勇平(劇団番町ボーイズ☆)
三上豪役:安井一真(劇団番町ボーイズ☆)
筒本将治役:菊池修司(劇団番町ボーイズ☆)
阪東秀人役:鶴田亮介(劇団ヘラクレスの掟)
千田ナオキ役:砂原健佑(劇団番町ボーイズ☆)
山崎タツヤ役:西村涼太郎(ステッカー)
桐島ヒロミ役:籾木芳仁(劇団番町ボーイズ☆)
本城俊明役:木原瑠生(劇団番町ボーイズ☆)
杉原誠役:織部典成(劇団番町ボーイズ☆候補生)
林田恵役:松島勇之介(10神ACTOR)
田村保役:西原健太(劇団番町ボーイズ☆)
真中トオル役:矢代卓也(劇団番町ボーイズ☆)
黒岩義信役:ただのあさのぶ(山田ジャパン)
矢崎丈治役:伊﨑央登
片桐拳役:いとう大樹(TEAM-ODAC)
滝谷英雄役:モロ師岡

【ゲスト出演】※追加公演のみ
二葉要(劇団番町ボーイズ☆)
大隅勇太(劇団番町ボーイズ☆)

【公式HP】https://www.stage-crowszero.com/

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