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インタビュー

大和悠河「進化して、永遠なるものへ」ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-連続インタビュー

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これまでで最多数のセーラー戦士が登場し、「セラミュー」シリーズの最終章となるミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-。2017年秋の上演に向け、エンタステージではキャストの想いを聞く連続インタビュー企画を始動した。

ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-連続インタビュー_第2弾

第1弾のセーラー5戦士に続き、第2弾に登場してもらったのは、5作に渡り地場 衛/タキシード仮面を演じてきた大和悠河。これまでを振り返りながら、“セラミュー”の持つ魅力、最終章への意気込みなどを聞いた。

女の子が戦う新時代、その先駆けとなった革命的作品

――まずはじめに、大和さんと「セーラームーン」の出会いを振り返っていただけますか?

私は、アニメが流行っていた時期とは少し世代が違うんですよね。もちろん、主題歌や「月にかわっておしおきよ!」っていう決め台詞などは、耳にはしていましたが、この作品自体と深く向き合うようになったのは、舞台が決まってからでした。

――前作のインタビューの際にも、原作の魅力をお話くださいましたよね。

原作を初めて読んだ時は、本当に感動しましたね。武内直子先生が漫画の中で表現する世界観、そこから醸し出されるムード。物語も愛と友情に溢れていて、ストレートに胸に響きました。なんて素敵な物語なんだろう!と。決して子どもだけのものじゃない、大人も共有できる魅力があると感じました。

――大和さんが演じられている地場 衛/タキシード仮面に対する第一印象はいかがでしたか?

自分自身、宝塚で男役をやっていたので「男の美学」みたいなものをずっと追求し続けてきました。原作の世界にどっぷりと浸かりながら読み進めるうちに、タキシード仮面のマントさばきや技のディテール、ラブシーンの空気感、そして内なる精神面は、宝塚時代に培ったものを進化させることができる、男役をさらに追求できるものだと感じました。この空気感をちゃんと表現して立体的にしていくことに、宝塚歌劇団出身の女優だからこその使命を感じました。そして25年前の女の子たちが感銘を受けたように、今の女の子たちにも勇気が出る作品になればいいと思いました。

――「セーラームーン」は“戦う女の子”を強く打ち出した革命的な作品でもありますよね。

そう。それも、決して強くない普通の女の子。そんな子たちが、友達や地球を守るために立ち向かっていく。そこの強さやピュアさは、ドーンと胸にくるものがありますよね。漫画やアニメを観て育った女の子たちは、皆きっと憧れを抱いたんじゃないかな。こんな風に強くなりたいって、そう思える存在ですよね。

――「変身」についても、どちらかというと男の子のものというイメージでしたが、強くなるために生まれ変わるあのシーンには、子どもの頃、とても憧れました。

そうですよね。それまでは「弱い女の子を守るために男の子が戦う」っていうのが主流でしたよね。今でこそ、いろんなことが受け入れられやすくなっているけど、武内先生が連載を始められた当時を考えると、このことはすごく新しくて衝撃的。ずっと先を行く、ものすごいことをやられていたんだなって思います。

ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-連続インタビュー_第2弾2

男役を通して感じる、女性観と理想の男性像

――女性が男性を演じ、その姿に心を奪われるというのは、宝塚の女優さんの持つパワーとも重なる部分がある気がします。これまで数々の役柄を演じてきた大和さんの持つ女性観とはどんなものでしょうか?

確かに、宝塚もすべてを女性だけでやっているので、いろいろな役柄と向き合ってきましたね。時代と共に「カッコイイ女性」って変わってくると思うんです。「素敵なヒーローが現れて助けてもらえたらなあ」という時代から、「自分の大切なものを自分で守る」というように、女性が先頭切っていく時代になりましたよね。
仕事でもプライベートでも女性が自分から何かを発信したり、戦ったりする中で「セーラームーン」の存在ってすごく背中を押されるというか。そこに憧れた子たちが、今の時代を作っているのですから・・・すごいことですよね。

――そういう意味では「女性が憧れる男性像」も時代と共に変わっていっている気がしますね。

女性が見たいと思う男性像と、男性がカッコイイと思う男性像。男性と女性って、やっぱり求めているものが違うと思うんですよね。これはいつの時代も同じ。だから、宝塚でも男性の演出家さんと話している時に「女性目線で見るとここは違うかも」ということもありました(笑)。そういう時は「女性のお客様の気持ちに寄り添うなら、こういう感じにしたらどうか」とか、そういう話し合いを持ちましたね。

――大和さんの演じるタキシード仮面は、本当に女性の求めるツボをしっかり押さえていらっしゃるなと思います。

こういう人は、実際にはいないかもしれないけど、いてほしい。いそうなんだけど、実際にはいない。憧れなんだけどどこかリアルな男性像、そういう絶妙なところを目指して、宝塚の頃から男性の役をやってきたんですよ。難しいんですけどね(笑)。ちょっとしたことで、男性的になりすぎたり、女性的な面が強くなったりしてしまうので。今は、時代的に境目もどんどんなくなってきてますよね。そういう、時代に合ったものをキャッチして取り入れていくことも大事だなと思っています。

ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-連続インタビュー_第2弾3

女優としての原点、その延長線上にある作品

――現在のセーラー5戦士の成長も一番間近で見守られてきたのではないでしょうか?

昨年は、宝塚で言えば初舞台時のようなパワーに溢れつつも、手探りで始めたお稽古でしたが、みんなの気持ちは手に取るようにわかっていたので、そのフレッシュな気持ちで舞台を作っていければいいなと思っていました。舞台を一緒に作ると、強い信頼感って生まれるものですよね。関係性もはっきりするし、皆が安心して芝居ができる。回を追うごとに、この世界にスムーズに入っていけるようになりました。仲間を大切にするストーリーだから、そこを煮詰めていくことで、自然に深まって出来上がってくる人間関係があって、それが舞台でも出せる。皆、やればやるほどよくなっていくなと肌で実感しました。

――大和さんご自身としては、シリーズを重ねていく中で“セラミュー”にどんな魅力や、やりがいを感じていらっしゃいますか?

「セーラームーン」の世界において、女性がタキシード仮面をやるというのは、原作ファンの方やこれまでの作品を観てきた方々のことを考えると、スタッフの方にとっては挑戦だったでしょうから、お話をいただいたこと自体、大変光栄でした。進化する男役をお見せする自信はありましたが、それをやらせていただいたことに何よりも感謝しています。
ありがたいことに好評をいただいて・・・パリやヒューストンに行った時も、声をかけてくださる方がいて、強くストレートな愛を感じましたね。こんなに愛とエールを惜しみなく送ってくれる人たちが世界中にいるのなら、日本の宝としてこの作品を、自信を持ってお届けしていきたいと思いました。

――言語は違っても、音楽と共に熱が伝わる作品ですよね。

この作品の魅力を最大限に表現した作曲の佐橋俊彦先生の音楽は、私がタキシード仮面を演じるにあたって、極めて強い力を与えてくれました。どの回も「自分の命を犠牲にしてでも、誰かを守る」という強い愛。「すべてを投げ出しても、これを守るんだ!」という真っ直ぐな想い。内容は違っても、すべての原点にそれがあるんです。「セラミュー」をやることによって、自分自身もピュアになるというか・・・稽古が始まると、心が洗われるような感覚があるんですよね。素敵な音楽とパフォーマンスと、揺るぎない物語の核。毎公演、この舞台から教えられることが必ずあるなと思っています。

ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-連続インタビュー_第2弾4

――ズバリ、今の大和さんにとって「セラミュー」とはどんな存在ですか?

宝塚という存在を大和悠河の原点にしてくれたもの。大和悠河の原点が宝塚であると、改めて気づかせてくれたものです。宝塚を辞めた時に、男役はもうやらないと思っていたのですが、新しい立ち位置で、より追求し極めていける場を与えていただき、そのことが自分にとって、とても大きいものになりました。1年に一度、タキシード仮面に会うと、私の中で“何かが戻ってくる”感があって・・・。ただ昔に戻るんじゃなくて、そこからまだまだ発展できるという喜び。そして、楽しみであり、刺激です。

――最後に、最終章に向けた意気込みをお聞かせください。

物語としては最後だけど“the end”ではなくて“eternal”。終わりじゃなく、ここからが始まり。進化して、永遠なるものへと昇華させたいです。

ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-連続インタビュー_第2弾7

◆公演情報
ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final- (ル ムヴマン フィナール)
【東京公演】9月8日(金)~9月18日(月・祝) AiiA 2.5 Theater Tokyo
【愛知公演】9月23日(土・祝)・9月24日(日) アイプラザ豊橋
【大阪公演】9月29日(金)~10月1日(日) 梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ

【原作】武内直子
【脚本・演出】平光琢也
【音楽】佐橋俊彦

【出演】
セーラームーン/月野うさぎ 野本ほたる
セーラーマーキュリー/水野亜美 竹内 夢
セーラーマーズ/火野レイ 小林かれん
セーラージュピター/木野まこと 楓
セーラーヴィーナス/愛野美奈子 長谷川里桃

セーラーウラヌス/天王はるか 汐月しゅう
セーラーネプチューン/海王みちる 藤岡沙也香
セーラープルート/冥王せつな 石井美絵子
セーラーサターン/土萠ほたる 未来
セーラーちびムーン/ちびうさ 神田愛莉

セーラースターファイター/星野 光 春川芽生
セーラースターメイカー/大気 光 立道梨緒奈
セーラースターヒーラー/夜天 光 松田彩希
火球皇女 岡村麻未

セーラーギャラクシア 五十鈴ココ
セーラーアイアンマウス 青木志穏
セーラーティンにゃんこ 橋垣美佑
セーラーアルーミナムセイレーン 小林由佳
セーラーレッドクロウ 悠斗イリヤ
シャドウ・ギャラクティカ 肥田野好美 椎原夕加里 匂坂あゆ美 長澤綾乃

ちびちび(Wキャスト) 山口陽愛/新津ちせ
セーラーコスモス 大久保聡美

タキシード仮面/地場 衛 大和悠河

【公式HP】http://sailormoon-official.com/musical/

【チケット】各プレイガイドにて発売中

ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-_ビジュアル

(C)武内直子・PNP/ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」製作委員会2017

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(文/杉田美粋)

ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-

作品情報ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」-Le Mouvement Final-

ミュージカル「美少女戦士セーラームーン」最終章!

  • 公演:
  • キャスト:野本ほたる、竹内夢、小林かれん、楓、長谷川里桃、汐月しゅう、藤岡沙也香、石井美絵子、未来、神田愛莉、五十鈴ココ、大和悠河、ほか

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