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ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』古川雄大にインタビュー!「一途にひとりの人を想うタイプです」

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誰もが知っているシェイクスピアの戯曲「ロミオとジュリエット」がフレンチロックミュージカルとして現代に降臨!宝塚歌劇団での初演以来、さまざまなキャストで再演を重ねている本作が、TBS赤坂ACTシアターにて再び幕を開けた。

エンタステージではキャスト5人のインタビューを敢行!ラストに登場いただくのは2013年に続いてロミオを演じる古川雄大。ふたたびロミオ役と向き合う心境や、自身の恋愛観について、稽古終盤の某日、じっくり聞いた。

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恋をすると周囲が見えなくなるところがロミオとの共通点

――‘13年以来のロミオ役ですが古川さんが“進化ポイント”として意識していることがありましたら教えてください。

基本的にはすべて進化させていかなければいけないのですが、自分の中で特に意識しているのが歌ですね。前回、頭の中でイメージしつつ、実際にはたどり着けなかった域に今回は到達出来るよう稽古をしています。具体的には、キーが高めのロミオの楽曲を、ジュリエットに対してより優しく歌うようにしたり、2013年版では裏声を使っていた部分を、地声でいけるよう頑張っているといったところでしょうか。ロミオとして、表現の幅をさらに広げた状態で舞台に立てればと思っています。

――‘13年版のロミオはとても繊細で、ガラス細工のようなイメージでした。

前回はロミオをとてもピュアで繊細な人だと捉えて演じました。自分から積極的に行動を起こすというよりは、周囲に助けられ愛される人物で、周りの出来事に翻弄されていく弱さもある・・・みたいな。今回に関しては、その部分も意識しながら、より“情熱的”な部分を前面に出していきたいと考えています。仲間に守られていたロミオが、ジュリエットと出会うことで、自分も気付いていなかった感情に目覚めて恋愛の渦中に飛び込んでいく。ピュアな部分も大切にしながら、ロミオが変化する様子も表現できたらと。

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――ロミオに対する捉え方が少し変化したのにはなにか理由が?

ロミオの心情って、実体験から引っ張って来るのがどうしても無理なんですよ(笑)・・・その分、想像を膨らませていかないと。例えば、唯一の人と初めて出会った時の感情って一体どんなものなのだろうと、(ロミオ役)2回目の挑戦ということもあり、自分なりにたくさん考えました。きっとすごい喜びと幸せとが溢れ出る状態なんですよね。その後、物事が悪い方向に転がっていっても、ジュリエットと初めて対峙した時の思いがずっと胸の中に残っている状態をキープすることが、この役には大切なのだと思います・・・その時の一瞬の感情だけでずっと生きていけるというか。

――一生に一度の恋、ですね。古川さんご自身の恋愛体験で、どこかロミオとリンクする部分はあったりしますか。

じつは僕、恋愛に関しては、結構周りが見えなくなって突っ走るタイプなんですよ(笑)。

――詳しくうかがいたいです。

一途にひとりの人を想うんです。例えば、自分が好きな子より可愛かったり人気があったりする女の子が来ても、全然そっちには気持ちがいかない。男友達より彼女を優先していたこともありますね(笑)。以前、とても好きだった人は、周囲をいつも明るく照らすような方でした。

全員がひとつの方向を向いているカンパニー

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――ありがとうございます!今回キャストも大幅に替わりましたが、現場の雰囲気はいかがでしょう。

特に大人チームの方々は、皆さんミュージカルでの経験が豊富で、若手チームと面白い化学反応が起きていると思います。先輩方の方から僕たちに歩み寄ってくださっていることもあり、とても賑やかで和気あいあいとした稽古場ですよ。誰かが筆頭となって引っ張っていくというよりは、全員がぎゅっと固まってひとつの方向に向かっている感じですね。

僕個人で言えば、ほとんどの方とこれまで共演したこともあり、自分から楽にコミュニケーションが取れているな、と感じます・・・これ、自分としてはなかなか珍しいことなので、その点でもうれしいですね。

――演出の小池(修一郎)先生とはどんなお話を?

個人的に多くのアドバイスをいただくというよりは、小池先生が最初からおっしゃっている「価値観の違いから争う2つの集団が愛によって変わっていく」という点を、今回もより鮮やかに演出なさっているように思います。振付の方も3人入られて、ダンスのバージョンも増えました。モンタギューとキャピュレットの争いの場面では、ダンスによってより生々しさが増幅しているという実感もあります。シェイクスピアの「ロミオとジュリエット」は古典ですが、ミュージカル版では、現代に通ずる物語という点が、よりクローズアップされていると改めて思いますね。

――Wキャストの大野拓朗さんとはどんな関係を作っていらっしゃいますか。

『エリザベート』で、ともにルドルフを演じた頃から仲が良いので、コミュニケーションは取れていると思います。稽古場でも良く一緒に話しますよ。ただ、作品や役についてがっつり語るというのとは少し違いますね。互いが思い演じるロミオ像について、これからも話し合うことはないんじゃないかと思います・・・自分のロミオをそれぞれが創り上げていく方向というか。

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――なるほど・・・古川さんからご覧になった大野ロミオはどんな印象でしょう。

拓朗のロミオはキラキラしています。登場の瞬間から鮮やかなので「いつか」の冒頭でもすごく説得力があるんです。可愛らしさを秘めてもいるので、仲間から愛されているというロミオのキャラクターがとても強く伝わってきます。

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――今回、ダンスでも新しい挑戦が多そうですね。

ヒップホップ系の踊りに関しては初体験に近い状態でトライしています。あのリズムに合わせて踊るのは好きなんですが、まだちゃんと型が身体に入っていないので、そこに関しては課題もありますね。特にヒップホップはだぼだぼのファッションで踊るのが基本ということもあり、今回のように体のラインが分かる衣裳で踊ると、なかなかカッコがつかないんですよ(笑)。

‘17年版の『ロミオ&ジュリエット』は、モンタギューがヒップホップ系のダンスがベース、キャピュレットはジャズ系のダンスがベースになっています。ヒップホップに関して分からないことがある時は、マーキューシオ役の壮ちゃん(平間壮一)に聞くことが多いです。先日も壮ちゃんがすごくカッコ良い振りで踊っていたので「それ、ちょうだい」って言いました(笑)。

‘16年の「古川雄大賞」&最近ハマっているアイテムを発表!

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――2016年は古川さんにとってどんな1年でしたか?

『1789-バスティーユの恋人たち-』『エリザベート』『黒執事~NOAH'S ARK CIRCUS~』と出演させていただき、吸収できることがたくさんあった1年だったと思います。これまでは新しい作品の稽古に途中参加することもなかったのですが、2016年はそういう状況も多く体験しました。共演者からもらう刺激もたくさんあって、成長できたという自覚もあります。

――そんな2016年、ご自身が「古川雄大賞」をあげるとしたら、どなたでしょう。

『1789』で共演した上原理生くんです!僕、もう理生君のことが大好きなんですよ(笑)。『1789』の時は楽屋も一緒で、稽古の時から本当にたくさんの刺激とパワーをもらいました。あまりコミュニケーションが取れていない時に楽屋割りが決まって、一瞬「初めてだけど大丈夫かな」と思ったのですが、一緒に過ごせて良かったです。とてもオープンハートで誰に対しても愛情深い人ですし、ピュアなところや可愛いところも一杯あって・・・年齢的にはひとつしか違わないんですけど「本当はこの人、10歳くらい上じゃないの?」っていつも感じてました(笑)。歌も超絶巧いですよね・・・本当に大好きな人です。

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――「理生君愛」伝わってきます(笑)。『1789-バスティーユの恋人たち-』でお話をうかがった時に、古川さんがアツく語るさまぁ~ずさんのお話が印象的でした。最近もリフレッシュ時にはさまぁ~ずさんのDVDがお約束でしょうか。

いや・・・じつは今、改めてダウンタウンさんの笑いにハマっているんです。王道に見せかけて、めちゃめちゃシュールなところがたまらなくて。テレビで「ガキの使いやあらへんで」がオンエアされている時は必ず観ますよ(笑)。遠藤(章造)さんのアドリブも最高ですし、山崎(月亭邦正)さんのイジられ芸もすごいと思います。あと僕、ヘイポー(斉藤敏豪)さんが大好きなんです・・・あの方を見ていると幸せな気分になります。

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――(笑)おお、意外なお話、ありがとうございます!古川さんにとって、お稽古中に欠かせないアイテムってなんでしょう。

それは即答できます!“塩むすび”ですね。以前は「具のないおむすびって売れるのかな」なんて思っていたんですが、今は見つけると自分が買っちゃいます(笑)。

――それはシンプルな味が気に入って?

それもありますが、特に作品の稽古中は、味があまり強くないものの方がしっくり来るんです。前はシーチキンのおにぎりを一番気に入って良く食べていたんですが(笑)。

――お稽古場や劇場周辺のコンビニから塩むすびがなくなったら、古川さんがお求めになった、と(笑)。

じつは・・・今、余裕がある時は自分で作るようにしています。全然綺麗じゃないんですけど(笑)。2合くらい一気にご飯を炊いて、ばばっと握る感じですね。お米や塩にも大きなこだわりはなく、本当に男が適当に握る塩むすびです(笑)。

――お稽古中のパワーの源ですね!では最後に、2017年版『ロミオ&ジュリエット』の古川さん的見どころのヒントを教えてください。

全部ではあるのですが、個人的に特に注目していただきたいのがバルコニーの場面です。前回と比べて大きく変わったシーンのひとつですし、小池先生こだわりのポイントが詰まった場面でもあります。ロミオはここでジュリエットに「結婚しよう」と伝えるのですが、それは本人も意図せずつい口に出してしまった言葉で、その一言をきっかけに、ロミオの思いがさらに燃えあがっていきます。ロミオとジュリエットのふたりの恋が本当に始まる瞬間を、観ている方にも体感していただければ幸いです。

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1月15日(日)に初日を迎えたミュージカル『ロミオ&ジュリエット』。ロミオ役の古川雄大は稽古終盤、このインタビューで語った通り、いくつもの新たな“挑戦”とその成果をみせた。

友人たちに愛され、守られながらもどこか寂しさを感じさせる古川ロミオが、ジュリエットと出会うことで、自らの想いと希望とをすべて彼女へと注いでいくさまは美しく、とても切ない。

インタビュー時、作品については慎重に、自分の中にある答えを懸命に探しながら答えていた彼が、好きだというお笑いの話や、ハマっている食べ物の話題になった時、一気にほどけて語るさまが印象に残る・・・一見、クールに見えるその顔の下には、座長としての責任感と、2回目だからこそのプレッシャーが渦巻いていたのだろう。

長い人生で、いっときしか演じることができないロミオ役。この作品が古川雄大にとって、次のステージに向かう大きな一歩になることは間違いない。

◆ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』
2017年1月15日(日)~2月14日(火) 東京・TBS赤坂ACTシアター
2017年2月22日(水)~3月5日(日) 大阪・梅田芸術劇場 メインホール

(撮影/高橋将志)

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(文/上村由紀子)

ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』

作品情報ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』

愛か死か。失われた世界に燃え上がるひとすじの恋

  • 公演:
  • キャスト:古川雄大、大野拓朗、生田絵梨花、木下晴香、馬場徹、矢崎広、平間壮一、小野賢章、渡辺大輔、広瀬友祐、大貫勇輔、宮尾俊太郎、香寿たつき、シルビア・グラブ、坂元健児、安部裕、秋園美緒、川久保拓司、岸祐二、岡幸二郎、ほか

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