HEADLINE

インタビュー

『王家の紋章』主演、浦井健治にインタビュー!――少女漫画だけれど、一人の男の成長物語でもあるんです

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

3000年の時をさかのぼり、古代エジプトへ迷い込んだ少女キャロルが、若き王メンフィスと恋に落ちる――。時空を超えた愛を描く、少女漫画の王道ファンタジー「王家の紋章」。累計発行部数4000万部を誇り、40周年を迎えた今も連載が続く大人気作品が、8月に帝国劇場でミュージカル化される。
このミュージカル『王家の紋章』で主役のメンフィスを演じ、“帝国劇場初主演”という大役を担う浦井健治に本作の魅力を聞いた。

『王家の紋章』浦井健治インタビュー

関連記事:ミュージカル『王家の紋章』製作発表!浦井健治、山口祐一郎、宮野真守らが古代エジプトの衣装で登場!

初のミュージカル化、初の帝国劇場主演へ

――今回はなんと、帝国劇場での初主演ですね!

帝国劇場のセンターに立たせていただけることは、もう、光栄の極みです!僕をこの役に選んでくださった方々に本当に感謝していますし、ずっと支えてくださったお客様方にも恩返しできるよう頑張ります。

――『王家の紋章』初のミュージカル化ということで、原作ファンの方からの期待もすごいでしょう。

発行4000万部ですよ。しかも40周年!そこに込められた皆さんの期待を裏切るわけにはいきません。僕たちが舞台に登場した瞬間に「あ、メンフィスだ!」「キャロルだ!」と感じてもらえるようにしたいです。物語では、現代アメリカに住むキャロルが3000年前のエジプトにタイムスリップします。同じように、皆さんも音楽が鳴った瞬間、古代エジプトに迷い込んでもらえると思います。それほど楽曲も魅力的だし、視覚的にもインパクトがあって、五感すべてが突き動かされる躍動感溢れるミュージカルになる気配がしています。

『王家の紋章』浦井健治インタビュー_2

――原作を読まれていかがでしたか?

「人間ってなんて素晴らしいんだろう」と感じたんですよ。この作品には、家族、兄弟、恋愛、師弟・・・・・・様々な愛が描かれています。原作では、20世紀のキャロルと古代エジプト王メンフィスが何度も出会いと別れを繰り返し、時空を超えて愛し合います。3000年も前から人間の愛は変わっていないと思うと、それこそがロマンですよね!きっと原作者の細川智栄子先生と芙~みん先生が「王家の紋章」に人生を賭けていらっしゃるからこそ、人間が生きることそのものを描き出せているのだと思います。

また、メンフィスを演じるという視点で読むと、「これは一人の男の成長物語でもあるんだ」と気づきました。絶対王であるメンフィスが気持ちのままに純粋に一人の女の子を愛することで成長していく。「こんなにも素敵な役をやらせていただけるんだ!」と興奮して早く稽古に入りたくなりました。

でも成長するのはメンフィスだけでなく、キャロルも、それぞれの恋敵のイズミルも姉のアイシスも成長していきます。原作では彼らの表情がどんどん変わっていくんですよ。メンフィスとキャロルが出会う前、出会ってから、愛し合った後・・・・・・どんどん絵のタッチが変わります。僕には、目の表情や目の奥の色まで変わっているようにも見えました。舞台でも全員の成長が群像劇のように見えたら、より原作に近くなるし、お客様も深くキャラクターを愛してくださるんじゃないかと思っています。僕はその中で、メンフィスとして一人の男の人生をしっかりと生きぬきたいです。

『王家の紋章』浦井健治インタビュー_6

――一人の男として、メンフィスはどんな人だと思いますか?

もう一直線ですよね。一途に愛するし、尽くすし、けれどちょっと我が強くて「俺について来い!」みたいな元祖俺様系。

現代の男性とかけ離れているところは、男の僕から見ても魅力的です。最近は草食男子という言葉が流行ったり、男性が美容や食べ物に気を使うようになってきたと思うんですよ。コミュニケーションも、メールやSNSなど顔が見えていないうえで成立している。

でもメンフィスは男らしくて、自分の欲の赴くままに愛したり、「直接会ってお前に愛を伝えるんだ」と言う。きっとそういうのが女性はキュンとくるんですよね?文章で「愛してる」と伝えられることも嬉しいと思いますけど、直接「愛してる」と言ったり、花を持って来たり、「お前のために何かをする」という行為はすごく見習いたいです(笑)

――原作のお二人は、浦井さんがメンフィスを演じることについてなんと仰っていましたか?

製作発表で扮装した僕を見て、「メンフィスを忠実に再現してくださってありがとう、ぴったり!」と言ってくださいました。その時にお二方が「メンフィスを挟みましょうよ?」と楽しそうに僕の両側に並んだのがすごく可愛らしくて、そんなお二人を見ていたら、改めて、ピュアにときめいてもらえるメンフィスを目指さなきゃなと思いました。

『王家の紋章』浦井健治インタビュー_3

――そんなメンフィスに共感できるところはありますか?

一人の人間として共感するところはいくつもあります。僕はどちらかというとイズミルよりはメンフィスに近いのかもしれません。イズミルほどいろいろ考え過ぎないですし(笑)
ただメンフィスは王ですから「馬が欲しい、くれ」「犯罪者は処罰しろ」というストレートな考え方で、僕にとってはリアリティを感じないのですが、衣裳を着ると本当に王様のような気持ちになってきます。実はこの衣裳、一人では着られないんですよ!数人がかりで着せていただいているので、まさに王の気分です。稽古で他の役の方々とちゃんと関係をつくって、『王家の紋章』の世界観に浸れば、おのずとメンフィスらしくなれるんじゃないでしょうか。

いろいろなジャンルの方と新たな化学反応を

――キャロル役のお二人とは初共演ですね。

宮澤佐江さんは初めてご一緒しますが、さすがアイドルとして何万人もの前でステージに立たれていた方なので、ポテンシャルがすごく高い。吸収が早くて、稽古ごとに変化していく様を目の当たりにしています。
新妻聖子さんとは、あまり初めてだという気はしないんですよね、一度コンサートでご一緒していますし。歌を合わせる時も、互いに目の奥で対話して、一気に物語の世界に入り込めるんです。

『王家の紋章』浦井健治インタビュー_4

――キャロルを巡るライバルでもあるイズミル役のお二人はいかがですか?

二人とも賑やかで楽しいです(笑)。宮野真守さんは声優界で第一線で活躍されている方ですが、今回初の帝国劇場に挑まれるということで、すごく気合いを感じます。とても熱い何かを持っていながらも優しくて繊細な方だと思うので、イズミルにぴったりですね。イズミルの知的さや、冷静沈着なのに熱くもなるというギャップを体現されるのではと思っています。
(平方)元基とは共演したこともあるし、僕の演じた役を彼が演じることも多かったので、同志でもあり兄弟のような存在です。いつも笑顔の元基が、繊細で内に青い炎を秘めたイズミルをつくってくれる気がして楽しみです。

――宮野さんは製作発表で「メンフィスに負けないように」と言っていました。

嬉しいですよね。そんなふうにジョークも交えながら笑顔でディスカッションできる仲間と舞台をつくれることが嬉しいです。いろいろなジャンルの方が参加することで新たな化学反応も期待出来ますし、手元に作品の原石がドンっとある感じです。

関連記事:【動画】『王家の紋章』会見で宮野真守が熱唱!浦井健治&新妻聖子のデュエット披露も

――演出の荻田浩一さんは「ハッピーエンドにしたい」と仰っていますね。

そうなんです。僕の印象では、荻田さんの演出は人間のやりきれない部分・・・・・・エゴや哀愁や悲しみを表現することが多いなと感じていたんですが、今回はとにかく少女漫画の世界を大切に、最後はハッピーエンドで終わりたい、と。「王家の紋章」は世代を問わず女性ファンが多い漫画なので、しっかりと原作の世界観を生かしたいです。

『王家の紋章』浦井健治インタビュー_5

――楽曲は『エリザベート』『モーツァルト!』などのシルヴェスター・リーヴァイさんの書き下ろしです。

荻田さんとリーヴァイさんの黄金タッグはなにより心強いですから、僕は大船に乗った気持ちでメンフィスとして自由に暴れるつもりです。

イムホテップ役の(山口)祐一郎さんも仰っていますが、リーヴァイさんは日本語が分からないけれど、日本語のニュアンスを掴んで曲を書かれていると感じます。たとえば歌の途中に「キャロル」「メンフィス」と互いの名前を呼び合うロマンチックなシーンがあるのですが、それを稽古の時に荻田さんが「やってみたい」と言ったら、リーヴァイさんがその場で楽曲をアレンジしてくださったんです。そういう楽曲ができあがっていくようすを目の当たりにすると、「『エリザベート』に出演した時はできあがった作品に参加したけれど、今回は作品が生まれる瞬間に立ち会えているんだ」という実感が生まれますね。

――新作ミュージカルならではですね。

ゼロから作るなんて、こんな贅沢なことは無い。それに応えないと失礼ですし、自分にとっては新作ミュージカルで帝国劇場のセンターに立たせていただけるという、こんなチャンスは滅多にないと思うので全力で挑みます。
そしてこの舞台化が、新しいミュージカル作品として次の企画に繋がっていく第一歩となれば素敵だなと思っています。絶対に豪華なミュージカルになるのは間違いないです!この夏、このカンパニーで駆け抜けていきますので、ぜひとも帝国劇場に足をお運びください。

『王家の紋章』浦井健治インタビュー_7

ミュージカル『王家の紋章』は2016年8月5日(金)から8月27日(土)まで、帝国劇場で上演される。原作者の細川智栄子さんと芙~みんさんが40年も描き続けてきた作品が、第一線の創り手たちの手でどんなミュージカルとして立ち上がるのか。現代日本のミュージカル史にタイトルを刻むだろう作品の、誕生の瞬間をぜひ見届けたい。

(撮影/高橋将志)

  • 1

(文/河野桃子)

王家の紋章

作品情報王家の紋章

少女漫画の金字塔、遂にミュージカル化が決定!

  • 公演:
  • キャスト:浦井健治、宮澤佐江、新妻聖子、宮野真守、平方元基、伊礼彼方、濱田めぐみ、山口祐一郎、 ほか

RELATED TOPICS

関連記事

注目のキーワード

今エンタステージで話題のキーワード一覧

RANKING

アクセスランキング

HOT ENTRY

注目のインタビュー

INTERVIEW

独占インタビュー

TOP