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『新・幕末純情伝』松井玲奈にインタビュー!「今の時代、このメンバーだからこそできるお芝居を」

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つかこうへい七回忌特別公演として、6月から7月にかけて上演される『新・幕末純情伝』。本作は、幕末の京都を舞台に「新撰組の“沖田総司”が実は女だった・・・」という、つかのユニークな着想で描かれた作品で、1989年の初演以来幾度となく繰り返し上演され続けている不朽の名作。女・沖田総司には、これまで広末涼子、石原さとみ、鈴木杏、桐谷美玲といった女優たちが体当たりで挑んできた。

今回9代目となる沖田総司に抜擢されたのは、2015年8月にSKE48を卒業した松井玲奈。松井は、グループ卒業後これが初の舞台出演となる。熱の入る稽古場で、生き生きと目を輝かせながら真摯にインタビューに答えてくれた松井。芝居への情熱こもるその言葉をお届けする。

『新・幕末純情伝』松井玲奈インタビュー

関連記事:松井玲奈、9代目沖田総司役に「プレッシャーはない」つかこうへい七回忌特別公演『新・幕末純情伝』制作発表

――熱い稽古が繰り広げられていますね。

そうですね、(インタビュー当時)日数的にはちょうど稽古期間の折り返しぐらいのところです。

――稽古は順調ですか?

順調・・・なんでしょうか、そうだといいんですけど(笑)。先日、全員が集まれる日があったので通し稽古を初めてやってみたんです。とりあえず全部のシーンをつなげてやってみて、この話がどういう話なのか、どれぐらい続けるとつらいのか、自分の出番がこれぐらいの間隔であるとか、みんなが理解するためにやった段階で。
今は、形がわかった状態でさらに突きつめて、テンポを上げたり、シーンへの理解度を深めていっているというところですね。だから、ここから本番までが本当の勝負になるんじゃないかなって思ってます。

『新・幕末純情伝』松井玲奈インタビュー_3

――台本で読んだ印象と、通して演じてみて、感じることは変わりましたか?

台本で読んでいた時も、すごくせつないお話だなと思っていたんですけど、実際に演じてみると、後半がお話として本当に苦しくて・・・。どの登場人物も、すごく生きることに一生懸命だし、時代を変えることに一生懸命。

一人ひとりが自分なりの志を持って生きているからこそ、せつないし、つらい気持ちが、文字で読むよりもさらに強く感じるなと思いました。この作品をまだ観たことがない方をはじめ、たくさんの人に観てもらいたいなっていう気持ちがさらに強くなりましたね。

――今回、殺陣にも初めて挑まれるということで、やってみていかがですか?

まだ、共演者の皆さんに助けていただいてばっかりです。私、手を覚えるのがあまり早い方ではないので・・・。途中で手が変わったりすると、斬り合いの相手の方が「くぐれ!」とか「前!」とか声をかけて助けてくださるんです。相手のある殺陣は一人で練習ができないので、毎日みんなで殺陣返しを全部やるようにしていまして。そうやって毎日みんなで反復練習をしてます。

――気持ちも作りつつ、身体も作りつつ、ですね。

そうですね。積み重ねて、完成度を高められるよう稽古してます。

『新・幕末純情伝』制作発表_5

――ご自身が演じられる「女である沖田総司」という役柄については、今はどのようにお感じですか?

稽古をしていけばいくほど、「ただ男っぽくあればいいんじゃないんだ」ってことがわかってきました。確かにこの作品の中で、沖田総司という人は男として育てられてきたんですけど、男っぽく声を低くしてみたり、立ち振る舞いをどっしりさせるんじゃなくて、メリハリが大事なんだと思うようになりました。
(剣の)腕が立つ人なんだと見せるのも大事な一方、ある面では、男には勝てない女であるからこそ生まれる力関係を見せる。そういう見せ方が大事なんだということが、やっていてわかるようになってきました。

――今回、坂本竜馬を演じられる石田(明)さんは、松井さんから見てどんな方ですか?

すごく優しい方で、仲良くしていただいています。稽古場の空気もふわっと作ってくださったり。そうかと思うと、ギアが急にバーンっと入るような瞬間もあって、一流芸人さんが持っていらっしゃる潜在的な力の強さをとても感じます。あと、ちょっとしたネタのシーンとかがあると、そこで石田さんがボケてみんなを笑わせてくるんです。実際の公演の時も、お客さんはこのシーンにどう反応してくださるんだろうって、今から楽しみです(笑)。

――松井さんご自身は、この作品を通して変化を感じていらっしゃいますか?

はい、意識はすごく変わったと思います。芝居に対してどう向き合っていけばいいのかとか、自分のどういうところがダメで、だからこそどういう準備して臨んでいかなきゃいけないかとか。全部がすごく勉強になっていますね。

『新・幕末純情伝』松井玲奈インタビュー_6

――以前、『ウィズ~オズの魔法使い~』(2012年)のオーディションの様子をテレビで拝見したのですが、その時も松井さんの舞台に出たいという強いお気持ちを感じたのですが。

観てくださってたんですか!恥ずかしいです~。あれは、テレビで一部分を切り取っていたのでそう見えちゃったんですけど(笑)。48グループにいた頃は、ライブの舞台監督さんとかステージングの方たちとお会いすることはたくさんあったんですけど、実際に(舞台の)演出家の方からお芝居の話を聞ける機会はほとんどなかったんです。だから、お芝居に対してのめり込んだり、ステップアップするには、自分がどういうことに気をつけて、どう勉強をしていったらいいでしょうか?ってお話を宮本亜門さんに聞きに行っていたんです。

――松井さんの情熱がすごく感じられて、記憶に残っています。今回は、演出の岡村(俊一)さんからどんなお話を聞いていますか?

岡村さんは、持っていらっしゃるイメージを具体的に伝えてくださいます。「このシーンはこういうことを思っているシーンなんだ」とか、「この台詞は実はこう言ってるけど全然別のことを意味してるんだよ」とか、「この台詞は次のシーンに効いてくるから、この一行だけは相手に刺さるように伝えて」とか、わかりやすく伝えてくださるので。悩んでいるところに、理解を深める助け舟をどんどん出してくださるんです。

岡村さんは、つかさんがこの作品を作っている時に一緒にいらっしゃった方なので、この作品の意図から台詞ひとつの意味まで、一番近くで観てきたからこその解釈というものを与えてくださる。だから、ただ台本を読んでいた時と、岡村さんの演出がついてから読むのでは、作品の印象がまったく変わってきています。私たちは、お客様に芝居の中だけでその想いを伝えていかなきゃいけないんですね。その難しさと、日々向き合っています。

『新・幕末純情伝』松井玲奈インタビュー_4

――制作発表の際は、プレッシャーはあまり感じていないとおっしゃられていましたが、本番が近づく中ではいかがですか?

今もプレッシャーというものはあまり感じていないんですけど、自分の力不足はすごく感じています。それを本番までに、どこまで皆さんと同じレベル、自分自身も納得できる状態に持っていけるかが、すごく大事だと思っています。

――今まさに葛藤していらっしゃるところだと思いますが、乗り越えたいとか、こうなりたいというイメージはありますか?

そうですね・・・何をしていても、台詞がべらべらべらっと、もっと早く口から出てくる状態にならないとダメだなっていうのを感じていて。岡村さんからは、「歌うように芝居をしろ」って言われたんです。自分の台詞だけじゃなく、その真意にある相手の台詞、周りの人たちの台詞も、歌の掛け合いみたいな感覚で、ポンポン出てくるようにならないとなって。そこからが本当のスタートだと思うと、まだ半分もいけていないんだと思います。日々、自分がどれだけ吸収して、次につなげていけるかが課題ですね。

――本番まで進化を遂げ続ける松井さんの姿を楽しみにしています!最後に公演を楽しみにされている方にメッセージをお願いします。

今回この作品は、つかさんの七回忌の特別公演として上演されます。稽古をしながら、出演させていただけることを改めて光栄に思っています。今の時代、このメンバーだからこそできるお芝居を観ていただけたらうれしいです。今回の『新・幕末純情伝』が一番よかったと言っていただけるように、私たちも全力でぶつかっていきたいなと思っています!

『新・幕末純情伝』松井玲奈インタビュー_2

◇公演情報◇
つかこうへい七回忌特別公演『新・幕末純情伝』
6月23日(木)~7月3日(日) 東京・天王洲 銀河劇場
7月6日(水)~7月17日(日) 東京・紀伊國屋ホール
7月22日(金)~7月24日(日) 大阪・梅田芸術劇場 メインホール

◇プロフィール◇
松井玲奈(まついれな)
1991年7月27日生まれ、愛知県出身。2008年、SKE48のメンバーとしてデビューし、一時期乃木坂46にも在籍。2015年8月にグループを卒業。主な出演作は、TVドラマ『マジすか学園』シリーズ・ゲキカラ役、『ニーチェ先生』、『フラジャイル』、『初恋芸人』、『神奈川県厚木市 ランドリー茅ヶ崎』、映画『gift』など。

撮影:エンタステージ編集部 ※無断転載禁止※

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(文/エンタステージ編集部)

つかこうへい七回忌特別公演『新・幕末純情伝』

作品情報つかこうへい七回忌特別公演『新・幕末純情伝』

2016年、『新・幕末純情伝』が新たな伝説を創り上げる―。 9代目“沖田総司”に挑むのは、松井玲奈!

  • 公演:
  • キャスト:松井玲奈、石田明、細貝圭、早乙女友貴、味方良介、荒井敦史、伊達暁、永田彬、黒川恭佑、久保田創、須藤公一、大石敦士、吉成将、高橋邦春、縄田雄哉、村井亮

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