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『ボンベイドリームス』浦井健治インタビュー!「客席でノリノリになりながら楽しんで!」

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2015年1月31日(土)に東京国際フォーラム ホールCで開幕するミュージカル『ボンベイドリームス』。インドの映画界=ボリウッドを舞台に、夢を追う青年アカーシュと彼を取り巻く人々が繰り広げる色彩豊かな“マサラ・ミュージカル”だ。インドテイストがふんだんに盛り込まれた楽曲を手掛けるのはミュージカル界の巨匠、アンドリュー・ロイド=ウェバー(『オペラ座の怪人』『キャッツ』)が“インドのモーツァルト”と惚れ込んだA・R・ラフマーン。
日本初上陸となる本作で主役・アカーシュを演じる浦井健治に話を聞いた。

『ボンベイドリームス』浦井健治

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――まずは第22回読売演劇大賞・優秀男優賞、おめでとうございます!

どうもありがとうございます。今回特に嬉しかったのがミュージカル(『アルジャーノンに花束を』)とストレートプレイ(『星ノ数ホド』)の両方を(ノミネート出演作品として)挙げて頂いたことです。2014年はたくさんの出会いがあり、トライアルな1年でしたので、それをこういう形で評価して頂けたのはとても光栄です。特に『アルジャーノンに花束を』は初演から8年を経ての再演でしたので、お客様も含め、皆で創って来たものを認めて頂けてとても幸せに思っています。

――その『アルジャーノンに花束を』でも組まれた荻田浩一さんとの今回の稽古場はいかがですか?

ムードメーカーが大勢いますので常に笑いが絶えない稽古場です。稽古中に撮影した動画を皆で見たりしてコミュニケーションを取り合っていますが、とにかく仲が良くて明るく思いやりに溢れた現場です。このムードは本番の舞台でもしっかり反映されるはずです!

『ボンベイドリームス』浦井健治

――『ボンベイドリームス』でアカーシュが恋をするプリヤ役のすみれさんとは『二都物語』(2013年)以来のご共演になりますね。

この『ボンベイドリームス』で描かれているモチーフの一つがインドの問題でもある貧富の差です。通常だったら交わることを許されない二人が出会い、お互いがどういう思いを抱いて何が起きるのか…そして人はどう変わって行くのか、変わらないものは何なのか…そんな事がアカーシュとプリヤという二人の人物を通して描かれていきますので、まずは絶対的な信頼関係が必要だと思いました。すみれさんは、天真爛漫でふんわりとした明るさや華やかさの部分に加えて、とてもクリエイティブで頭が良く、繊細な面をお持ちなので、そういうところがプリヤと重なって、無理に役作りをすることなく、自然にアカーシュとプリヤとしての関係性を築けて行けているのがありがたいですね。

――劇中では恋敵となるヴィクラム役の加藤和樹さんとは初共演ですよね?初めてという気がしないのですが。

僕も全く初めてという気がしません(笑)ダンスバトルやけん玉バトルで盛り上がっています。お互いに意気投合して稽古場でのオフタイムを一緒に楽しんでいます。

――本作の舞台は“ボリウッド”ですが、インド映画はご覧になりましたか?

はい、今回の参考になればと『きっとうまくいく』や『スタンリーのお弁当箱』、あとちょっと変わったところでは主人公がハエになってしまう『マッキー』などいろいろ観ています。色彩が豊かで起承転結がハッキリ、かゆい所に手が届く感じが良いですよね。

――そういうテイストが浦井さんにピッタリだと思いました。

本当ですか?今回は振付が梅棒さんと原田薫さんなのですが、これがとても素晴らしいんです!そんなダンスも見どころの一つですし、ラフマーンさんの楽曲はインド色を強く打ち出しつつ、ポップス系だったりロック調だったりとバリエーション豊かで耳に残ります。そして今回はこれまで上演されたウエストエンド版やブロードウェイ版とも違う、まさに“荻田さんバージョン”と言っても過言ではないと思います。
多分、ご覧になったお客様は一幕と二幕のモードの違いに驚かれるのでは。一幕はコメディタッチで明るく突き抜けた感じ、二幕では物語が繊細に動きつつ、登場人物たちの生の感情を爆発させる場面があるなど、幅の広い作品になっています。役者としては“これでもか!”といろいろなことがぎっしり詰めまれていて大変な部分もありますが、荻田さんの“愛”を感じながら、カンパニー全員で進んでいます。

『ボンベイドリームス』浦井健治

――アカーシュは映画俳優になる夢を叶えようとする青年ですが、彼の生き方や性格のどの部分に共感しますか?

夢を持ってそれを叶えようとすること自体がかけがえのないものだと思います。まずその部分にとても共感します。アカーシュはとても明るくて真っ直ぐな性格…だからこそ思い悩んでしまう部分もある訳ですが、どんな状況に置かれても自分がいちばん大切にしている心の底の真っ白な部分は変わらないように生きて行く人でもあります。僕もそこに惹かれますし、舞台を観てそんなアカーシュに共感して下さる方も多いと思います。

――浦井さんご自身も夢を叶える過程でたくさんの壁にぶつかって来られたと思いますが、どうやってその壁を乗り越えて来られたのでしょう。

「人と共に」ですね。自分一人で乗り越えようとしても限界がありますし、例え一人で乗り越えられたとしても実はそんなに前進できないと思うんです。周囲の助言を下さる方たちに助けられ、支えられる事で一歩一歩階段を昇って来たような気がします。

――そう考えると、2014年は5本の舞台作品と映像にもご出演と本当に飛躍の年でしたね。ドラマ『アオイホノオ』や『新解釈・日本史』では普段舞台をご覧にならない方も浦井さんの存在に注目なさったのではないでしょうか。

だとしたらとても嬉しいです。福田(雄一)組に参加させて頂けたことは大きな経験になりました。現場では福田さんがエンターテインメントの力を信じつつ、作品作りに臨む際、決して妥協をしない姿勢をいつも拝見していました。福田さんを中心に、スタッフさんから出演者まで常に笑顔と笑い声が絶えないチームに入れて頂けたことで、僕もおもいきって演技が出来たのだと思います。

――2015年最初の舞台が本作『ボンベイドリームス』。そして漫画が原作の『デスノート・ザ・ミュージカル』、シェイクスピア作『トロイラスとクレシダ』と全くカラーの違う作品が続きます。益々飛躍の年になるのでは?

僕にとっての“今年の漢字”が「真心(まごころ)」なんです。常に“真実(ほんとう)の心“で進んで行けたら…と自分の中で決めました。2014年にたくさんあった出会いの中でこの事を実感する機会がとても多く、今年はそれを実践していきたいと思います。勿論、貪欲に前に進んで行きたいという気持ちもありますが、そこにある種の自由さとちょっとしたゆとりを加えることも忘れずに。

『ボンベイドリームス』浦井健治

――最後になりましたが『ボンベイドリームス』を楽しみにしている方々にメッセージをお願いします!

日本ではまだ珍しい“マサラ・ミュージカル”ということで、目で見て耳で聞いて客席でノリノリになりながら楽しんで頂ける作品だと思います。ここまで出演者たちが汗をかき、息が上がりながらも思いっきり踊り切るという舞台はなかなかありませんので、ダンスにも是非注目して下さい!
演出の荻田さんが一幕を演出しながら良くおっしゃるのが「皆、笑顔。皆、明るく。でもその根底にはスラムに住む人々のフラストレーションがあるんだ」という言葉です。笑い、明るくしていないと怒りや悲しみといった負の感情に負けてしまう、だから精一杯笑うんだ…そういう事ですよね。そんな部分を感じ取ってご覧頂くのも一つの観方ですし、明るく派手な部分をぱぁーっと楽しんで頂くのもありだと思います。『ボンベイドリームス』は鮮やかな色彩の中、お客様一人ひとりがそれぞれに思いを持ち帰って頂ける人間ドラマです。劇場でお待ちしています!

インドのモーツァルトと称されるラフマーン氏の楽曲に乗って、浦井健治をはじめとする華麗なキャスト陣が舞台狭しと歌い踊る『ボンベイドリームス』。豪華絢爛なテイストを愉しみつつ、芯の通った人間ドラマにも注目したい作品だ。日本初上陸となる“マサラ・ミュージカル”を劇場で存分に体感して欲しい。


『ボンベイドリームス』浦井健治

【浦井健治プロフィール】
1981年8月6日 東京生まれ。2000年『仮面ライダークウガ』で俳優デビュー。その後、舞台へも活動の場を広げ、2004年にミュージカル『エリザベート』ルドルフ皇太子役に抜擢。以降、ミュージカルからストレートプレイまで数々の話題作に出演。2006年には初主演ミュージカル『アルジャーノンに花束を』では難役に挑み、ミュージカル『マイ・フェア・レディ』フレディ役の演技と共に第31回菊田一夫演劇賞を受賞。2009年に上演された新国立劇場『ヘンリー六世』三部作ではタイトルロールを演じ、第44回紀伊國屋演劇賞個人賞、第17回読売演劇大賞杉村春子賞(ミュージカル『ダンス・オブ・ヴァンパイア』の演技とともに)を受賞。ミュージカルからストレートプレイまで名だたる演出家の作品に数多く出演し、演技力・歌唱力の両面で高く評価されている。

ミュージカル『ボンベイドリームス』
2015年1月31日(土)~2015年2月8日(日)東京国際フォーラムホールC
2015年2月14日(土)~2015年2月15日(日)梅田芸術劇場メインホール

全公演“マサラカーテンコール”開催決定!公式サイトでは振付講座を大公開中!!
http://www.umegei.com/bombaydreams/campaign.html

ミュージカル『ボンベイドリームス』公式サイト
http://www.umegei.com/bombaydreams/

撮影:高橋将志

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(文/上村由紀子)

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