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京都発のちょっと風変わりな恋愛アニメ『キョートカクテル』ヨーロッパ企画 石田剛太インタビュー

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ヨーロッパ企画 石田剛太

LaLa TVで現在放送中のショートアニメ『キョートカクテル』。京都木屋町の路地裏にある、“カエル”がマスターを務めるバー“GentleRain”を舞台に、客の男と女が恋に酔いしれる、ほんのり甘くてちょっとビターなカクテル(=ラブストーリー)をお届け……という番組だが、この脚本と総合演出を務めるのは劇団・ヨーロッパ企画の石田剛太! 平成らしからぬ、80〜90年代の匂いがプンプンするこのアニメの製作秘話(?)に迫る!

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キョートカクテル

――あの、褒め言葉ですが……このアニメ、絶妙に面白いというか……「うざい」です。

ありがとうございます、そんな感じだと思います(笑)。

――もともと、どういった経緯でこのアニメを制作することになったんでしょうか?

『タクシードライバー祗園太郎』といううち(=ヨーロッパ企画)の永野宗典が監督をやっている番組があるんですけど、その中で1本だけ脚本を書いたことがあるんです。その時のオーダーが『恋愛もの』だったんですが、その作品がメンバー内で好評で(笑)。で、その時うちのメンバーがKBS京都でやっていたラジオがありまして、ラジオドラマの枠があるから好きにやってみてよと言われ…。それで自分の好きな世界観でドラマを書いたら、今度はこの『キョートカクテル』というアニメになった…という感じなんです。

――ではこれは、石田さんが好きな世界観なんですね。

そうです!80年台、90年台のバブルの匂いがする…わたせせいぞうさんとか村上春樹さんとか、そういう作品がすごく好きで。村上作品なんて何度読んだことか!そういうものをパロディというか引用して詰め込んだら、それが今度はアニメになったと。

ヨーロッパ企画 石田剛太

――声優だけでなく、作画もアニメーション制作も劇団メンバーが行っていることに驚きました。

普通できないですよね。そういう意味ではうちのメンバーは役者に特化した人がいないかもしれないです(笑)。メンバー間のコミュニケーションで作品が作れるので、より面白くできることはありますね。

――バブルの匂いがするきざな台詞が流れてるのに、キャラクターの絵が絶妙にブサイクだったりしますよね。これも狙いなんでしょうか?(笑)

いや、思うんですよ。駅とかでキスとかしてるカップルいるじゃないですか、これがロンドンやパリだったらいいと思うんですけどね、日本でそういう事やってる人って…意外と客観性が無いなと(笑)。
でもね、じゃあ路上でキスをするのは美男美女しかいけないのかと! いや僕も一瞬笑っちゃうかもしれないけどそうじゃないだろと。そういうのをアニメにしたらいいかな、と。

キョートカクテル

――アニメーションの最後に、必ずマスターから辛辣なツッコミが入リますよね。あれは脚本なんですか?

ラジオドラマの時、書いて劇団員に見せると『気持ち悪いなあ』とか『何考えてるんだ』とか言われたわけです。いや違うぞ、お前らはなんて恋愛のレベルが低いんだという説教をそのたびに僕は僕でみんなにしてたんですが(笑)そこは会話として面白いので残しておこうと。アニメではメンバーの諏訪雅にツッコミを入れてもらってますが、台詞はお任せなんです。そしてほぼ1テイクOKですね。諏訪がアフレコの間ずっとメモを取ってて、いざそのシーンになると突然ドンッと面白いことを言ってくる。あそこはヨーロッパ企画が普段稽古の時にやってるエチュードに近い感じです。

――石田さんとしてはあのツッコミに傷つかないんでしょうか?

(笑)でもね、恋愛ってどこか客観性を失ってるものだと思うんです。とういうかね、客観的に自分を見てたら恋愛なんてできませんって。これ、大きく書いといてください。『恋愛に客観性は必要ない!』って。主観のみで盛り上がっていくのが恋愛! そこに客観が入るとどこか冷めていきますし、客観的に恋愛を観た時に恋愛は終わると思いますよ。

――名言いただきました。

僕、台本は夜中に書くんですよ。よくほら、夜中に書いたラブレターは朝に読み返せっていうじゃないですか。僕は読み返さないであえて出すという(笑)。ただアニメになって観た時に『……これはないな』と自分でも思う瞬間はあるんですけどね(笑)。でもね、面白がってる面もありつつ普通に好きなんですよ。村上春樹さんの小説に『いいバーはオムレツとサンドイッチがあるバーだ』って書いてあって。バーにオムレツとサンドイッチが置いてあったら「いいバーだな」と思いますもん(笑)。

――舞台が京都で、しかも実在の店が出てくるというのがエッセンスとして絶妙に作用しているかもですね。

それもあるかもしれないですね。出てるお店も大体僕が好きなお店なんですけど、ほとんどは彼女に連れて行ってもらったところですね。僕のデートコースです(笑)。

――…身を削って書いてる感がひしひしと感じられます。

いや、作家じゃないんで、自分の事しか書けないんです。最初に脚本を書かないかって言われた時も、恋愛なら書けるぞと。なので自分の恋愛エピソードをかなり盛り込んでます。ただ、ラジオドラマでも結構ネタを使ってしまったのでそろそろネタが苦しくなってきてるのは事実で(苦笑)。なんで最近はメンバーのエピソードも盛り込まれてきますね。飲み会で『何か面白いエピソードない?』って聞きながら。ちなみにメンバーの中で言うと、土佐和成がなかなかエピソード豊富です(笑)。

ヨーロッパ企画 石田剛太

――クリスマスにはLaLa TVの人気ドラマ『私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな』(以下『わたプロ』)とのコラボレーションも控えていますね。

はい。ジェーン・スーさんの原作も読ませていただいたんですけど、いや未婚のプロたちは本当に厳しいなと。ここまで厳しくしたらそら男も逃げるぞと(笑)。でも逆に女の人が過剰すぎてひいちゃったり。ちょうど『キョートカクテル』にも女の人のほうがロマンチックすぎてひいちゃうとかそういうエピソードが合ったんで、そういうのを使わせてもらって。常連客とマスターはまた同じようにツッコミを入れるんですけど、コレに関してはもうジェーン・スーさんの本のそのまんまな感じです(笑)。こちらの放送も楽しみにしててください。

『キョートカクテル』

女性チャンネル♪LaLa TV 毎週月曜24:45~ほか

声の出演:高阪勝之・福井菜月・石田剛太・諏訪雅・本多力
脚本・監督:石田剛太
演出:柴田有麿・角田行平・山口淳太
イラスト:角田貴志
フラッシュアニメ制作:西村直子・森本萌黄
音楽:村角ダイチ

(c)ヨーロッパ企画/女性チャンネル♪LaLa TV

●オリジナルドラマ「私たちがプロポーズされないのには、101の理由があってだな」1stシーズン
CS放送・女性チャンネル♪LaLa TVにて、毎週(火)24:00~/(日)11:30~ ほか

●オリジナルアニメ「キョートカクテル」X’mas特別編一挙放送!
CS放送・女性チャンネル♪LaLa TVにて、12/24(水)・12/25(木)23:00~

Photo:高橋将志

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(文/エンタステージ編集部)

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