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直人と倉持の会vol.2『磁場』 (2016年)

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直人と倉持の会vol.2『磁場』

「どうぞ納得いかれるまで書いて下さい。いつまでもお待ちしています」

あるホテルのスイートルーム。売出し中の脚本家・柳井が、映画のシナリオ執筆のために缶詰にされている。映画の題材は、日系アメリカ人の芸術家、マコト・ヒライ。

その映画の出資者で資産家の加賀谷は、柳井を非常に買っていて過剰な期待を掛けている。柳井は加賀谷の期待に応えようとやる気になる。加賀谷は柳井が求める以上のものを用意し、大勢の有力者に引き合わせる。加賀谷の威光のおかげで誰もが無名の柳井を丁重に扱い、柳井は自分まで偉くなったような錯覚に陥る。しかしやがて、柳井が書きたい脚本と、加賀谷が書いてもらいたい脚本には、決定的なズレがあることが明らかになってくる。柳井はどうにか自分のプランを理解させたいのだが、加賀谷はマコト・ヒライ関連の膨大な資料を読破しており、まるでマコト・ヒライの分身であるかのような物言いをする。

次第に柳井は加賀谷の自伝を書かされているような気持ちになってくる。当初、プロデューサーの飯室は柳井のプランを絶賛していたが、すぐに加賀谷の味方についた。加賀谷がスポンサーを降りさえしなければ映画の内容などどうでもいいという態度だった。

一方、監督の黒須は骨のある男で、加賀谷の意見をことごとく突っぱねる。加賀谷は不愉快そうにしながらも黙って従った。しかし、黒須の攻撃が柳井にまで及んだ途端、態度は一変する。表情は失せ、淡々と、冷酷に黒須を傷つけていく。それを見せつけられた柳井は、何があっても加賀谷を失望させてはならないと思うようになる。

加賀谷の秘書の赤沢は、歯に衣着せぬ物言いをする男で、彼の言葉こそが加賀谷の本音とも取れた。加賀谷が普段誰に対しても愛想よく寛大な態度でいられるのは、その裏で赤沢が加賀谷の要求をすべて通しているためだ。脚本はまだ一枚も書けていないにも関わらず、加賀谷は椿という女優をすでにキャスティングしており、柳井に紹介。見たことのない女優だ。「書きたいように書くといいわ」と、彼女は加賀谷の前で柳井に言う。彼女だけは加賀谷の前で自由に振る舞えるように見えた。

もはや柳井は自分の意見を何ひとつ言えなくなる。それを打開しようと、自分より経験が浅い脚本家の姫野をアシスタントとして呼ぶ。そして彼に意見する形で加賀谷のアイディアを否定する。加賀谷は複雑な顔をしつつも柳井の言葉にうなずき、彼と一緒になって姫野を否定する。しかし何をやってもやはり柳井は書き出せない。加賀谷は相変わらず尊敬の態度を崩さないものの、徐々に苛立ちを見せ始める。プレッシャーがピークに達し、発狂寸前のところで柳井は開き直る。それまで加賀谷が語った「熱い要望」をすべて無視して好き勝手に執筆する・・・。

果たして、その先にある結末は、希望なのか破滅なのか。
そして、複雑に絡み合った加賀谷と柳井をとりまく人々の思惑とは―。

直人と倉持の会vol.2『磁場』 詳細情報

主催
  • (株)M&Oplays
公演
劇場
  • 本多劇場
  • サンケイホールブリーゼ
  • 島根県民会館
  • ウインクあいち
  • 湘南台文化センター
キャスト
スタッフ

『直人と倉持の会vol.2『磁場』』公式ホームページ

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