HEADLINE

作品データベース

麦ふみクーツェ (2015年)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
Sorry, no image.

‟この世でおよそ打楽器でないものはない“-。ヘンテコな人々が織りなす音溢れる空間、響き合う至福の時。

とある港町で“ねこ”と呼ばれる青年はヘンテコな楽団に出会った。祖父とともに楽団に参加し、順風満帆な日々が続くかに見えたが、やがて町にさまざまな事件が降りかかる。悲喜こもごもの運命に巻き込まれる“ねこ”(渡部豪太)の前に、ある時彼にしか見えない存在“クーツェ”が、「とん、たたん、とん」と足踏みしながら現れる。仲間との悲しいお別れ、謎めいた女性“みどり色”(皆本麻帆)との出会い、指揮者になる夢と、“ねこ”の人生は大きく展開していく。そして最後に起こった“奇跡”とは…。

原作は、2003年に坪田譲治文学賞を受賞したいしいしんじの傑作小説。指揮者を目指す少年“ねこ”の成長譚が織りなす物語を、演出には関西を中心に活躍し映像演出などを得意とするウォーリー木下、音楽監督にはミュージシャン・トクマルシューゴを迎え、映像×音楽×演劇で紡ぐ新感覚の“つながる音楽劇”として作り上げた。

席についてまず目を奪われるのが、細部まで丁寧に作り上げられた舞台美術だ。まるで絵本から飛び出したかのようなその光景が、いしいしんじ作品の持つぬくもり溢れる世界に観客をいざなってくれる。渡部をはじめ、役者たちが演じる登場人物たちは皆どこかヘンテコ。ヘンテコな中に痛みや切なさを含みながらも、自分にとって大切な想いを抱えて生きている。そのひとつひとつが、トクマルが生み出した優しい音楽に乗せて共鳴していくようだった。 「観客はそれぞれ、一人が一個ずつ、何か音の発するものを持参すること(ただしサイレンのみ禁止)」と告知されていたように、舞台の上から、客席から、思い思いに発せられる音が劇場空間を包み込む。そして、それを五感のすべてで受け止める。この世におよそ打楽器でないものはない。指揮棒に合わせてひとつになる感覚は、二度と同じ瞬間が訪れることはない、至福の時だった。

麦ふみクーツェ 詳細情報

主催
  • MBS
公演
劇場
  • 世田谷パブリックシアター
  • シアターBRAVA!!
キャスト
スタッフ

『麦ふみクーツェ』公式ホームページ

RELATED TOPICS

関連記事

OUR RECOMMENDATION

この作品をみた人はこんな作品もみています

注目のキーワード

今エンタステージで話題のキーワード一覧

HOT ENTRY

注目の作品

INTERVIEW

独占インタビュー

TOP