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皆既食 (2014年)

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皆既食

岡田将生初舞台!蜷川幸雄が望んだ“最高のキャスト”にて実現 天才詩人・ランボーとヴェルレーヌの軌跡

蜷川幸雄が“最高のキャストが揃わないと実現できない”と温めていた『皆既食 Total Eclipse』が満を持して上演となった。『皆既食』は、1995年に映画化もされたイギリスの脚本家クリストファー・ハンプトンの戯曲『太陽と月に背いて』を舞台化した作品。多くの劇作家やアーティストに絶大なる影響を与えた詩人・ランボーとヴェルレーヌの社会とのあいいれなさや悪徳を抱えながら作品に昇華していく生涯を描いている。

時は19世紀フランス。若く才気溢れる天才詩人アルチュール・ランボーと、その才能をいち早く見出した詩人ポール・ヴェルレーヌの運命的な出会いから物語ははじまる。突如現れた自由奔放なランボーに心揺さぶられながらも、美しい若妻への執着や厳格な義父母の干渉も断ち切れないヴェルレーヌ。パリ、ブリュッセル、ロンドンを転々としながらの2年間に渡る放浪と闘争の日々と、その果てに来る別離と破滅。そして各々に訪れる孤独な最期が描かれる―。

ランボー役を演じた岡田将生の、テレビ・映画での活躍ぶりはすでに知られたところだが、舞台にもその才を見出した蜷川の目は確かだった。印象的なのは、その強烈な無垢さだ。危うさと美しさと若さゆえの未熟さ溢れたランボーとして、まるで発光しているよう存在感。「岡田がいたから本作の上演に踏み切った」という蜷川の言葉が、舞台の上で証明されていた。対するヴェルレーヌは、理想と現実を割り切れない弱さと大人のずるさを抱え、一見男の優柔不断さの塊のよう。しかしそれを生瀬勝久が演じると、どうにも人間くさく魅力的に見えてくる。脇を固める役者陣も、中越典子・辻萬長・加茂さくら・立石涼子と、隙のない最高のキャスティングで実現。同じ家具を使いながらも、計算しつくされた配置で各時代の背景を生み出していた舞台美術も見事だった。傷つけ執着することでしか互いを求められなかったふたりの記憶は、息を飲むほど哀しくも美しい。ぶつけ合う言葉のすべてが“愛している”に聞こえて仕方のない舞台だ。

皆既食 詳細情報

主催
  • Bunkamura
公演
劇場
  • Bunkamuraシアターコクーン
キャスト
スタッフ

『皆既食』公式ホームページ

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